韓国ソウルの地下鉄に乗って人生最大のショックをうけた。ソウルの地下鉄網は東京の地下鉄に比べても負けないくらい充実している、JRや私鉄のような電車が無いのでそうなったのだろう。そして地下深くに作られているのでエスカレーターを乗り継いで降りていく、本当に深い。北からの爆撃に備えてシェルターの役目も果たすのだと聞いたことがある。線路は広軌だから電車もホームも大きく車両には必ず年寄りや病人などへの優先席がある。いくら混んでいても若い人たちは絶対にここには座らない、異様なくらいにいつまでも空いている。儒教の教えとか言うが日本の若者とは大違いだ。筆者が一般席の前でつり革にすがった途端、前に座っていた若者が立ち上がって席を空けてくれた。連れと日本語で話していたのでこちらが日本人であることは分かっていたはずだ、筆者は覚えたばかりのハングル語でケンチャナヨと遠慮したが手を引っ張るように座らされた。これからもっと仕事をして大冒険もしようと思っていたのに席を譲られる年齢になっていたのだ。以前に始めて席を譲られた時の感想はどうですかと先輩に聞いたことがあるが、嬉しいより寂しかったと言われた。筆者もショックを覚えたが日韓感情がとかくかまびすしい今、こんな韓国の若者の姿をみると嬉しい方が大きいかも知れない。 |