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自衛隊ニュース   2013年11月15日号
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晴れ渡る秋空に勇姿映える
第60回 中央観閲式
西方普通科連隊が初参加
上陸用ゴムボートを牽引して車両行進

(1面から続き)
 飛行部隊による観閲飛行が始まると航空機の動きに合わせ、会場中の観客の頭が動く。音も速度も大きさも違う陸海空の航空機が秋晴れの青空に映える。前日まで台風に襲われていた朝霞台の空は観閲飛行に絶好の状態。観閲飛行部隊指揮官機のCH—47J/JAから始まり、OH—6D、OH—1、UH—1J、AH—1S、UH—60JA、AH—64D、CH—47J/JA、LR—2、US—1A/2、P—3C、U—36A、C—130H、F—2A/Bと続きF—15J/DJで締めくくった。
 最後は車両部隊による車両行進。「祝典ギャロップ」に乗り国際派遣部隊から始まった。偵察、普通科、即応予備自衛官、予備自衛官、施設科、通信科、化学科、衛生科、需品科、情報科、西部方面普通科、ペトリオット、高射特科、野戦特科、そして最後の戦車へと続いた。初参加の西部方面普通科連隊は、偵察・上陸用ゴムボートを牽引しての参加。「何あれ、何あれ?」と注目を集めていた。
 来場者の楽しみは観閲行進だけではない。観閲官への「栄誉礼『冠譜』」は4回、それを聞いて「観閲官によって違うんだね」と感心する人。装備品会場に展示されたアメリカ軍の水陸両用車AAV—7の中に入り感激している人。動的展示を実施する10式戦車を始め、自衛隊装備品をカメラに収める人。音楽演奏や太鼓演奏を満喫する人。地本等のキャラクターと一緒に写真を取る人などなど…「時間が足りないよ」などと言いながら様々に有意義な時間を過ごしていた。
訓練の成果を遺憾なく発揮
「自衛隊の予備力は万全」
 予備自衛官部隊長の松岡裕子予備2等陸佐は初の女性部隊指揮官。「予備自衛官に予備はなし」を合言葉に、たった3日間の訓練で常備に劣る事のない動作の部隊を仕上げた。「日毎になどという悠長な話ではなく、数分で刻一刻とレベルアップする予備自隊員たち。次第に訓練担当部隊の32普連2中隊の指導要員達も熱の籠った鋭く厳しい声が飛び交う様になる。それに応え個から集団へと一気に達した」。女性の予備自も114名中14名を数える。
 予備自衛官部隊副隊長は、予備自隊員の「成功させよう、観閲式ではない戦いだ」という意識の強さに驚いたという。「荒天の過酷な状況の中、雨に打たれる毎に心が引き締まり一致団結していくのが手に取る様に解った。観閲式が終わり、訓練担当部隊の32普連に拍手で迎えてもらった時は、我々だけではなく訓練担当部隊の方たちも一緒に観閲行進に出たんだと心から思った」と予備自衛官部隊副隊長の寺師三千彦予備3等陸佐は振り返る。
 「雲一つない観閲式本番では、厳しかった訓練の成果が遺憾なく発揮されたと確信する。自衛隊の予備力は万全だ」と松岡予備2佐は断言した。

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