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冠島オオミズナギドリの生態調査を支援 <舞鶴警備隊> |
舞鶴警備隊(司令・天沼秀俊1海佐)所属、水中処分母船1号は、舞鶴市文化振興課の依頼により、8月25日と28日の両日、冠島調査研究会メンバーなど関係者28名に対して舞鶴港から冠島までの海上輸送支援を実施した。
冠島は、若狭湾に浮かぶ無人島で、国指定天然記念物「オオミズナギドリ繁殖地である冠島」の管理団体である舞鶴市が年2回、標識・足場等の管理状況の確認を目的に実施している調査で、合わせて冠島調査研究会がオオミズナギドリの求愛の時期の5月と子育て時期の8月に生態調査を実施している。
上陸した冠島調査研究会メンバーは25日から28日まで滞在し過去に付けた足輪(582羽)の確認と新たな足輪(358羽)の取り付け、巣穴の確認など生態実態を調査した結果、オオミズナギドリの雛、その天敵となるドブネズミ、青大将の数が共に減少してきており「地球温暖化による海水温度上昇により魚を求める島が変化してきている可能性がある」として引続き調査していきたいとしている。
冠島には船が横付けできる岸壁がなく、水中処分母船1号が冠島沖に投錨して、搭載処分艇により人員と器材の輸送を支援した。
両日とも気温は34℃まで上昇しメンバーのなかには70歳を超える高齢の方も含まれていたが水中母船1号乗員及び水中処分隊員の献身的な支援により予定どおり無事調査を完了した。
調査終了後の記者会見で舞鶴市文化振興課、冠島調査研究会から「海上自衛隊のおかげで、円滑な調査ができました」と感謝の言葉があった。 |
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元B29搭乗員の親戚を偲ぶ <下関基地隊> |
下関基地隊(司令・柏原正俊1海佐)は、7月24日、米軍三沢基地所属の米国人等3名に対し、見学支援を行った。
外国人が当基地隊の見学に訪れるのは極めて稀である。72年前、彼らの親類筋はB29爆撃機の搭乗員だったが、関門上空を飛行中、日本軍の迎撃に会い北九州市門司区において撃墜された。
親族慰霊のため墜落現場に向かう途上に当基地隊の史料館「えびら」の存在をホームページで知り、見学するに至った。
B29は爆撃による本土空襲のほか、「対日飢餓作戦」と称して、関門海峡をはじめとする主要な港湾海峡に多くの機雷を敷設した。見学者の縁戚がその任に従事していたかどうかは定かではないものの、関門上空を飛来していた事実からその可能性は極めて高い。そして、当史料館には当時を偲ぶものとして実際に敷設された機雷をはじめとする、数多くの関係資料が展示されている。
見学者らは当隊の説明案内に対し熱心に耳を傾け、亡き縁者に思いを馳せるとともに最終目的地である墜落現場へと向かって行った。 |
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平戸港沖沈没船捜索救助 <佐世保警備隊> |
佐世保警備隊(司令・寺田博之1海佐)は8月22日3時半頃、平戸港の北東約6キロメートルの海上で沈没した砂利を採取運搬する台船「第八あをい丸」(1298トン)と連結した押し船「第六あおい丸」(98トン)の捜索・乗員救助のため、佐世保水中処分隊(隊長・川崎隆司1海尉)を出動させた。
22日、佐世保水中処分隊は特別機動艇17号、24号の2隻で現場に進出、佐世保海上保安部の情報から沈没した船の予定錨地付近の海中を捜索したが発見に至らなかった。
予定錨地の位置から北東に約1・7キロメートルの地点で油膜が発見され付近にブイを設置、そのブイを基点にポータブル測深儀や特別機動艇24号の測深儀を使い捜索を開始、水深約50メートルから水深約26メートルの起伏を探知、付近の潜水捜索を開始した。
水深50メートル視界5メートルの海底に右約150度に傾いて沈んでいる「第六あおい丸」を発見、水深約47メートル付近の船橋下にある居室にて航海士(心肺停止、その後死亡確認)を発見救助、海上保安庁の巡視艇に引き渡した。
翌23日、佐世保警備隊司令指揮の下、水中処分母船5号、特別機動艇24号の2隻をもって平戸港沖に進出、捜索を開始した。
沈没船周辺及び台船居室の潜水捜索を実施したが残る行方不明者(船長1名)については発見できず生存者の目撃情報等により、沈没船の船内に残されている可能性が低いことから捜索を終了、災害派遣が終結された。
本活動を通じ水中処分隊の日頃の訓練の成果を十二分に発揮するとともに、海上保安庁その他の機関との連係についても向上することができた。
