航空自衛隊幹部学校(学校長・影浦誠樹空将=目黒)は3月14日「戦略的な挑戦への対峙」をテーマに「令和4年度第2回航空宇宙防衛力シンポジウム」を開催した。
目黒基地の会場では、國分良成氏(前防衛大学校長・慶應義塾大学名誉教授)による基調講演「中国をめぐる安全保障問題と日本の立場」に続き「中国再考」「戦略理論研究のシンカ」と題した2つのセッションが行われ、パネルディスカッションでは有識者及び幹部学校航空研究センター研究員による活発な議論が行われた。
オンラインにて同時配信高校生から質問も
第1セッション「中国再考」では、パネリストに井上一郎氏(関西学院大学教授)、山口信治氏(防衛研究所中国研究室主任研究官)、航空研究センターの大磯3空佐を迎え、ディスカッサントの峯村健司氏(キヤノングローバル戦略研究所主任研究員・青山学院大学客員教授)のリードにより、「話語権」「グローバルガバナンス」「覇権」をキーワードに今後の中国が求める国際秩序について議論が繰り広げられた。
第2セッション「戦略理論研究のシンカ」では、パネリストに大田啓氏(防衛装備庁先進技術戦略官)、光辻克馬氏(幹部学校客員研究員)、航空研究センターの丹羽2空佐及び中谷3空佐を迎え、ディスカッサントの航空研究センター山本3空佐のリードにより、ミッション・エンジニアリング、複雑系思考、戦略的コミュニケーション等、多様な戦略理論研究についての議論が展開された。
シンポジウムは終始、國分氏(慶大名誉教授)ら有識者の鋭い質問や意見により議論が白熱し、時間を忘れるほどの盛り上がりをみせ、参加した有識者からは非常に有意義な時間であったとのコメントが聞かれた。
この様子はオンラインにて同時配信され、高校生からの質問があるなど、幅広い年齢層から数多くの質問が寄せられた。 |