6月28日、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地において陸上自衛隊最先任上級曹長交代式が盛大に挙行された。大雨続きの毎日だったが、この日この時間だけ雨が上がる予想となっていた。そして予想通り雨は上がり、儀仗広場の眩しい緑を背にした約200名の駐屯地所在8個部隊の准曹隊員を前に交代式は行われた。式には、陸幕各部長の他、米軍からはジョーンズ米太平洋陸軍最先任上級曹長、ワインガードナー在日米軍最先任上級曹長、ビーソン在日米陸軍最先任上級曹長夫妻、ノーマン在日米陸軍基地管理本部最先任上級曹長、マルケズ第3海兵機動展開部隊最先任上級曹長、ムーア第3海兵機動展開部隊先任伍長、クルゼルニック在日米空軍最先任夫妻らが倍列。関海自先任伍長、横田空自准曹士先任、5個方面隊最先任、陸上総隊最先任、教訓研本最先任も並び圧巻の光景だった。
まずは、離任する高橋将准陸尉に優秀隊員顕彰状が送られた。その後、高橋将准陸尉の陸自最先任指定解除及び識別章返納、根本和男准陸尉の陸自最先任指定及び識別章授与が行われた。
式執行者である湯浅悟郎陸幕長は「高橋准尉は、陸上自衛隊創隊以来の大改革断行の中、『一体感の醸成』と『健全で逞しい隊員の育成』を2つの重視事項として、本職と一体となり強靭な陸上自衛隊のために尽力してくれた」「根本准尉は、第1空挺団最先任上級曹長として積極的に現場に進出し、指揮官意図の徹底、基本基礎の徹底を図るなど、部隊の精強化に尽力してきた。この度、本職の強力な片腕として第7代陸上自衛隊最先任上級曹長に指定した」などと式辞を述べた。
第7代陸上自衛隊最先任上級曹長に上番した根本和男准陸尉は、「陸自准曹士隊員の最上位職者としてのリーダーシップを発揮すると陸幕長に誓った事をまず報告する。今我々准曹士隊員一人一人が目的意識を持って主体的に行動し、リーダーシップを発揮する事が重要である。また准曹士隊員全員に各階層のリーダーが次のリーダーを育てる『リーダーシップ・エンジン』の構築を要望し、歴代最先任に感謝するとともに、伝統を引き継ぎ、陸自任務達成のため、准曹士の先頭に立つことを誓う」などと着任の辞を力強く述べた。その後、高橋准尉を万歳三唱で送り出し、交代式を終えた。
【第7代陸上自衛隊最先任上級曹長 根本和夫准陸尉経歴】
1985年 入隊、第1普通科連隊
第1空挺団普通科群
2004年 特殊作戦群
2010年 准陸尉
2015年 陸上自衛隊空挺教育隊
(学生隊長補佐)
第1空挺団最先任上級曹長
2017年 西部方面総監部付隊(監察准尉)
2018年 陸上総隊司令部運用部
2019年 陸幕監察官(監察官付) |