なお、28日現場近くの海上で沈没船の油を抜取る作業の準備をしていたサルベージ船の作業員により漂流している船長らしい遺体が発見されている。 |
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在日米海軍高官の部隊等訪問を支援 <徳島教育航空群> |
海上自衛隊徳島教育航空群(群司令・福島博1海佐)では、8月12日、13日の2日間にわたり、米海軍高官の部隊等訪問(ジョイントトリップ)を支援し、在日米海軍司令官グレゴリー・J・フェントン少将夫妻及び横須賀地方総監・道満誠一海将夫妻が徳島教育航空群を訪問した。ジョイントトリップは、在日米軍高官の海上自衛隊の現状に対する理解の深化及び米海軍との海上自衛隊の親善を図ることを目的に行われており、平成5年以降は、毎年これに伴う徳島訪問が計画されている。
両指揮官は、C-130Rで徳島に到着後、徳教空群司令から徳島航空基地や海上自衛隊操縦士教育の概要説明を受けるとともに、現在、徳教空群で行われているフィリピン海軍操縦士へのTC-90操縦講習を含む操縦士教育の現状等について意見交換が行われた。また、昼食を含む懇談では、徳島県の伝統文化や風土等にまで話が及ぶとともに、徳島県の人口を遥かに超える観光客が訪れる「阿波踊り」の規模の大きさに驚愕する等、終始和やかな雰囲気で行われた。
訪問の当日は、徳島市「阿波おどり」の開催当日であり、両指揮官は徳島教育航空群阿波おどり部「かもめ連」所属の隊員等と共に阿波おどりに参加し、徳島県の伝統文化について身を持って体験した。演舞場で踊る両指揮官には、観客から大きな拍手と温かい声援が送られ、一般市民を含む形で日米の親睦が図られた。 |
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「リーディングリスト」を公開 <海幹校> |
海上自衛隊幹部学校(学校長・大塚海夫海将)は8月4日、海上自衛官を対象にした推薦図書の一覧である「海幹校リーディングリスト(JMSDF Command and Staff College Professional Reading List)」を海上自衛隊幹部学校HPに掲載した。
海幹校リーディングリストは、海上自衛隊の最高学府である幹部学校が、海上自衛官が読むべき図書という観点で推薦したものであり、初めて一般にも公開する。同様の取り組みは、諸外国軍においても広く行われている。
このリストにある推薦図書は、同校の組織横断的な研究グループである戦略研究会(SSG:Strategic Study Group、会長/幹部学校副校長・畠野俊一海将補)の主導により、戦略研究室、戦史統率研究室、作戦研究室、作戦法規研究室、ロジスティクス研究室、未来戦研究所及び国際計画班の専門的知見によって選定され、安全保障を中心に広範な分野に及んでいる。
公開にあたって大塚学校長は「国家安全保障の最前線にある海上自衛隊は、その職責を全うするために知的に強くなければならない。海上自衛官の知的深化を図るため、海幹校リーディングリストから "これは" と思う図書を是非とも手に取ってもらいたい。また、公開することにより、このような取り組みを広く一般にもご理解頂ければ」と述べている。 |
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地域防災訓練へ参加 <八戸航空基地> |
海上自衛隊八戸航空基地(群司令・小峯雅登海将補)は9月1日、平成29年度青森県及び八戸市の総合防災訓練に参加した。
青森県総合防災訓練はつがる市で行われ、「川の氾濫注意情報が発表される中、マグニチュード7・7の地震が発生し、建物の倒壊や火災発生の他、ライフラインの被害が生じている」との想定のもと、当航空基地に所在する機動施設隊(司令・浮田和弘2海佐)が、仮説ヘリポートの設置・運営訓練及び災害派遣器材の展示を実施した。
また、八戸市総合防災訓練では、「青森県東方沖でマグニチュード9・0の地震が発生し、大津波警報が発令された」との想定のもと、当該航空基地の八戸航空基地隊(司令・石鉢欣世2海佐)が、衛生隊員と運航隊地上救難班の隊員を派出し、同訓練に参加した。
両訓練により、地震災害発生時の応急対策を地域住民と防災関係機関が連携するなど、災害時の防災体制の強化と地域住民の防災への意識向上を図られた。
八戸航空基地は、「今回の防災訓練で得た防災に対する体制等を維持し、何時如何なる時も迅速に対応できるよう、今後も努めていく」と話している。 |
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