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自衛隊ニュース   956号 (2017年6月1日発行)
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航空事故における刑事責任について部外講話
〈航空支援集団・飛行点検隊〉
 4月19日、入間基地に所在する飛行点検隊(隊司令・吉廣敏幸1空佐)は、飛行点検隊隊員約60名、基地所在部隊隊員約90名の計約150名を前に、航空事故防止対策の一環として部外講話を実施した。
 本講話は、昨年のU-125事故の事故防止対策と併せ、自衛隊員としての防衛教養涵養のため、航空事故における刑事責任について、航空事故と刑事過失論関連の専門家である池田良彦東海大学法学部客員教授に講話を依頼した。
 講師は、航空安全管理隊の飛行安全幹部課程において、航空法規(刑事責任、法規概念及び民事責任)の講義を担当されるとともに、上級飛行幹部課程及び海上自衛隊安全幹部講習の講師等を兼任。講話のテーマは「航空事故と刑事責任」。インシデント・レポート(ヒヤリ・ハット安全報告)制度の確立、刑事過失責任の本質的な問題の検討、事故調査と犯罪捜査は切り離すべきである事などについて講話を行った。
 聴講した隊員らは「講師の話に説得力があり、非常に興味深く聞けた」「鉄道、船舶、医療等を含む航空事故と刑事責任の関係が理解できた」「もっと時間が欲しかった」等と大好評だった。
 飛行点検隊は講話を終え、昨年のような痛ましい事故は二度と起こさないという誓いを新たにした。

満開の中、大歓声に迎えられ 高田自衛隊パレード

 高田駐屯地(司令・北島崇生1陸佐)は、4月15日「高田城百万人観桜会」開催中の高田公園において、満開の桜の中、高田自衛隊パレードを行った。
 上越市(高田)は、明治41年の旧陸軍第13師団入城から軍都として知られ、夜桜の名所「高田公園」の桜は、第13師団の高田誘致成功を記念して、旧高田町と旧高田城村の在郷軍人団が広く寄付金を集めて植えたものである。パレードは、自衛隊協力4団体が市に対して要望したことをきっかけに実施しており、本年も観桜会の催事として行われ今年で5回目となる。
 パレードは北島駐屯地司令を観閲官とし上越市副市長をはじめ、協力4団体の会長などの出席のもと、高田公園内の旧陸軍第13師団が入城した通称「司令部通り」で行われ、高田・新発田合同音楽クラブの勇壮な演奏の中、人員約170名車両等24両が威風堂々と行進した。
 沿道にはパレードを一目見ようと新潟県内外の観光客ら約7000名が詰め掛け、部隊の行進と車列に見入っていた。


更なる団結・飛躍を目指して
部隊訓練評価隊 評価支援隊創隊15周年
 部隊訓練評価隊評価支援隊(隊長・四日谷優介2陸佐=滝ヶ原)は、3月11日に創隊15周年記念行事を実施した。
 評価支援隊は、全国から参加する増強普通科中隊の富士訓練センター(FTC)訓練を担当する部隊訓練評価隊の一部として、平成12年3月滝ヶ原駐屯地での準備隊発足を皮切りに、普通科、機甲科、野戦特科及び施設科からなる陸上自衛隊唯一の専門対抗部隊として平成14年3月に創隊。以来、平成29年3月までに延べ300回を超えるFTC運営に参加し、全国の普通科部隊を基幹とする訓練部隊の元立ちとしてその訓練目的達成に寄与してきた。
 記念行事は、歴代支援隊長をはじめ、評価支援隊OB会である「楔(くさび)会」、退職者、転出者等を迎え、現所属隊員を合わせて総勢277名で実施した。
 本式典にあたり、現隊長の四日谷2陸佐は「評価支援隊が精強であることが陸上自衛隊の精強化につながる」と述べるとともに、ご参会いただいた諸先輩方に対し、輝かしい歴史と伝統の継承をあらためて誓った。
 また、来賓祝辞においてはFTC・OB会 会長、野田一巳氏(第3代部隊訓練評価隊長)、評価支援隊OB会「楔会」会長、花澤正儀氏より暖かい言葉がかけられ、15年の歴史を振り返る記念映像を上映し、FTC運営や各行事での思い出を懐かしんだ。
 最後は、参加者全員で隊歌「機械化大隊歌」を斉唱して、最先任上級曹長の西塚准尉による万歳三唱により心を一つにし、盛会のうちに本行事を終了した。
 評価支援隊は、今後も全国陸上自衛隊普通科部隊を基幹とする各部隊の元立ちとして、実際的教訓を普及し、陸上自衛隊の精強化に寄与するため、更なる飛躍を目指していく。

