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スペーサー
自衛隊ニュース   1094号 (2023年3月1日発行)
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11旅団
定期演奏会

「新たな希望への挑戦」

 第11旅団(旅団長・青木伸一陸将補)は1月26日、札幌コンサートホールkitara大ホールで第47回定期演奏会を行った。
 本演奏会は「新たな希望への挑戦」をテーマとして、演奏部隊の第11音楽隊(隊長・持丸1尉)とタップダンサー2名(吉田つぶら氏、末富凜太郎氏)、ハープ奏者(武川奈穂子氏)、滝川駐屯地しぶき太鼓との共演を行う等、これまでにない独創的な演奏を実施した。自衛隊協力諸団体や近隣の中高生及び隊員家族等約700名の観客に対して、日頃からの練成成果である高い技術と、自衛隊ならではの力強く迫力ある演奏を披露し、第11旅団に対する平素からの協力への感謝を表すとともに、信頼感を醸成した。
 来場者からは「大変素晴らしく、自衛隊の高い実力を実感しました」、「タップダンス、太鼓等との共演は新鮮で、迫力があって素晴らしかった」という声が聞かれ、第11音楽隊が今年度の集大成として実施した演奏会は大盛況で終了した。


15旅団は日米合同で
 第15旅団(旅団長・井土川一友陸将補)は、1月28日、宜野湾市民会館で日米ジョイントコンサートを行った。
 井土川旅団長は、「本公演は、新型コロナウイルスの影響により、3年ぶりの開催となります。【音楽を通じた友情】をテーマとし、第15旅団と第3海兵遠征軍の強い絆と一体感を披露させていただきますので、最後まで両音楽隊の演奏をお楽しみください。」とあいさつした。
 コンサートは3部で構成され、1部は第15音楽隊、2部は第3海兵遠征軍音楽隊がそれぞれ演奏、3部は日米の合同演奏を行った。
 参加した第15音楽隊の増田3曹は、「3年ぶりの開催ということもあり、私自身、大変心待ちにしていました。来場された方々からの温かい拍手は、何事にも代え難いものです。これからも演奏技術を磨き、お客様に楽しんでいただくとともに日米の親善交流に貢献していきたいです」と語った。
 今後も第15旅団はさまざまな活動を通じ、沖縄県民の皆様の安心・安全のため日々任務にまい進する。

東方音楽まつり 華やかに

「あつまれ!ヒーローの泉」

 前日の「警報級の大雪」が嘘の様に晴れ渡った2月11日、和光市民文化センターで令和4年度東部方面音楽まつりが開催された。東部方面隊(総監・森下泰臣陸将)による観客を招待しての方面音楽まつりは、実に4年ぶり。テーマを「あつまれ!ヒーローの泉」とし、その時のヒーロー・自分だけのヒーロー・みんなのヒーローとそれぞれのヒーローを思いながら楽しんで欲しいとの趣旨で、司会にプリキュアの声優・宮本佳那子氏が登場、会場に集まった招待者・公募当選者・隊員家族等約2千人(2回公演)の心に安らぎを与えた。オープニングに流れるクールな動画は正に我々のヒーロー「首都を守る自衛隊・東部方面隊」。厳しい訓練の積み重ねや災害派遣により必死に国民を守ろうとする東部方面隊の意気込みを感じる事が出来た。その後序章として、東部方面音楽隊、第1音楽隊、第12音楽隊合同(指揮・12音楽班長 朝倉康智3陸尉)によるファンファーレと「君が代」が演奏され荘厳な雰囲気で音楽まつりが始まった。
 続く第I章、第12音楽隊(隊長・山田博之2陸尉)の演奏により「歴史のヒーローを繋ぐ」大河ドラマメドレーから始まった。曲調により、舞台のライトの色や動きを変え見応えもバッチリ!「こんな僕でも誰かのヒーローになりたいのさ」という歌詞の入ったMela!で締めくくった。第2章、第1音楽隊(隊長・新田祐樹1陸尉)の演奏は、日本が世界に誇る文化・アニメソングメドレーだ。第1音楽隊の持つ圧倒的な迫力とパワー全開の演奏に手拍子や拍手で会場も大盛り上がりとなった。第3章、「英雄」をイメージした朝霞振武太鼓・松本アルプス太鼓・北富士天王太鼓・滝ヶ原雲海太鼓の35名による自衛太鼓(構成・田崎直哉2陸曹)、迫力は言わずもがなである。第4章、東部方面音楽隊(指揮・音楽班長 河田高宏2陸尉)と、近隣に所在する埼玉県立和光高等学校吹奏楽部・うずら児童合唱団・みどりのそよ風児童合唱団が共演をし、心温まる演奏や合唱で観客を魅了した縁の下の力持ちである演技支援隊(第1師団・第12旅団)の隊員たちは、迷彩服姿で目立たないよう静かに配置の変換を行っており、その地道な動きにもヒーローを感じた。クライマックスとなったところで最終章は、東部方面音楽隊(隊長・村田茂3陸佐)の「勇者たちの夢」の演奏。この曲は消灯ラッパを主旋律に、一生懸命に生きて、戦いに疲れ明日のために深い眠りに入るヒーローを描いた曲である。
 誰もが誰かのヒーローであるということを共感出来たと思われる今回の演奏会。もちろん自衛隊音楽隊も様々な場所で様々な人のヒーローであることに間違いはない。地域と自衛隊を繋ぎ、聴く人の心を癒す。過酷な訓練だけでなく過酷な練習にも耐え抜く自衛隊音楽隊。コロナ禍が収束し、以前の様に各地で多くの人が自衛隊の演奏に心置きなく耳を傾けられる日が早く訪れることを祈っている。


