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   2007年4月15日号
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「戦後レジームから脱却」
防衛省移行記念レセプション開催
安倍首相が関係者の労をねぎらいながら「一層の精進を」と挨拶
真の政策官庁へ
久間防衛大臣「新しい歴史切り拓く」
出席者1000人超える
 防衛省移行記念レセプションが3月30日、自衛隊最高指揮官の安倍晋三首相を迎え、グランドヒル市ヶ谷で盛大に開催された。
 午後6時前、久間章生防衛大臣をはじめ防衛省・自衛隊の高級幹部が会場入口で出迎える中、国会議員、関係団体の長、各国使節、在日米軍、歴代OBらが長蛇の列をつくりながら次々に入場、会場は1000人を超える招待者であふれ、立錐の余地もないほど。各テーブルでお互いに肩と肩とがぶつかりそうになりながらも笑顔、また笑顔で仲良く歓談、省移行を祝う熱気が会場全体を覆っていた。
 レセプションの冒頭、久間防衛大臣が登壇、1月9日に防衛省が発足し、省として新たな年度を迎えることができたのも「隊員の長年にわたる地道な努力と、国会議員や関係団体、地方自治体など、多くの皆様の応援の賜」と感謝しながら「防衛省の発足は、決してゴールではありません」と述べ、米軍再編の着実な実施、ミサイル防衛能力の整備、航空自衛隊によるイラク人道復興支援活動の継続など政策課題が山積していることを強調、「国の内外から寄せられる信頼と期待に十分応えられるよう、未来に向けた確かな安全保障のため、新しい歴史を切り拓いていく」ことを表明した。
 引き続き、安倍首相が盛大な拍手の中、会場に到着。関係者と和やかに懇談したあと、登壇。省移行後初めてネパールに国際平和協力隊を派遣したことやイラク復興支援特措法を2年延長する法案を閣議決定したことについて触れ、「国際平和協力活動の本来任務化によって国の防衛と国際社会の安定に取り組む我が国の姿勢を明確にすることができた」と述べた。また、「日米安保体制・日米同盟を更に発展させていく」ことを強調、「美しい国、日本」の実現のため、世界の平和と安定のため「防衛省が真の政策官庁として、自衛隊が益々活躍するよう」要望した。
 会場内は終始熱気にあふれ、出席者全員で省昇格を祝うとともに、今後とも国内外の期待に十分応えられるよう一層の精進を誓った。

防衛省ロゴマークが決定
 防衛省では、省への移行を記念して1月16日から3月3日までの間、広く一般からロゴマーク作品を募集したところ総計767点もの応募があった。その中から、厳正な審査の結果、三浦正人氏(グラフィックデザイナー、北海道釧路市出身、38歳)の作品が最優秀に選ばれ、防衛省のロゴマークとしての採用が決まった。3月30日には大臣室で、このロゴマークが公表されるとともに久間章生防衛大臣が三浦氏に感謝状を授与した。
 感謝状授与式は、木村?秀副大臣、大前繁雄、北川イッセイ両政務官、守屋武昌事務次官、齋藤隆統幕長、西川徹矢官房長が陪席する中、最初に久間防衛大臣が掲示された防衛省ロゴマークを除幕。次いで、黒江哲郎内局文書課長がロゴマークを紹介したあと、久間防衛大臣が「省移行にあわせ、国際平和協力活動等が自衛隊の本来任務となり、この作品はこれからの防衛省・自衛隊にふさわしいデザイン」と称え、三浦氏に感謝状と記念品を贈呈した。
 三浦氏は謝辞の中で、「防衛省初のロゴマークとして採用していただいたことは誠に名誉なことで身に余る光栄」「防衛省のロゴマークという国家規模のデザインに携われたことは、自分の中での新たな可能性が見い出せたようにも思い、非常に嬉しい」と受賞の喜びを語った。
 今後、このロゴマークは防衛省のホームページをはじめポスターなどの広報用、また、名刺や封筒などにも使用される。
 〈ロゴマークについて〉
 緑の部分は、26万人の隊員からなる防衛省を表しており、その隊員の両腕に守られている青い球の部分は、地球を表している―日本の防衛と国際社会の平和のために行動する防衛省の仕事と、これに積極的に取り組む隊員の気持を表現している。

雪月花
 この春定年退職した防衛省共済組合の昆多喜彦企画室長に辞令が、3月30日防衛省の守屋武昌事務次官から直接手渡された。事務次官は共済組合の本部長だから当然と言えば当然だが過去には前例がない、まして次官室で人事教育局長や厚生課長も陪席しての交付式だから関係者は驚き、感動した。さらに、4月1日付の新規採用者や異動の辞令も次官が手渡したが今後もこれを続けていくようだ。次官は共済職員1000人が自衛官と事務官の福利厚生に日頃から必死に取り組んでくれており、地方に行くとびっくりするようなヒントを出してくれると言っている。先般視察した鹿追駐屯地では現金を持ち歩けない隊員のために何か方法はないだろうかという話も出て、本当に自衛隊を支えているのは共済組合の人たちの後方支援だと感じたそうだ。その感謝の気持ちを今回の共済職員への辞令交付という行動で表したものと思われる。28日には共済職員の合同送別会にも出席して慰労の言葉を述べ、出席者を大いに喜ばせた。もちろんこれも前例はない。豪腕次官とかミスター防衛省とも言われているようだが、実際は心配り次官なのではないだろうか。また守屋次官は全国約400の自衛隊施設でまだ訪れていないのは8箇所だけだそうで文句なしの現場主義・行動派だ。3本の矢が(自衛官・事務官・共済職員)まとまってこそ国を守れるというのは昔も今も変わっていない。(所谷)

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