〜中央即応集団〜
魁の風

Central Readiness Force
南スーダンの平和と安定のために

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バングラ隊と文化交流
 派遣施設隊は、4月8日、日本隊宿営地においてUNMISS部隊派遣国の一つであるバングラデシュ河川隊及び同工兵中隊を招待し、隊員間の親睦を図るとともに、更なる相互理解を深めるために文化交流を実施した。
 本文化交流では、茶道、書道の文化体験コーナー、日本の伝統的な遊びであるけん玉等全7種類の体験コーナーを設けた他、羊羹や和菓子も楽しめる食の体験コーナーも設置した。参加したバングラデシュ河川隊長は、すべてのコーナーを訪れ、「日本との文化交流には、とても興味があった。とても楽しい」と述べ、本文化交流を満喫した様子であった。
 体験コーナー終了後、参加型の「ねぶた」を実施、河川隊長も参加し、田中隊長らとともに踊りを楽しんだ。また、踊りを楽しんだ参加者からは、「ねぶた、楽しい、美しい」という感想が聞かれた。
 今回の文化交流が第11次要員にとっては、最後の文化交流であり、最大の盛り上がりを見せた。
 また13日に、文化交流のお返しということで、バングラデシュ河川隊宿営地において、同隊と派遣施設隊との間でバレーボール大会が開かれ、更に交流を深めることができた。なお、試合は2対1で派遣施設隊が勝利した。
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ジェンダー護身術教育
ジュバ大学の女性職員・女子生徒に対して護身術教育を実施した
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南スーダン派遣施設隊(11次)
UNMISS司令部要員に操作整備教育
 派遣施設隊(隊長・田中仁朗1陸佐)は、4月18日、日本隊宿営地及び国連トンピン内において「操作整備教育」を実施した。
 この教育は、UNMISS司令部要員に対して譲与品の操作・整備に関する教育を実施し、派遣施設隊撤収後におけるUNMISSの整斉円滑な活動実施に寄与するために実施したものである。
 教育の開始にあたり、司令部より工兵課長等を招き、開始式を実施した。工兵課長は挨拶において、「日本政府からのUNMISSへの譲与物品を派遣施設隊と同じように南スーダンの平和と発展のために使いたい」と述べ、日本及び派遣施設隊への感謝の意を表明した。
 田中隊長は式辞で「短い期間での教育となりますが、日本隊の持っている技術を一つでも多く学んで、自分のものとして頂けるよう期待しています」と述べた。教育は、4月18日から5月3日にかけて実施された。
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職業訓練センター支援

 派遣施設隊は、4月1日及び4月8日の2日間にわたり、MTC(ジュバ職業訓練センター)において職業訓練支援を行った。
 本訓練支援は、MTC教官及び同卒業生の10名に対し、発電機及びエアコンの取扱い、点検・整備、故障探究要領等を理解・修得させることを主眼として実施したが、各受講生は、少しでも多くの知識・技術を習得しようと真剣に訓練に取り組んでいた。
 本訓練の初日にあたる4月1日には、南スーダン労働大臣、同副大臣及び紀谷在南スーダン日本国大使による現場視察が実施された。この際、労働大臣からは、日本政府及び派遣施設隊が実施したこれまでの支援に対し、感謝の意が示された。
 本訓練に受講者として参加したMTC教官及び同卒業生には、第7次要員、第8次要員及び第9次要員がJICA(国際協力機構)に協力して実施した「さくらプロジェクト」の終了者が含まれており、5年を超える派遣施設隊の活動の集大成に相応しい訓練支援となった。
 今回、派遣施設隊が伝えた技術が受講生により継承され、更に多くの南スーダンの人々に普及されることにより、南スーダンの発展の一助となることを期待して止まない。


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