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自衛隊ニュース   2011年5月1日号
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原子力災害特集 6、7面

統合部隊被災者救援に全力
東日本大震災
北沢防衛大臣、折木統幕長が現地災派隊員を激励
献身的に民生支援
 東日本大震災に対して、防衛省・自衛隊は東北方面総監(君塚栄治陸将)を指揮官とする統合任務部隊を編成、人員約10万6000名(陸自約7万、海自約1万3600、空自約2万1600、原子力災派部隊約450)、航空機約500機、艦船約50隻をもって現在もなお災害派遣活動を継続している。
 これまでに、▽航空機による情報収集▽被災者の救助(約2万人)▽消火活動▽人員及び物資輸送▽給食・給水・入浴・医療支援▽道路啓開▽瓦礫除去▽ヘリコプター映像伝送による官邸及び報道機関等への情報提供▽自衛隊施設(防大)における避難民受け入れ▽慰問演奏などを実施するとともに、米軍、海保、警察、消防とともに行方不明者の捜索を続けている。また、政府をはじめ現地調査団の輸送支援も行っている。
 北澤俊美防衛大臣と折木良一統幕長は逐次被災地を視察、懸命に災派活動を続けている隊員に対してその労をねぎらった。
 東日本大震災の被災者数は4月24日現在、死者1万4300人、行方不明者1万1999人となっており、避難者は13万人を超えている。
〈松 本〉
 東日本大震災発生から約1ヶ月以上が経過した。
 防衛省では海上保安庁、米軍と共同して過去に類をみない大規模な共同捜索活動を東北沿岸地域一帯で実施している。
 第13普通科連隊(連隊長・横山義明1陸佐)は南相馬市で沿岸地域を中心とした必死の行方不明者の捜索活動を続けている。
 同地域は津波の被害で冠水したままの地域が多く、また瓦礫と化した中での捜索となっており、苦労が絶えない。
 そこで隊員は、胴付長靴を常時着用し、鳶口を使用して、冠水地域を捜索すると共に、瓦礫の山をグラップル等重機でかき分けながら懸命の捜索を実施しているが、依然として行方不明者が多く、地元関係者からは、「1人でも多くの不明者を見つけて欲しい」と求められている。
 また、隊員の中には、瓦礫や廃材で怪我を負う者、体調を崩す者もいる中で、過去最悪といわれる危難への適切な対応が求められる隊員は、災害派遣任務完遂に向け連隊長を核心として高い団結・規律・士気を保持し捜索活動に従事している。
〈仙 台〉
 東北方面特科隊(隊長・福島司1陸佐=仙台)は、地震発生直後直ちに連絡班、地上偵察班を派遣し、隊指揮所を開設すると共に、被災地における人命救助活動と捜索活動の準備を行った。3月11日16時36分には、福島第1原発での事故のため、発電所周辺の住民避難支援に参加し、約130名の住民を避難所まで輸送した。また、沿岸部では大津波による被害が甚大なため、沿岸地域の情報収集と人命救助活動を行った。
 一方、東北方面通信群(群長・嶌末真1陸佐)本部中隊映像伝送小隊は、福島県大熊町の原子力発電所の映像を決死の撮影を実施した。この映像は、首相官邸及び現地本部等に配信され今後の作業等の資料になる貴重な撮影である。
〈新発田〉
 3月12日から福島県で災害派遣活動を続ける30普連(連隊長・大窪俊秀1陸佐)、その活動を支える大きな一つが第12後方支援隊第2整備中隊第3普通科直接支援小隊(小隊長・河合伸明1陸尉)である。
 派遣部隊の車両等各種装備品の整備を担当する小隊の6名はこれまで福島駐屯地において大型車両5台、高機動車19台、小型車9台、人命救助セットの整備を実施し、30普連の派遣活動に多大な貢献をしている。
 長期に及ぶ派遣間、整備工具・施設に制約がある中、軽易なものから高段階の整備を始め、故障を防ぐための定期的な整備まで休むことなく、その整備に万全を期し、車両等各種装備品の可働率100%を維持し、避難者収容や物資輸送等を支える原動力となっている。
 第3中隊(中隊長・富永誠3陸佐以下44名)は3月31日、第12特科隊第1中隊(宅原友則1曹陸以下10名、大型車両5両)と協同して会津美里町の避難所の移転に伴う物資輸送を実施した。
 この輸送活動は、町内の赤沢小学校の体育館を避難所として使用するため、館内に箱詰めされた支援物資(レトルトパック、カップラーメン、トイレットペーパー等)約2500箱を同町内の旧藤川小学校体育館に移すため実施された。
 物資輸送は小雨交じりの中、各隊員は協同連携して赤沢小から旧藤川小の約6キロの間を車両で何往復もして整斉と積み下ろし作業を行い、約6時間ほどですべての物資の輸送を完了した。
 現場の担当者によると避難所となる赤沢小の体育館には、50〜60名の避難者の収容が可能となり今後、県内各地から自主避難してくる住民等を受け入れていくと話した。 部隊としても被災地の早期復旧を目指し、自治体等の要望に対応してできる限りの支援を今後も実施していく。
〈出 雲〉
 東日本大震災に伴う災害派遣は、出雲駐屯地から3月12日に、第1次派遣隊(第304施設隊・第104施設直接支援大隊第1直接支援隊)が岩手県遠野市を指揮所に、3月15日には、第2次派遣隊(第13偵察隊・第13後方支援隊第2整備中隊偵察直接支援小隊)が、福島県いわき市に指揮所を配置し、それぞれ災害派遣活動を実施している。
 第1次派遣隊は、主として道路等の啓開作業を実施し、第2次派遣隊は、行方不明者の捜索、給水支援、物資輸送等の支援活動を実施している。
〈島 松〉
 東日本大震災の発生に伴い、陸上自衛隊北海道補給処(処長・佐藤暢彦陸将補)は、岩手県内に北方FSA(岩手FSA)を開設するため、災害派遣隊を岩手駐屯地に前進させた。
 災害派遣隊は3月17日、岩手駐屯地に到着後、速やかに岩手駐屯地燃料スタンドに燃料の補充を開始した。
 その後、糧食交付所、燃料交付所、部品交付所及び整備所等を設置して、派遣部隊への支援基盤を確立した。
 3月20日には、第1派派遣隊長の渡邊一弘1陸佐(北海道補給処副処長)から後任の岸谷清満1陸佐(北部方面後方支援隊長)に災害派遣隊の指揮が引き継がれ、本格的な兵站支援活動が開始された。
〈小 平〉
 震災の発生後、小平学校(学校長・伊藤善寛陸将補)は3月12日から24日の間に、厚生幕僚、予備自幕僚、会計幕僚など計23名を順次、統合幕僚監部と東北方面総監部に派遣した。
 今回の派遣は、陸幕等からの要望を受けたものだったが、小平学校広報班が「この未曾有の大災害に対して何らかの形で貢献したいとの意思の発露」というように、各職種教育部では東北方と自主・積極的に調整を行った。
 今回のような大災害では、第一線の捜索、救出等の任務から民生支援等の後方支援まで多種多様な機能・人材を数多く必要とする。小平学校は情報・警務・会計の3個の職種教育と語学・人事・システムの3個職域の幅広い実務教育を担当しており、各種機能に対応するスペシャリストが多いことから、被災地で大きな役割を果たしている。

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