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自衛隊ニュース   2011年11月15日号
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ソマリア沖・アデン湾海賊対処
水上部隊第10次隊が出国
横須賀基地

 ソマリア沖・アデン湾における派遣海賊対処行動水上部隊第10次隊(指揮官・水間貴勝1海佐、護衛艦「おおなみ」「たかなみ」で編成)の出国行事が10月11日、海自横須賀基地の吉倉桟橋で行われた。
 式典には神風英男防衛大臣政務官、河野克俊自衛艦隊司令官をはじめ、派遣隊員家族など約1000人が参列し、河野自艦隊司令官は「諸官は各国から派遣されている部隊とともに、船舶を海賊行為から防護するという重大な責務に強い使命感と確固たる信念を持って、それぞれの職責を果たし、水間1佐の指揮のもと一致団結、その実力を遺憾なく発揮してもらいたい」と訓示した。続いて来賓紹介と花束贈呈が行われ、最後に派遣部隊指揮官の水間1佐が「ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動の任務を完遂すべく頑張ってまいります」と力強く挨拶した。
 護衛艦「おおなみ」「たかなみ」に乗艦した約370名は、多くの隊員や関係者、家族らに見送られ、横須賀音楽隊が演奏する中、吉倉岸壁を出港した。派遣隊員の家族は、岸壁から離れていく艦に向かって「お父さん、頑張ってね」「行ってらっしゃい」などと大きく声をかけながら見送った。
 両艦は約3週間かけて現地に到着、第9次隊と交代して11月上旬から活動を開始する。


航空隊7次要員は任務終え家族と再会
八戸航空基地

 10月14日、派遣海賊対処航空隊第7次要員(指揮官・江藤裕之1海佐=第2航空隊副長)が約4ヶ月の任務を終了し、八戸に戻った。同隊は6月7日からソマリア沖・アデン湾で海賊対処のため派遣され、警戒監視などの活動を行っていた。
 当日午後1時30分、派遣されていた2機のP—3Cは航空集団司令官をはじめとする隊員や家族、関係者ら約300名が見守る中、八戸航空基地の滑走路に着陸した。帰国行事では、第2航空群司令・眞木信政海将補が派遣隊員93名の労をねぎらい、隊員は任務を完遂した達成感と家族との再会に喜びと安堵の表情を浮かべた。
 インタビューの中で江藤1佐は、「日本の生命線でもある海上交通の安全確保で、震災からの復興に貢献できると信じてきた。任務を終え、ほっとしている」と述べた。


再就職の厳しさ再認識
入間基地
中空司令部 業種説明会を開催

 航空自衛隊中部航空方面隊(司令官・石野次男空将)司令部は10月28日、入間基地退職者雇用協議会、自衛隊援護協会東京支部の協力を得て、38企業52名、平成24年度退職予定隊員93名が参加し、入間基地第5会議室を主会場として今年も就職援護教育の一環である「業種説明会」を行った。
 実施に先立ち、石野中空司令官、入間基地退職者雇用協議会会長・豊田氏、自衛隊援護協会東京支部支部長・柴田氏が順次挨拶した後、入間基地退職者雇用協議会副会長・齋藤氏、同監事・小菅氏、同所沢支部長・高橋氏が入間基地周辺における雇用、経済情勢及び企業が自衛隊退職者に求めているものなどについて具体的に説明した。参加隊員は、それぞれの話を真剣に聞き入りメモを盛んにとっていた。
 また、午後からは会場に27企業がブースを設置し、個別面談方式により各社の説明等を聞いた。参加隊員は、各企業の担当者に対し、緊張した様子ながらも活発に質問をしていた。事後のアンケートでは「再就職に対し色々不安です」「企業ともっと詳しく話がしたい」「来年も実施して欲しい」など現状の厳しさや自己の方向性について再認識していた。
 今回の業種説明会には参加隊員の上司らも多数視察に訪れ、隊員の再就職に対する関心の高さを見せていた。


危機管理産業展に出展
高い関心でブース賑う
東京地本

 東京地本(本部長・湯浅悟郎陸将補)は10月19日から21日までの間、東京ビッグサイトで開催された「危機管理産業展2011」に出展した。
 これは、東京都からの依頼によるもので、東京地本は「首都東京の危機への備え〜東日本大震災をふまえて〜」と銘打たれた東京都パビリオン内に、東京都総合防災部、警視庁、海上保安庁などと並んで、防衛省・自衛隊としてブースを設置した。ブース内では、東日本大震災災害派遣活動・防衛白書ダイジェストパネル、迷彩服、防弾チョッキ、鉄帽、防暑帽、偽装網、戦闘糧食等を展示したほか、DVD放映を実施した。さらに、陸・海・空の各自衛隊を紹介したパンフレットや地方協力本部等に関するパンフレットを配布するなど、地本の業務についても併せて紹介した。
 今回は、東日本大震災の影響を受け、昨年より4割増の来場者を迎え、特に東京地本のブースには缶飯等の戦闘糧食や防弾チョッキ等に対する関心が高い来場者が多く集まり、準備していたパンフレットも瞬く間に無くなってしまう程の盛況ぶりだった。開催期間中は湯浅本部長も視察に訪れ、企画室地域調整班員を激励した。


雪月花

 中央競馬の第72回菊花賞は10月23日、京都競馬場で行われ、オルフェーヴルが優勝した。同馬は、東京競馬場で行われた第71回皐月賞(東日本大震災のため中山競馬場が使用できず代替開催)と第78回東京優駿(日本ダービー)に続く勝利で、三冠馬となった。平成17年のディープインパクト以来6年ぶり史上7頭目の快挙である。ただ、全勝で三冠を制したシンボリルドルフ、ディープインパクトと違い、三冠達成時の勝率は7頭中最下位の6割、負け数がナリタブライアンと同じ最多の4敗、大負けをしたこともあった。新馬戦や今回の菊花賞で、レース後騎手を振り落とす程の激しい気性の同馬を、騎手や厩舎関係者が、調教やレースを通じて競走馬として立派に育成した結果である。騎乗した池添謙一騎手は史上最年少の三冠騎手、池江泰寿調教師は、ディープインパクトを管理していた父の泰郎元調教師と親子で三冠調教師となった。菊花賞での圧勝劇を見ると日本産馬として、今後、世界最高峰レースの凱旋門賞などでの活躍が大いに期待される。
 なお、陸・海・空の中央音楽隊が交替で、中央競馬G1レースのうち東京競馬場で行われる東京優駿、優駿牝馬(オークス)、天皇賞(秋)とジャパンカップ、中山競馬場で行われる有馬記念で、発走時のファンファーレ吹奏を始め、当日昼休みに演奏をして、競馬ファンを喜ばせていることはおなじみだ。
 しかし今年は、東日本大震災の関係で、春の東京優駿と優駿牝馬で演奏できずファンをがっかりさせた。(お)


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