ゲッキー)
衆議院総選挙、お疲れ様でした。結果含めて感想をどうぞ。
宇都)
ありがとうございました。私も12日間、全国各地の同志の応援に入って、とても忙しい選挙日程をこなしていました。自民党は276議席から15議席減らして261議席に減らしましたが、厳しい選挙戦に関わらず「何とか持ちこたえたな」というのが感想です。
ゲッキー)
実際に総選挙を通して有権者と接する中で、どのような期待や不満を持っているように捉えましたか?
宇都)
やはりコロナと、それに伴う経済を何とかして欲しい、という声がとても大きかったと思います。一つの争点で争う「ワンイシュー型選挙」ではなく、社会全体の諸々の課題に対して、それを解決するための具体性を強く求められていたように感じました。選挙戦を通じて、外交・防衛政策をしっかりと公約に訴えていたのは自民党くらいでしたが、みなさんとても感心が高く、熱心に聞いてくださっていたのがとても印象的でした。恐らく、安全保障環境が非常に厳しいことを、一般国民も肌で感じているのだと思います。また、政治と金の問題や、政治家自身の資質に関しては、自民党には非常に風当たりが厳しく、沢山の批判やご指導を賜りました。これから私たちが自浄作用を発揮して、自民党自体を改革して行かなければなりません。
ゲッキー)
注目の選挙区はありましたか?
宇都)
大阪を中心とした関西圏で「維新の会」の勢いを感じました。この流れは数年前からありましたが、特にコロナにおいて府知事や市長が前面に出て頑張っている姿が、大阪府民には好意的に捉えられたのではないでしょうか?元の11議席から、今回41議席に増加する大躍進を見せました。
ゲッキー)
維新の会の躍進で、国政に変化はありますか?
宇都)
大いにあります。維新の会は野党なのですが、これまでも自民公明の政権与党とは、何でも反対するのではなく「政策ごとに是々非々」で対応してきました。防衛力の強化に関しては非常に前向きな政党ですし、憲法改正に関しても推進派です。連立与党である公明党の32議席(元29議席)を大きく上回ったことにより、要所要所にて政治的キャスティングボートを握る期間も多くなるでしょう。憲法改正に関しても、その実現はより現実味を帯びてきたと言えます。
ゲッキー)
気になる投票率は、どうだったのでしょう?
宇都)
投票率は55・93%で、残念ながら戦後3番目に低い投票率となりました。20代が33・8%、30代が44・7%、40代が53・5%で、やはり若い世代の投票率の向上が課題です。一方で、10代は18歳が51・14%、19歳が35・04%と好成績だったのは未来に希望が持てますね。
ゲッキー)
来年夏は、いよいよ参議院選挙ですね。
宇都)
衆議院総選挙とは違い、参議院選挙は半数改選をします。また、選挙区と比例区の重複立候補ができないので、比例復活という制度がありません。それと、比例区の投票要領が異なります。衆議院総選挙の比例区は「党名」を記入する方式。参議院選挙の比例区は「党名もしくは個人名」を記入する方式なのが特徴です。党による比例名簿はなく、一番名前を書いてもらった人から順に当選するのです。制度の違いをよく理解して政治参画してくださいね。
宇都隆史(自由民主党参議院議員、前外務副大臣、元航空自衛官)
昭和49年生まれ、鹿児島県出身。平成10年に防衛大学校卒業(第42期)、航空自衛隊入隊。平成19年に政治の道を志して退官。平成22年自民党比例区で参議院議員に初当選。 |