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   2006年9月1日号
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体験搭乗を終えて
八戸スカイビル株式会社 今淵 美智子
 先日は、めったに体験することのできない体験搭乗をさせていただき、ありがとうございました。
 この歳になるまで私は、正直な所ほとんど自衛隊の事や戦争というものに関心がありませんでした。その私を動かしたのは、映画の「男たちの大和」でした。自分や家族いろんな人々が今、生かされているのは先人達が命をかけてこの日本という国を守り死んでいった、そういう辛い苦しい時代の上に私たちは生きているという事を実感させられました。
 日本の自衛隊は戦争に関与せず、自国を守るためにあるという事はわかっていますが、体験搭乗させていただいて感じた事は、日々の厳しい訓練に成り立つ、おそらく一つのミスも許されないという状況にあっても、全身全力で力を尽くせるよう日々努力しているのだろうという事です。
 それなのに、自衛隊という存在の認識度が低いのではないかと思いました。もっとこの様な体験を多くすれば、もっと多くの方々に自衛隊の存在を、意義をわかってもらえるのではないかと思います。
 この時代、どういう事が起こるかわからない。陸上自衛隊はイラクへ復興支援に行き、北朝鮮はミサイルを発射し、イスラエルは空爆を行い子供達が亡くなっています。
 脅威は、何も遠い所にあるのではないと感じる今日この頃、より自衛隊の重要性を感じます。
 日本の自衛隊の存在が戦争に使われぬよう、そしてこれからの益々のご活躍、ご発展を願っております。

彰古館 往来
陸自三宿駐屯地・衛生学校
<シリーズ54>
日露戦争の記録 10
戦地でのロシア軍病院を初公開
 習志野捕虜収容所写真帖の精査によって、日露戦争時の知られざる陸軍衛生の業績が明らかになりました。彰古館所蔵史料の調査は、まだ継続中ですが、中間報告として、今回は戦地でのロシア軍病院の写真を初公開します。
 彰古館が所蔵する日露戦争時の写真は、主として負傷者を記録した医学情報ですが、新たに第二軍第四師団が病院施設を撮影した写真が確認されました。
 17枚の写真は、内容の判別も困難なほど退色しており、習志野捕虜収容所の写真帖同様、電子ファイル化の上、画質補正をしましたが、劇的な修復の効果は見られませんでした。それでも、彰古館の所蔵史料によって写真の背景が明らかになると、貴重な記録であることが判明しました。
 奉天戦後、第四師団が管理していたロシア軍の病院施設は6個病院で、その内の5個病院が赤十字社病院、ほかにロシア軍第43野戦病院がありました。
 この内、城内赤十字社病院を管理したのが第一野戦病院です。残地されていたのは露軍患者380名と、軍医6名、赤十字社員1名、看護婦9名、下士卒相当官68名の勤務員84名です。
 また第一野戦病院は、奉天北辺門外の露国兵営で21名のロシア兵の治療を行うとともに、ここに日本軍の野戦病院を開設します。
 今回確認された写真は、この露国城内赤十字社病院と日本陸軍第一野戦病院を撮影したものです。
 第四師団は残留者の名簿を作成するとともに、当時の赤十字条約第八条「条約の細目は本国政府の訓令による」に基づき、野戦衛生長官が「敵の留置せる病院に対する諸師団の処分」を下命します。
 明治38年(1905)3月11日、第一野戦病院長の山野新太郎三等軍医正は、福原義柄二等軍医を城内赤十字社病院に派遣し、業務の監督に当たらせます。ほかの五個病院は陸軍衛生部員と共同で患者の治療を開始しましたが、この病院だけは従来の病院勤務者が独自に治療を継続していました。
 既に彰古館からは、同じ第二軍第五師団接収の奉天赤十字社病院の写真が発掘されていましたが、戦地でのロシア軍病院の写真は希少で、当時の陸軍衛生を考察する上で重要な史料といえます。今後、彰古館は我々にどんな秘蔵史料を開示してくれるのでしょうか?

活躍するOBシリーズ
「頑張っています」新しい職場
「チャレンジ精神で」
日産プリンス福島販売(株)  清 野 尚 雄
清野氏は平成17年3月、第44普通科連隊(福島)を3陸曹で定年退職。26歳
 私は自衛隊で6年間勤務し、昨年3月に退職して、日産プリンス福島販売株式会社で働いています。職務は「営業」です。一般社会は自衛隊とは違い、職務上のノルマや人間関係などが非常に厳しく、大変でやっていけるか不安で一杯でしたが、今はやりがいを感じ毎日充実した日々を送っています。
 現在の職場での仕事は、主に車両展示会での接客や車両販売後のアフターケアなどです。その中で、思うようにいかない事も多々ありましたが、営業という仕事をしていて教えられたことは、お客様と接し如何にお客様に信頼して頂く事が大切であるかという事です。車を売り込む前に自分の信頼を売り込むという心がけで数多くのお客様と接して、その中で一部のお客様から契約が取れたときは本当にうれしく、また頑張ろうという気持ちになりました。そしてこれから先、色々と大変なことがあるかも知れませんが、この仕事に今まで以上にやりがいを感じてこれからも頑張りたいと考えています。
 今後、新たに就職を考えている皆様、私自身不安を持ちながら就職しました。当初何をやるにしても不安はあると思いますが、まずは「チャレンジ」し、自分自身を向上させていく事が大切だと思います。自衛隊で培った気力・体力・やる気があればどんな事でも成功すると思います。
 最後に、自分に合った職業は簡単には見つかりませんが、何事にも挑戦することによって新たな道が開かれます。失敗を恐れずにチャレンジ精神で進んでください。

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