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   2006年10月1日号
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自衛隊音楽まつり
マーチング・フェスティバル2006イン武道館
一般入場者を募集
 自衛隊音楽まつり(マーチングフェスティバル2006イン武道館)が11月17、18の両日、日本武道館で開催されます。
「未来をひらく情熱」をテーマに、防衛庁陸・海・空自衛隊音楽隊、第302保安中隊、自衛太鼓、防衛大学校儀仗隊、インド陸軍軍楽隊、在日米陸軍軍楽隊、米国海軍第7艦隊軍楽隊、在沖海兵隊音楽隊など総勢1000名が出演し、壮大で華麗な音楽演奏やドリルなどを繰り広げます。
 申し込み方法などは次のとおりです。
〈日時〉【11月17日】▽第1回公演/10時30分〜12時15分▽第2回公演/14時15分〜16時
【11月18日】▽第3回公演/14時15分〜16時▽第4回公演/18時〜19時45分(公演時間は、各回共通1時間45分を予定しています)
〈申し込み方法〉(1)往復はがきに上記の要領でご記入の上、郵送にてお送り下さい(10月12日、陸上幕僚監部広報室必着)。抽選の上、返信はがきにて当落をお知らせいたします。※記載内容が十分でないはがきは、返信できない場合があります。
(2)当選はがき1枚で2名様まで入場できます。
(3)多くの青少年層に来場していただくために「青少年券」を設けています。青少年券での入場者は29歳以下に限定します(ただし、同伴者1名は30歳以上でも入場可)。※自衛隊音楽まつりの入場券及び当選はがきは非売品です。営利目的では使用できません。
〈お問い合わせ先〉防衛庁陸上幕僚監部広報室電話03・3268・3111
陸上自衛隊ホームページでも紹介しています。

《論陣》
増える小学校の校内暴力
=減少させるのはやはり愛と理解=
 「教室の中でケンカするのは止めなさい」「なんだセンコー(先生)。オレの気持ちが分からねえで、なんで止めるんだよ」。最近、全国の公立小学校で児童が起こす校内暴力が急増している。その暴力も児童同士のケンカから、しだいに先生、それも女性の先生への“暴力"が増えているという。学内での暴力は「一教師の手だけでは手に負えない程度のものが増えている」そうだ。
 これを少なくするためには文部科学省の教育指針や各地方自治体の教育委員会の指導方針など抽象的な取りきめや指示では駄目。やはり第一線の先生と児童、生徒の家庭との緊密な連絡による情報交換の徹底や地域社会の人びとの積極的な協力がなくては“根絶"することはできない。小泉前総理に代わって新しく総理になった安倍晋三さん。この際、思い切って「児童教育の在り方」を抜本的に改善してもらいたい。
 では、いま、全国の公立小学校でどれくらいの数の校内暴力が猛威を振るっているのかを文部科学省の調査結果から見てみよう。2005年度の統計によると、全国の公立小学校の児童が起こした校内暴力事件は2018件だった。「たいした数ではない」と思いがちだが、少子化が進み在校児童数が減少しているのに、なんと2004年度に比べると128件も増えているのである。数字の上から見ても「過去から現在までのうちで最も多い」という。
 いま40歳後半から50歳前半の両親が、ちょうど中学生から高校生だった頃、言い変えれば32、33年前、中学、高校が大荒れの時があった。学内暴力は日常茶飯事、ケンカ、万引き、不純交友、家庭内暴力など社会問題になり、一教育委員会や教育相談員(カウンセラー)の手に負えず、何度も捜査当局が乗り出したことがあった。その“暴力"がこんどは若年化して「小学校ではびこり始めている」のである。
 幸いといっていいのか分からないが、いまのところ中学校では2万3115件、高校では5150件である。数の上から見ると多いようだが、中学校では横ばい、高校では微増にとどまっている。それに対して小学校内での“暴力増"はひどいと言わざるを得ない。
 9月初旬、岡山市内で6年生の児童が、口ゲンカの末、持っていたナイフで同級生を刺した事件があった。この少年は普段、校内で暴力的だった様子は見えなかったという。自分の気持ちを友だちにきちんと説明できなかった末の兇行だという。
このところ校内暴力で特に目立つのが“先生に暴力を振るう事件が増えている"ことである。数字的に見ると文部科学省の調べだと2004年の336件から464件に増えている。なんと38・1%も増えている。
 例えば近畿地方のある県では、自分の言動を注意された5年生の男子児童が、逆に先生に暴言を吐き、その先生を足げにしたり、なぐる、押すの暴行を加え、怪我をさせた事件があり、先生はそれが理由で休職し、退職することを考えているという。また、掃除の時間にふざけていたことを担任に注意された4年生の男子児童が逆上し、教室や昇降口のガラスをけり破った上、担任に喰ってかかった例などもある。このように児童が先生に暴力を振るった件数は259人にのぼっており、この傾向はさらに増える形を見せているという。
 校内暴力を社会的現象として見逃がしては、抜本的な解決にはつながらない。児童の人間としての心を教師が理解してやるのが第一義であろう。
 中学・高校の生徒が最近“親殺し"“友人殺し"をするのが目立つ。これも自分の気持ちを親や友人に、きちんと説明して理解させるタイプの“こども"が少ないことを意味している。こうしたことが重なると児童、生徒は、しだいに精神的に追い詰められ「オレ(私)が何を言っても分かってくれないのだ」と、しだいに「じぶんが分からなくなってしまう」のである。
 そうなる前に教師や親が気付き、手をさし伸べてやることが大切。お互いに理解し合いながら少しずつ“社会性を身に付けさせる努力"こそが最も重要な要件であろう。

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