防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   956号 (2017年6月1日発行)
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各国要人と相次ぎ会談
〈稲田防衛大臣〉
【日伊防衛相会談】
 5月22日防衛省で、稲田朋美防衛大臣はロベルタ・ピノッティ・イタリア国防大臣と防衛相会談を行った。イタリアの国防大臣の訪日は5年ぶり。
 会談に先立ち、両大臣の間で防衛協力・交流に関する覚書への署名が行われた。本覚書には、防衛当局間でのハイレベル・実務レベルでの交流や教育・研究交流等が盛り込まれており、両国は防衛協力・交流を発展させていくことで一致した。
 稲田大臣は「本覚書が今後の防衛協力・交流の基盤になる」と期待感を述べるとともに、安全保障課題について「基本的価値観を共有する両国が協力して取組むことが益々重要だ」と述べると、ピノッティ大臣もそれに対し同意した。
 また、同日に外務省において署名された日伊間の防衛装備品の開発や生産を可能とする防衛装備品・技術移転協定について、両大臣は歓迎し、防衛装備・技術に関して具体的な進展があることに期待感を示した。
 北朝鮮により繰り返される挑発行為に対しては、5月26日からイタリアで開催されるG7サミットで、国際社会に協力を呼びかけることが重要であるという点で一致した。
【米太平洋軍司令官が表敬】
 5月16日は防衛省でハリー・B・ハリス米太平洋軍司令官と会談を行った。
 稲田大臣は北朝鮮問題について、「日米同盟は強固なものであり、挑発行為は断じて許さないという強い姿勢で取組むことが必要だ」と述べ、そのうえで米国が『すべての選択肢がテーブルの上にある』という姿勢を示していることに対して強く同意した。また、4月末から行っている、米空母カール・ビンソンを含む米軍と自衛隊との共同訓練について「日米同盟の絆を示す良い機会だった」と評価した。
 ハリス司令官は、「アジア地域の平和と安定は日米同盟の強さが鍵となる」と述べ、北朝鮮による挑発行為に対し、両国が緊密に連携していくことを確認した。

特別航空輸送隊空中輸送員委員教育開講式
 5月15日、大田区にある全日空訓練センターで、委託教育開講式が行われた。これは、特別輸送航空隊の政府専用機が平成31年に日本航空機のボーイング7747から全日空機のボーイング777に変更になるための機種変換訓練。
 開講式に参加した航空支援集団司令官の小城真一空将は「新しい政府専用機にかかる歴史は諸官から始まる。後に続く後輩たちの先達となる様、限られた時間だが精進して欲しい」と訓示した。また、訓練をする全日空の山本ひとみセンター長は「我が国最高峰の保安・安全・サービスを提供していきたい、共に協議をしながら高いレベルの訓練をしていきたい」とあいさつをした。
 今回受講した5名はすでに空中輸送員として特輸隊で勤務しているため、3日間の教育訓練を受ける。内容は、座学による器材知識・座学及実技によるドア操作・実機作業見学を含む搭降載作業とWeight&Balanceについて。受講者は、「概ね同じだが、インターフォンの部分の違いに戸惑う。特輸隊にはベテランもいるので、不自然な恰好での作業となるから、肩が上がるかが不安」などと、戸惑いつつも「後輩に教えて行く立場になるので、しっかりと訓練を受けて戻りたい」と抱負を語っていた。
 整備関係の機種変換訓練は、昨年から始まっている。今後は、パイロットの訓練も開始され、機種変更の準備は着々と進んでいる。

