航空自衛隊は、12月6日から12月25日の間、米国高等空輸戦術訓練センター(AATTC)での訓練に参加し、輸送機の任務遂行能力の向上を図った。
本訓練へは平成19年度から参加し、今回で11回目。今回参加したのは、航空支援集団第1輸送航空隊(小牧)の水野将貴3空佐を訓練指揮官とした第1輸送航空隊第401飛行隊所属のC-130H輸送機1機、人員約30名。訓練参加部隊は、低高度航法、物料投下及び不整地離着陸等の訓練を実施。前段の基本訓練をアメリカ合衆国ミズーリ州ローズ・クランズ州空軍基地で、後段の応用戦技訓練をアリゾナ州リビー陸軍飛行場に移動して行った。
本訓練によって、実相に即した環境のもと実践的な訓練を実施するとともに、飛行計画の作成から飛行実技、飛行後の評価に至る一連の活動について、AATTCの教官から評価を受けることで、効果的に各搭乗員の技量の向上を図ることができた。
また、訓練参加部隊は12月7日、往路でマーシャル諸島共和国へ寄航した際に、日本国内の公益財団法人等が寄付した、車いす、文房具、スポーツ用品等を輸送した。これは外務省からの依頼に基づき実施したもので、航空自衛隊が、訓練実施時に外務省の事業に対してこのような協力を行うのは初めてのこと。引渡し式は、防衛省・航空自衛隊有志が提供した日本酒で鏡開きが行われる等、和やかな雰囲気の中で行われ、日-マーシャル外交関係樹立30周年にあたり、今回の物資輸送が良好な2国間関係に寄与するものとなった。また、帰路時の同国寄航の際は、東太平洋戦没者の碑への献花を実施した。 |