防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   967号 (2017年11月15日発行)
-
1面 2面 3面 4面 5面 7面 8面 10面 12面

NATO事務総長と会談
小野寺大臣
 10月30日、小野寺五典防衛大臣は防衛省で、北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長と会談を行った。
 会談冒頭、小野寺大臣はストルテンベルグ事務総長の訪問を歓迎するとともに、「日本はNATOにとって信頼できる必然のパートナーであり、今後とも両者の防衛協力を、様々なレベル・分野で前進させていきたい」と述べた。これに対してストルテンベルグ事務総長は、「これまでの長期的なパートナー関係を高く評価している。テロやサイバー等新たな安全保障の課題に取り組むため、更なる関係強化をしていきたい」と応えた。
 また、小野寺大臣から北朝鮮情勢についての説明のあと「NATOが北朝鮮の核実験を強く非難する声明を発出し、日韓との連携を表明したことを高く評価する」と発言をすると、ストルテンベルグ事務総長は「政治的・外交的圧力、及び経済制裁の強化により平和裏に問題が解決することを支持する」と述べた。
 双方は、今後、日NATO国別パートナーシップ協力計画(IPCP)を現在の安全保障状況に沿う形で改定し、海洋安全保障やサイバー分野を含む様々な分野で両者の協力を進めていくことで一致した。

創隊57周年記念行事
〜今日に即動し、明日に備える〜
<中部方面隊>
 陸自中部方面隊(中部方面総監・岸川公彦陸将=伊丹)は10月8日、伊丹駐屯地において中部方面隊創隊57周年記念行事を実施した。
 記念式典は、国会議員、各自治体の首長、各府県防衛協会、各協力団体等多数の来賓を迎えて行われた。引き続く観閲行進は観閲部隊指揮官(第3師団副師団長・大内田憲治陸将補=千僧)の指揮の下、人員約960名、車両約150両、航空機9機が参加し、堂々たる行進を披露した。新装備品の16式機動戦闘車も観閲行進へ初参加し、多くの来場者を釘付けにした。
 また、訓練展示においては、隊員約180名、74式戦車、野戦砲のFH-70、その他各職種部隊が総合戦闘力を発揮して、敵部隊を制圧する様相を展示した。
 この他、駐屯地内の飲食物やおもちゃくじの模擬売店に多くの来場者が立ち寄り、食堂前広場には、戦車・ヘリコプター型のエアードーム滑り台が設置され、ゆるキャラたちの可愛らしい動きも相まって、少年・少女たちの笑い声が響きわたった。
 更に、記念行事のラストには、信太菊水太鼓及び山口維新太鼓による勇壮な太鼓演奏と、中部方面音楽隊及び第10音楽隊の流麗な合同演奏により来場者の耳を楽しませた。
 来場した金沢市の40代女性は、「小学生の息子が自衛隊に憧れています。また、一歩身近に感じられる様になって良かった」と、さらに、豊中市の30代女性は「観閲行進や訓練展示に参加された隊員の方々の姿勢が素晴らしかった。来てよかった」と来場の感想を述べ、記念行事は盛況裡に終了した。
 本記念行事において駐屯地を訪れた来場者は、約15000名を数え、中部方面隊への理解をより深めることができた。

機甲科新隊員後期教育
<第10戦車大隊>
 第10戦車大隊(大隊長・加藤忠幸2陸佐=今津)は、7月4日から9月30日までの間、第3戦車大隊、第3偵察隊及び第10偵察隊から基幹要員の支援を受けて、本年度入隊した機甲科職種の新隊員に対する平成29年度新隊員特技課程及び第10期一般曹候補生課程(後期)教育を担任実施した。
 本教育は、戦車手等として必要な基礎的知識及び技能の修得並びに資質の涵養を目的とするが、その目玉は、何と言っても実戦車を使用した大型特殊免許の取得であり、教育期間の半分を戦車の操縦訓練が占めている。
 新隊員は、教育開始当初こそ初めて近くで見る74式戦車の大きさに圧倒されてか、発進させることもおぼつかない様子だったが、乗車教官の熱意溢れる指導により、日増しに練度を向上させ、最終的にはバックミラーと自らの車両感覚だけを頼りに後退しながらクランクを通過する最大の難所「後退クランク」も何とか通過できるようになり、全員が無事に真新しい運転免許証を手にすることができた。
 更に、機甲科新隊員に必要な戦闘戦技と躾に関する教育を受けた彼らは、稲穂の色付く頃、期待に胸を膨らませて、それぞれの配属先に元気に巣立って行った。

米陸軍協会年次総会に参加
陸自の各種取組等を発信
<山崎陸幕長>
 山崎幸二陸幕長は、10月8日から13日までの間、米国ワシントンD.C.で開催された米陸軍協会(Association of the United States Army、以下「AUSA」という)年次総会に参加した。
 米陸軍協会(AUSA)は、米陸軍の現役及び退役軍人並びにそれらの家族を含む支援組織であり、同年次総会は、米陸軍内における陸軍種としての在り方や将来構想等についての知見を普及する機会であることから、陸上自衛隊としても極めて貴重なプログラムである。
 本総会においては、米陸軍参謀総長ミリー大将、米海兵隊総司令官ネラー大将等の主要高級将官との間における二者懇談を実施した。また、米陸軍軍人等が参加する朝食会において「我々の即応態勢(Our Readiness to Co-operate with the U.S. forces)」と題したスピーチを実施した。
 本スピーチは、本職が陸上自衛隊を代表して、米太平洋陸軍司令官ブラウン大将、米部隊コマンド司令官エイブラムス大将等、米陸軍高官(太平洋陸軍主要指揮官、幕僚等)、韓国陸軍高官等に対し、即応機動する陸上防衛力の構築に向けた陸上自衛隊の各種取組及び日米・日米韓連携の重要性について発信し、多大な成果を獲得した。

 8月26日に発生した海上自衛隊哨戒機SH-60J墜落事故において、亡くなられました3名の隊員の方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。と共にご遺族様及び関係者の方々にお悔やみを申し上げます。防衛ホーム新聞社

NEXT →
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2017 Boueihome Shinbun Inc