隊員家族の支援に対する協力に関する中央協定を締結
〈陸上自衛隊・自衛隊家族会・隊友会〉
 5月18日、防衛省A棟陸幕会議室において、「陸上自衛隊・自衛隊家族会・隊友会による隊員家族の支援に対する協力に関する中央協定締結式」が実施され、岡部俊哉陸上幕僚長、伊藤康成自衛隊家族会会長、先崎一隊友会理事長が協定書に署名を行った。
 本協定は陸上自衛隊が行う隊員の家族に対する支援に関し、自衛隊家族会または隊友会による協力について必要な事項を定めたものであり、各駐屯地で締結していた協定を中央で包括するものとなる。その内容は、「支援に対する協力の内容」、「調整窓口の指定」、「情報管理」、「関係の強化」、「隊員家族の支援に対する協力時の安全管理」等全11条から構成されている。
 陸上自衛隊は、東日本大震災における家族支援対応の反省を踏まえ、平成25年から各支援体制の改善・検討を進めていた。
 岡部俊哉陸幕長は「現在の情勢の下、防衛省自衛隊の即応体制は大きく変化してきた」として、「ファーストイン ラストアウトの考えを前提に誰よりも早く現場に部隊のを展開し、復旧・復興の最後の最後まで被災者の生活に寄り添った支援が求められる。それらを踏まえ、家族の支援がいかに重要かというのは、論を俟たない」と述べた。
 伊藤康成自衛隊家族会会長は「この協定により、情勢を隊員だけではなく、隊員家族全員が共有できるようになれば良い」と述べ、先崎一隊友会理事長は、「現職の後輩の皆さんが、後顧の憂いなく安心して様々な活動に従事できる体制作りをお手伝いができる事を、心から光栄に思う」と述べた。

平成29年度近畿2府4県等防災担当者連絡調整会議
〈3師団〉

 第3師団(師団長・角南良児陸将)は、4月26日、千僧駐屯地(兵庫県)において、平成29年度近畿2府4県等防災担当者連絡調整会議を実施した。
 冒頭の挨拶において、第3師団司令部幕僚長・福元1陸佐が「災害時に速やかに連携するためには、日頃から顔の見える関係を築くことが大切です」と述べ、普段からの取り組みや連携の重要性を強調した。
 調整会議においては、師団地区内の自治体、行政機関、指定公共機関等からの参加者(20機関48名)に対して、師団の概要、災害に対する取り組み等の説明を実施、各自治体等からの防災に対する取り組み等を発表後、災害対処に対する意見交換会を実施し、各関係機関との連携を強化するとともに、自治体に対して自衛隊の活動の理解促進を図った。


車両及び地上支援器材展示
F-15及びF-2戦闘機展示

〈浜松広報館〉
 浜松広報館は、4月8日、9日に「車両及び地上支援器材展示」、22日、23日に「F-15及びF-2戦闘機展示」のイベントを行った。
 車両及び地上支援器材展示では、8日に警戒航空隊が保有する飛行に関わる支援器材として、大型のパッセンジャー・ステップ車、電源車、20トンけん引車、小型のホイルブレーキ交換車、2トンけん引車を展示した。
 9日は、第1航空団基地業務群が保有する救難消防車、軽装甲機動車、トレーラ1トン炊事車、高規格救急車、トラック、ジープ、ハイリフト・ローダ、ランウェイ・スイーパを展示した。
 説明員による説明、運転席の着座体験、消防車による放水体験、火災時の煙の状況を疑似体験する煙体験ハウスなどにより、見て体験して楽しむイベントができたことにより、親子連れに大変好評だった。
 22日及び23日には、第1術科学校が保有するF-15及びF-2戦闘機に空対空ミサイル(模擬弾)や誘導爆弾(模擬弾)を搭載した姿で地上展示した。
 午前にF-2戦闘機、午後にF-15のエンジンを始動、正常にエンジンが立ち上がった後に、機体全体の外観点検、翼端や衝突防止のために取付けられた各種ライトの点灯確認そして操縦に関わる補助翼や昇降舵などを動かす操縦系統の点検といった一連の整備員による点検の流れを見てもらった。
 普段は見ることが出来ない戦闘機とそのエンジン始動に対する関心は高く、とても多くの来館者の中での展示となった。
 エンジン始動と整備員の動きを見てもらうことで、より一層の航空自衛隊の現状を紹介することができた。
 ▽浜松広報館
 今後も自衛隊の任務や活動についてより多くの来館者に理解していただくようにイベントを計画していきます。ぜひ、ご家族で広報館にご来館ください。

 5月15日に発生した陸上自衛隊偵察機LR-2墜落事故において、亡くなられました4名の隊員の方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。と共にご遺族様及び関係者の方々にお悔やみを申し上げます。防衛ホーム新聞社

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