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機略縦横(66)
第1師団兼練馬駐屯地最先任上級曹長 准陸尉 中村元則
武士道精神 |
第1師団兼ねて練馬駐屯地最先任上級曹長の中村准尉です。第1師団は頭号師団としての矜持があります。それは『日本国の存続は我が(師団の)双肩に有り』すなわち首都防衛を担う第1師団の敗北は、国家主権の喪失を意味します。そのため高度な近接戦闘射撃、対テロ戦闘能力が求められ、唯一無二の最強師団として日夜訓練に励んでいます。
私は勤務する上で日本人の精神性、武士道精神を大切にしています。われわれの任務は国防ですが、国土・国民を守ったとしても、そこに日本人の道徳心・倫理観がなければ日本を守ったとは言えないでしょう。日本の戦士たる自衛官は、武士道を実践すること自体が日本の確信的伝統を継承しつつ、日本を守ることであるという教えを私は受けてきました。
自ら日本伝統文化の体現者となり、指揮官の補佐に徹し、健全でかつ実戦に即応できる隊員の育成に力を尽くすとともに、先人の御霊に対し恥なき日本人として職務にまい進します。 |
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雪月花 |
この傾向は今に始まったことではないが、改めて気にしているとその流れは誠に著しい。生まれてくる赤ちゃんの名前である。先月の高知新聞「お誕生おめでとう」特集に50人の顔写真と名前が紹介されていた。その中で明らかに女性と分かる「子」が付いている赤ちゃんは一人だけだった。20年か30年前、女性で「子」が付くのは時代遅れで敬遠されているという記事を読んだ記憶があるが、これほども「子」が少なくなっているとは驚きである。以前に当欄に書いたが、「子」は鎌倉時代に源頼朝の御台所として権勢を誇った北条政子が使用しており、一般の人は使うことが憚(はばか)られていたと言われる由緒ある字である。当時は憧れの名前だったようだ。この特集を見ると若い御両親が命名したと思わせる名前には苦労した跡が伺える。優雅で文学的でもある。例えば凪遥ちゃん、陽葵ちゃん、恵梨ちゃん、凪ちゃんなど男女どちらなのか分からない。ジェンダー平等論がかまびすしい昨今の流れを先取りしているのかも知れない。数年前にはやはり問題が出てきた、出生受付窓口で常用漢字に入っていない、読めないと引用を巡るトラブルも起きたのだ。筆者が中学生の時には30人のクラスで松子・竹子・梅子が揃うほど女子の半分以上に「子」が付いていた。一生の幸せを念じてパパとママが命名した名前には限りない希望が見えている。数年後には学校で出欠を取る時、担任の先生は苦労しそうだ。前出の赤ちゃんの名前は読めましたか。なるちゃん、ひよりちゃん、えりちゃん、なぎちゃん。元気で早く大きくなってください。 |
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防大開校記念祭 4年ぶりに一般公開
「国の安全を担保するのは幹部自衛官の質だ」 |
防衛大学校は、記念式典及び開校記念祭を4年ぶりの一般公開にて11月11日、12日に開催した。
11日及び12日の両日、防衛大学校創設以来の伝統行事となっている「棒倒し競技会」が行われ、熱戦を繰り広げた。この棒倒し競技会は、各大隊で150名の学生が攻撃と防御に分かれ、相手の棒を30度以上傾斜させると勝利となる。激しい試合を勝ち抜き栄えある優勝の栄冠に輝いたのは、昨年度に続き、第2大隊であった。
なお11日には、殉職等で逝去された本校卒業生及び学生を悼む顕彰碑献花式を厳かに執り行った。12日に挙行した記念式典・観閲式では、学生による整斉とした観閲行進や陸・海・空3自衛隊による祝賀飛行のほか儀仗隊によるドリル演技を行った。久保防衛大学校長は、観閲官式辞において、「近年、我が国の安全保障環境が悪化するのに対応して、防衛費が増額されています。これは極めて重要なことでありますが、同時に、国の安全を最終的に担保するのは、それに従事する自衛官、なかんずく幹部自衛官の質にあります。まさにその幹部自衛官たるべき者を育成するのが、わが防衛大学校の使命であります」と述べた。 |
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