私は平成24年4月に航空自衛隊第4補給処勤務を最後に定年退官し、自衛隊援護協会および木更津基地援護室のお力添えにより同年6月から、綜合警備保障株式会社警送千葉支社に勤務しております。
私が再就職にあたって考慮したことは、実家を管理する必要があるため、実家から通勤可能であること、自衛隊での経験を何でもよいから生かせることの2点でした。
勤務先は、実家から公共交通機関を利用して一時間弱の場所にあり、通勤事情には非常に恵まれています。また業務内容は、現金輸送車に乗り組み、現金を警備しつつ契約先の銀行のATMを巡回し、現金の装填、回収および器材の点検を行うことから、自衛官時代に行った基地警備訓練などの経験を生かせるであろうと考えました。ただ、基地警備と輸送する現金の警備には相違点が多々あり日々、戸惑いとの遭遇の連続です。
現金を扱う業務ですので、その処理には確実性と正確性が要求されます。現金の実際の額と、記録した額が1円でも異なると大変なことになります。また、作業中はATMを停止させるため、ATMを利用されるお客様にご迷惑をかけないよう至短時間で作業を完了させる必要があり、迅速性も要求されます。正確性・確実性と、迅速性という相反する要素を両立させなければならないのが、この仕事の特徴と言えるでしょう。
私が業務上、心掛けていることは月並みですが、健康管理と良好な人間関係の構築です。現金輸送車には2名1組で乗り組み作業を行いますので、体調不良などで欠勤しますと同乗者および交代要員に大きな迷惑を掛けることになります。また、2名での作業のため、お互いの息が合うか否かで作業効率に大きな差が出てきます。
入社して半年余り、いまだ失敗の連続で、同行する先輩社員の足手まといになるばかりで、時には自己嫌悪に陥ることもありますが、自衛隊で培ったチャレンジ精神と打たれ強さで今後も業務に取り組んでいく所存です。 |