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自衛隊ニュース   2011年6月1日号
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災害派遣規模減勢へ
自衛隊統合任務部隊(JTF)
即応予備自衛官初の召集任務終了
東日本大震災
 東日本大震災で災害派遣活動を続けている自衛隊統合任務部隊(指揮官・君塚栄治東北方総監)は、5月9日の北澤俊美防衛大臣の指示に基づき、これまでの10万人体制から逐次減勢態勢に移行した。19日現在、陸自約6万2000名、海自約8300名、空自約1万1400名、原子力災派部隊約300名の計約8万2000名、航空機約330機、艦船32隻が給食、入浴、物資輸送、捜索などの活動を続けている。また、制度発足以来初めて招集された即応予備自衛官は12日で活動を終了。3月下旬の招集以来、延べ2179名が民生支援などに従事した。一方、陸自即応集団は福島県川内村村民センターに除染所を開設、原子力災害による避難住民の一時帰宅を支援している。

遠洋航海部隊が出発
晴海
総員730名、6カ国・14寄港地を親善訪問
 平成23年度遠洋練習航海部隊の出港行事が5月24日、防衛省・自衛隊の高級幹部、衆参国会議員、各国大使、協力団体、乗組員の家族ら関係者多数を迎えて、東京・晴海埠頭で行われた。この日は雨のため、式典会場をHK岸壁から客船ターミナルに移して実施された。
 派遣部隊は、練習艦隊司令官の大塚海夫海将補を指揮官に第61期一般幹部候補生課程修了者約180名(うちタイ王国海軍少尉1名)を含む約730名で、艦艇は練習艦「かしま」「あさぎり」、護衛艦「みねゆき」の3艦。156日間にわたって約5万5000kmを航行し、米国、カナダ、メキシコ、パナマ、ペルー、チリの6カ国、14寄港地を親善訪問する。
 午前9時すぎ、小川勝也防衛副大臣が会場に到着、海自儀仗隊による栄誉礼を受け巡閲したあと、出国行事が始まり、整列した派遣隊員を前に小川副大臣が「日頃の訓練の成果を存分に発揮し、この航海を通じて人格の修養と練度を高め、一層逞しくなって無事帰国するよう」訓示した。来賓を代表して山花郁夫外務政務官が「東日本大震災に対して心温まる復興支援をしてくれた米国をはじめ各国との信頼、友好を一層深めてきてほしい」と祝辞。次いで、杉本正彦海幕長が壮行の辞の中で「隊員一人ひとりが日本国の代表であるという自覚を持ち、諸君が寄港地で発信する有形無形のメッセージが、各訪問国との今後一層の関係強化につながるということをしっかりと心に留めるとともに各地における研修やレセプション等の機会を通じた各国軍人との交流により、海軍の役割というものに認識を深めるよう」要望した。
 水交会、父兄会、隊友会など協力団体から練艦隊司令官、各艦長、実習幹部ら各代表に花束が贈られ、大塚司令官が小川副大臣に「遠洋航海に出発します」と力強く挨拶し、壮行会が終了。引き続き、大塚司令官を先頭に乗組員が一列になって「かしま」「あさぎり」「みねゆき」に乗艦、甲板等に整列した。この頃には出港を祝うかのように雨が上がり、帽振れの中、来賓、家族ら関係者に見送られながら、3艦は最初の寄港地・米国へ向け出港した。

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