「QCサークル活動」の成果を発表する第5回航空自衛隊QCサークル大会(会長・井筒俊司空幕長)が9月30日に開催された。
今大会は、コロナ禍の中ということもあり、航空幕僚監部のある市ヶ谷基地をはじめ、航空自衛隊全74基地を通信回線で結んだ、初めてのオンライン形式による開催となった。
全159サークルの応募の中から、書面による予選審査を経て選ばれた10サークルが発表を行い、第2航空団整備補給群装備隊「パワーズ2020」(千歳)、北部航空警戒管制団第33警戒隊「なないろ電子」(加茂)、作戦情報隊電波情報収集群第4収集隊「nexus」(春日)の3サークルがゴールド賞、その他の7サークルがシルバー賞を受賞した。閉会式では、受賞サークルから結果や本大会出場に対する喜びなどのコメントが寄せられた。
井筒空幕長は大会訓示において、発表サークルの真摯な改善への取り組みを讃えるとともに、QCサークル活動は空自の真の価値を発揮する取り組みであることを強調された上で、発表サークルに対しQCサークル活動のけん引役となり、空自の進化に寄与することを要望された。
また、大会担当者は、「初のオンライン開催が無事に実施できたのは、運営部隊である第3補給処(入間)をはじめとする関係各位のおかげ、今回のQCサークル大会で得られた成果等を空自内で共有し、他の競技会におけるオンライン開催の参考にしていただけたら」と話している。
【補足内容】
2空団装備隊「パワーズ2020」は「ANT-B作業時におけるヒューマンエラーの低減」をテーマに活動し、航空機用備品の故障診断装置の操作ミスを防止するため、システムの問題に着目し、見える化及び作業手順の簡素化を行い、エラーの低減を達成した。
北警団33警戒隊「なないろ電子」は「計測器の安全確実な運用要領を確立しよう」をテーマに、手持ちで行っていた急な階段における高重量の計測器の運搬を、専用の背負子を作成し使用することにより、体力差関係なく誰でも楽に行えるようにした。
作情隊4収隊「nexus」は「フリーアクセスフロアの清掃の改善」をテーマに分散統計プログラムを使用し、清掃ムラを数値化し、様々な道具や溶剤の組み合わせを検証することで時間がかからずムラなく清掃できる方法を導出した。
シルバー賞を受賞した所属、サークル名は次の通り。
(発表順)▽3補品質管理課(入間)「QCハニー」▽作情隊4収隊(春日)「ハチミツ」▽5空団修理隊(新田原)「POWER PLANT」▽6空団修理隊(小松)「スパークス」▽救難団秋田救難隊(秋田)「れすきゅー戦隊やるんじゃー」▽5空団装備隊(新田原)「ソリューションズ」▽北警団警通隊(三沢)「OPERATION FIRST」 |