国づくり支援のためUNMISS(国連スーダン共和国ミッション)に派遣されている南スーダン派遣施設隊は6月15日、第5次要員(陸自第3師団基幹 隊長・井川賢一1陸佐)と第6次要員(陸自第5旅団基幹 隊長・野村昌二1陸佐)の指揮移転式をスーダン現地で行った。式典では井川1陸佐が野村1陸佐へ隊旗と看板を申し送り、任務を引き継いだ。
5次要員は昨年12月に首都ジュバで活動を開始したが、同時期に南スーダン政府軍と反政府勢力の軍事衝突が発生。ジュバ周辺は比較的平穏だったが断続的な内戦状態の南スーダンで、以後は大量に発生した国連施設内の避難民のために、給水支援や医療支援、テント用の敷地造成、道路整備など各種活動を実施。国連トンピン地区内で隣り合う日本隊・インド隊の宿営地を繋ぐ橋の建設などの任務も完遂した。6次要員は6月16日の避難民居住区域の外周警備道の整備を皮切りに施設活動を開始した。
5次要員は6月初旬、下旬と二波に分かれ日本へ帰国。6月21日には第3師団司令部のある千僧駐屯地(兵庫県伊丹市)で武田晃防衛副大臣出席の下、帰国行事が盛大に行われた。
6月24日には井川1陸佐が防衛省で小野寺五典防衛大臣に帰国報告を行い、大臣から防衛功労章を添えて第1級賞詞が授与された。
その後、井川1陸佐は報道陣の取材に応え「施設化部隊の機械力を駆使し、排水溝の整備や敷地造成を行い(現地で)非常に感謝された」と活動を振り返った。 |