2師団冬季戦技競技会

3即連が優勝

 第3即応機動連隊(連隊長・山崎潤1陸佐)スキー訓練隊(隊長・川東修一2陸尉)は1月26日から2日間、上富良野演習場で行われた「令和4年度師団冬季戦技競技会」に参加し、総合の部Aグループで優勝を果たした。
 連隊は、2年前の競技会で準優勝に終わった雪辱を果たすべく、日米共同訓練終了後の10月より練成を重ねて競技会に臨んだ。駐屯地での壮行会では、名寄地方自衛隊協力会会長、加藤剛士氏(名寄市長)の他、協力諸団体の方々による激励に続き、連隊長は「我々はどんな時も第2師団の先頭である。先頭で帰って来い」と隊員を鼓舞した。
 競技会は、部隊機動(2個小隊)と個人機動で行われ、部隊機動は第1普通科中隊(小隊長・弓三矢曹長)と第2普通科中隊(小隊長・千葉大輔幹部候補生)が選出され、約40キロのアキオ(そり)を曳行し、途中実弾射撃を実施する全長約6・3キロの起伏のあるコースを疾走した。
 競技会当日、名寄地方自衛隊協力会の加藤会長をはじめとする協力諸団体の方々が早朝より応援に駆け付け、氷点下10度の寒さを吹き飛ばす熱い声援を送る中、選手達は、その思いに応えるべく、スタートより全力で疾走し日頃から重視して取り組んでいる射撃においては他部隊に比し数多く命中させた。特に第1普通科中隊小隊長を務めた弓曹長は53歳と訓練隊で最年長であり小隊長として持ち前のチームワークを存分に発揮して見事全チームの中トップタイムでゴールした。
 続く個人機動では、幹部の部で佐藤大介幹部候補生(第4中隊準備隊)、3曹では内田伸明3曹(第4中隊準備隊)、陸士では高橋仙李士長(火力支援中隊)、そして新配置隊員では米谷太介1士(第4中隊準備隊)が師団ナンバー1の座に輝き、個人機動の部においても連隊は勝利し、完全優勝を成し遂げた。
 1月28日、優勝旗と顕彰板を手にした選手達は駐屯地に凱旋し、連隊の仲間が盛大に出迎えた。続く2月1日名寄市内で祝勝会が実施され、協力諸団体、OBの方々にご出席いただき、優勝旗、顕彰板を皆様に披露するとともに、広報班が作成編集したVTRを上映し、4年振りの優勝の喜びを地域の皆様と一緒に共有するとともに、多大なるご支援、ご声援に感謝した。
 連隊は、銃剣道訓練隊が全日本青年銃剣道大会青年第2部「優勝」、拳法訓練隊が全道団体選手権大会「優勝」そして今回の師団冬季戦技競技会「優勝」と即応機動連隊改編初年度で大きな成果を収めることができた。日本の最北端に位置する部隊として、陸自トップの冬季戦技能力の保持に努めるとともに、全国に展開する即応機動連隊の任務を果たすため、改編2年目も地域の皆様の期待に応えるべくまい進していく。


25普連も健闘
 第25普通科連隊(連隊長・茶園宗武1陸佐)は1月26、27日の両日、上富良野演習場において実施された令和4年度師団冬季戦技競技会に参加した。
 競技会は冬季の作戦行動に直結する戦闘戦技能力の向上を図るとともに、部隊の士気高揚と団結の強化を目的に実施されたもので、部隊機動(2個小隊)及び個人機動(階級指定の部、階級自由の部)で競われた。部隊機動の選手は師団による抽選で第1中隊及び第2中隊から各1個小隊(各19名)を編成して参加した。
 27日午前8時半、第1小隊(小隊長・遠藤3尉)と第2小隊(小隊長・濱田2尉)が同時にスタートし、アキオ(そり)をけん引しつつ、小銃射撃を含む約6キロのコースを機動した。部隊機動終了後、個人機動の競技が行われ、新配置隊員の部及び女性自衛官の部を含む20名の選手がコースを滑走した。
 競技会当日、遠軽町から佐々木遠軽町長をはじめとした協力諸団体から応援が駆けつけ選手達に熱い声援が送られた。競技の結果、部隊機動で第1位の成績(射撃を除いたタイム)を収めた。
 ◇個人機動の結果(1位)▽1曹〜准尉の部=山田敏明曹長(3中隊)▽2曹の部=青柳裕眞2曹(本管中隊)▽女性自衛官の部=東木純夏士長(1中隊)

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