「リスキリング(学びなおし)」という言葉をご存知でしょうか。首相の「育休中のリスキリングを後押しする」という発言で一気に広まりました。私も資格取得を通してリスキリングに励む1人です。
きっかけは3年前、ファイナンシャルプランナーという国家資格への挑戦です。当時、会計課勤務10年目に差し掛かっていた私は、そのプライドをかけて最難関の1級に挑みました。想定外だったのは、受験を決意した直後の第3子妊娠です。仕事・育児に加え妊娠中という制約の中で勉強生活が始まりました。産前はつわり、産後は寝不足で精神的にも体力的にもハードな時期でした。しかし、絶対に受かるという強い意志で勉強を続けた結果、産後2カ月の学科試験と半年後の実技試験を経て、念願の合格を果たしました。
復帰後スムーズに仕事モードに切り替えられた
育休中のリスキリングは辛いだけでなく、メリットもありました。机に向かう習慣のおかげで復帰後もスムーズに仕事モードへ切り替えられたこと、勉強時間確保のための様々な時短術が、復帰後の生活でも役立ったことなどです。また、幼い子供がいる母親でもやればできるという自信がつき、物怖じせずに積極的に仕事を取りにいくようになりました。上司から資産運用の普及教育を任せてもらえたときは嬉しかったです。
次の資格に挑戦
資格試験の虜となった私は、次に行政書士試験に挑みました。1年目は500時間費やしたものの結果は惨敗。次年度に向けて勉強を再開しようとした矢先、第4子を授かりました。試験日はなんと出産予定日からわずか1カ月後。「やれるだけやってみよう」と前向きな気持ちで挑むことにした一方、異動すぐの産休で職場に対する申し訳なさや保育園が決まらない焦りで、メンタルが不安定でした。
そんな中、気持ちを切り替える手段としても勉強は大いに役立ちました。そして産後1カ月で臨んだ試験、結果は奇跡の合格でした。
2度にわたる育休中のリスキリングはかけがえのない経験となり、今ではすっかり娯楽の1つとなりました。今も新たな資格取得に向けて勉強しています。今後も自分らしいリスキリングを続けていこうと思います。 |