航空自衛隊航空開発実験集団(司令官・柿原国治空将)は、9月7日及び8日に長崎県で実施された第2回ドローンサミット(主催:国土交通省、経済産業省、長崎県)に出展した。ブース展示では、「アジャイル×イノベーション×無人航空機」をテーマとして、無人航空機のアジャイル型研究開発活動について展示した。
アジャイル型研究開発とは、我が国を取り巻く著しい安全保障環境の変化に対応するために、これまでの研究開発で培われた技術やノウハウ、現有装備品に適用されている基盤技術及び民生品に採用された優れた先進技術を組み合わせて、必要な機能を速やかに補完する活動である。航空開発実験集団では、その最初の取り組みとして民間無人航空機を活用した飛行実証を約2年前から実施している。
ブースには約350人の企業、大学、公的研究機関及び官公庁等の入場者が訪れ、大きな注目を集める盛況ぶりであった。
産学官意見交換会を同時開催
また、9月8日は、ドローンサミットに併せて、「第5回無人航空機活用に係る産学官意見交換会」を現地で開催した。これは、航空開発実験集団における無人航空機活用に係る取り組みの一環であり、産学官共通の課題解決を目指した意見交換会として、令和4年6月より定期的に開催している。第5回は、長崎県の協力を得て、ドローンサミットに併せて実施することとし、離島が多く海上交通網が発達している長崎県の特性を踏まえ、「海上における無人航空機の活用」をテーマとした。
柿原航空開発実験集団司令官の「5年先の技術をアジャイルに実現、そのためにも私達と一緒に課題を解決していきましょう」という力強い挨拶を皮切りに、企業、大学、航空開発実験集団からの話題提供を基にしたワークショップを行い、参加者間の専門的知見を踏まえ、様々な観点から熱い議論が交わされた。
なお、本活動について、意見交換会の参加者から高い満足度を得ており、航空開発実験集団としては、今後も産学官連携の深化を図り、来年2月に新たなる実証実験を実施する所存である。 |