防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   1060号 (2021年10月1日発行)
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海上自衛隊

385名が新たな旅立ち
新隊員各課程修業式
<佐世保教育隊>
 佐世保教育隊(司令・柳信男1海佐)は、8月27日、第16期一般海曹候補生課程及び第377期練習員課程の修業式を佐世保地方総監(出口佳努海将)隣席の下、厳粛に挙行した。
 柳司令は「新型コロナウイルス感染防止のため、行動や外出時の制限が多く、不便を強いられた中、諸官達は仲間と一致団結し、共に困難を乗り越えようとする姿は、とても頼もしく思えた。今後、諸君の進む道は『国防』という崇高な任務へとつながる。いざ事が起きれば直ちに活躍できる頼もしい自衛官となるべく引き続き自己の修養に努め、国民の信頼を裏切ることのないよう努力することを期待する」と式辞を述べた。
 出口総監は、「我々海上自衛隊は、『我が国の領域と周辺海域』の防衛、そして『海上交通』の安全確保のため、日々の任務や訓練等を通じ、脅威が顕在化することを抑止し、安全保障環境を我が国にとってより望ましいものに形作るとともに、事態の発生やその悪化を防ぐための対応を行わなければならない。また、各種自然災害等への派遣要請にも、迅速かつ適切な対応が必要である。これらは、まさに『平素』における『闘い』であり、我々海上自衛隊は、この『闘い』を勝ち抜かなければならない。そして、今後は諸官一人一人がその一躍を担うということを改めて肝に銘じてもらいたい」と訓示した。
 修業生385名は、この5カ月間、海上自衛官としての基礎的な知識、技能を修得するため、様々な教育訓練を受け体力錬成に励み、心身の鍛錬に努めた。
 入隊当初は、団体生活に馴染めない者や訓練についていけない者もいたが、同期学生相互に励まし合って乗り越え、晴れて修業の日を迎えることができた。
 修業生たちは、来賓及び職員に見送られ、意気揚々と行進し、全国各地の任地は向けて旅立った。

護衛艦隊・創設60周年
リーディングフォースとして今後も邁進
 本年9月1日をもって、創設60周年を迎えた護衛艦隊は、同日、船越基地・海上作戦センターにおいて記念行事を開催した。
 記念行事は、新型コロナ感染症拡大防止の観点から、参列者のソーシャルディスタンスを保ち、隷下各隊・艦にはリモートにて行事の模様を配信するなど新たな取り組みにもと行われた。
 護衛艦隊司令官・齋藤聡海将が「我々の任務は、何人も代わることができない。我々護衛艦隊が国家国民のためにあるという原点を忘れることなく、誠実に任務に取り組んでいくとともに、輝かしい護衛艦隊の歴史に恥じぬよう、新たな一歩を踏み出すことを誓う」と式辞を述べた。
 次いで、山村浩海上幕僚長による祝辞(ビデオメッセージ)、湯浅秀樹自衛艦隊司令官による訓示の後、護衛艦隊創設60周年の記念ロゴマークが披露された。
 記念行事に引き続いて実施された記念講演では、前統合幕僚長の河野克俊氏が46年間の自衛官人生を「1991年の掃海部隊の派遣を期に、自衛隊はオペレーションの時代に入った。湾岸危機を通じて自衛隊は『Too Late』を避けなくてはならないことを教訓として学んだ。真に『戦える組織』には、教育訓練や装備だけではなく、『何のために戦うのか』という使命感、スピリットの教育が必要である」と講話し、参列者に大きな感銘を与えていた。
 護衛艦隊は、昭和36年(1961年)9月1日、自衛艦隊の改編に伴い新編されて以来、海上自衛隊の第一線部隊として、常に我が国の海上防衛の最前線にあって、変化する国際情勢に対応してきた。
 発足当初の護衛艦隊は、3個護衛隊群で編成され、所属艦隊は28隻、約4万5千トンであったが、創設から60年を経て所属艦隊53隻、約32万トンを誇る艦隊に成長した。
 今後とも海上自衛隊のリーディングフォースとして、各種任務に邁進していく。

海自×海保
海の女子会開催
<第14護衛隊>
 7月、第14護衛隊(司令・目賀田瑞彦1海佐=舞鶴)では、隷下の護衛艦「あさぎり」(艦長・角田泰基2海佐)と同じく舞鶴に所在する第8管区海上保安本部、海上保安学校の女性職員を対象として、「海の女子会」を開催した。この取組みは、「女性職員が抱える悩みや心配事の相談ができる体制づくり」に加え、「女性隊員が女性の活躍推進のための改革を積極的かつ主導的に検討し、実践する枠組み」を作っていくことを目的としている(新型コロナ感染防止対策のため、参加者はマスクを着用、ソーシャルディスタンスを保ち実施した)。
 今回は、護衛艦「あさぎり」から女性幹部2名、海上保安庁側から女性管理職3名の参加が得られた。当会では、「女性職員のキャリアアップ」、「人生設計」に関することから「出港前に好きなお菓子を購入する」といった同じ船乗りならではの話題まで活発な意見交換を実施、終始和やかな雰囲気で行われた。海上保安庁の女性職員に聞いたところ、「女性活躍・働き方改革」の一環として海保では、「有志での女性職員の集まり」、「女性職員の研修会」、「海保内のネットワークシステムを活用したお悩み相談」等の取組みも積極的に実施されているとのこと。海自にも反映できそうな取組みが多々あり、非常に有益な情報交換ができたものと思われる。また、両組織とも、勤務する女性は男性と比して圧倒的に少数であるため、女性同士のネットワークを構築するという観点からも極めて有意義な会になったと考えている。参加者からは、「次は、海保巡視船で女子会をしましょう!」といったポジティブな意見もあり、以後も定期的に実施していく方向で検討している。
 当隊は、乗員個々のワークライフを適切にマネジメントし、女性も含め、誰もが働きやすく、休みやすく、いわゆる心理的安全性や幸福度の高い職場を作ることを理想としている。引き続き微力を諦めず、一隅を照らす如く「女性隊員活躍とワークライフバランス推進のための取組み」を促進していきたいと考えている。

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