防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2013年11月15日号
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海とともに、人々とともに
海自特集
交流を通し、より身近な存在へ

保育園児が手作り模型
護衛艦「じんつう」へ寄贈
佐世保
 9月7日、8日の2日間、護衛艦「じんつう」(艦長・石井和徳2海佐)で佐世保地方総監部倉島地区艦艇一般公開が行われ、延べ373人が来艦した。
 2日目の8日、長崎県東彼杵町の「ひまわり保育園」の園児46人及び保護者等95人が「じんつう」を見学し、見学後、園児たちから「じんつう」へ手作りの「じんつう」模型が寄贈された=写真。
 見学後、ひまわり保育園園長から「子供たちが艦を作ったので受け取ってください」との言葉とともに姿を現した「じんつう」に乗員一同は大きな感動に包まれた。
 園児達からの嬉しいサプライズに心を打たれ、これまで以上に国民の負託に応える責任の重さを乗員一同噛みしめた。

家族の集い開催
佐世保地方隊
 佐世保地方隊(総監・吉田正紀海将)は9月1日、長崎県佐世保市(アルカスSASEBO)において、「海上自衛隊家族の集い」を実施した。
 この家族の集いは、佐世保地方隊が本年9月16日に創設60周年を迎えることに鑑み、60年という歳月が、黙々と任務を遂行して貢献された海上自衛隊OBとその支えとなられたご家族の歴史でもあるとの認識に立ち、佐世保地方隊創設60周年記念の一環として、海上自衛隊OBとそのご家族のほか、OBの志を引き継いで厳しい任務に従事している現役隊員とそのご家族を対象として、その絆を一層深めてもらうことを趣旨とするはじめての試みとして実施したものである。
 第1部では、佐世保地方総監が「西海鎮守の軌跡—そして、明日へ—」の演目で講演を行い、佐世保基地の歴史とこれまでの活動、我が国の安全保障の現状と課題について講話した。第2部の佐世保音楽隊(隊長・植田哲生1海尉)の演奏会では、海上自衛隊隊歌「海を行く」を始め、「海の彼方の空で」、歌劇「タンホイザー」から序曲など8曲を音楽隊OB12名を加えて演奏した。
 当日は雨天にも関わらず、参加を希望した約1600人の海自OB、現役隊員及びそれぞれのご家族が訪れた。

マリンフェスタ盛況
大湊地方隊
 大湊地方隊(総監・槻木新二海将)は9月7日、8日、八戸市の八太郎岸壁において「マリンフェスタ in 八戸」を実施した。
 今回は海上自衛隊大湊地方隊創設60周年記念及び八戸港の復興を祝う行事であり、両日とも穏やかな天気に恵まれ多数の来場者が詰めかけた。
 7日は主に展示訓練が実施され、八戸沖では総監・槻木海将が乗艦する輸送艦「しもきた」を中心に、護衛艦(イージス艦)「みょうこう」、同「あたご」、同「あしがら」に県外を含む多数の市民が乗艦し=写真、ミサイル艇「わかたか」、同「くまたか」による高速航行や哨戒機「P—3C」、陸自対戦車ヘリコプター「AH—1S」、空自支援戦闘機「F—2」などの編隊飛行、最新鋭潜水艦「ずいりゅう」による潜入浮上、救難飛行艇「US—2」による海面すれすれの低空飛行などが行われた。
 翌日の8日は主に「みょうこう」「あしがら」の体験航海が行われ、多数の市民が乗艦しダイナミックなクルージングを楽しんだ。その他に試験艦「あすか」や掃海艇「ゆげしま」、同「ながしま」などの一般公開も行われた。

テーマは「ありがとう」
第31航空群基地祭り
岩国
 海自第31航空群(群司令・眞木信政海将補)は9月14日、15日の2日間、岩国航空基地において「第31航空軍開隊40周年記念岩国航空基地祭」を開催した。今年は、第31航空群開隊40周年という節目にあたり、「飛翔〜31AW 40th Ann
iversary〜地域とともに40年、40回目のありがとう」をテーマに例年よりも規模を拡大し、歴史を振り返りながら地元と一緒に盛り上げることを目標にした。
 14日は、招待者を対象にした記念式典、祝賀飛行等とシンフォニア岩国での「ふれあいコンサート」が行われた。15日は、基地内を一般開放し、オープニングフライトに続き1日群司令としてミス岩国の野田涼さんが任命され、華やかな雰囲気で幕を開けた。
 会場は「ふるさと村」「自衛隊イベント村」「ひこうき村」等、6つのセクションに分けられ、小月教育航空隊所属所航空学生によるファンシードリル、飛行艇・ヘリコプターによる体験搭乗、岩国航空基地および航空自衛隊芦屋基地所属航空機による展示飛行に大きな歓声が上がっていた。また、初イベントとなる航空機との綱引き、岩国市やその近隣市町との共催による出店や音楽コンサートは来場者に大好評だった。

熱演に憎しみない拍手
東京音楽隊定例演奏会
 海自東京音楽隊(隊長・河邊一彦2海佐)は東京地本の支援を受け、9月14日にすみだトリフォニーホール(東京都墨田区)において、第48回定例演奏会を開催した。
 第1部は、S・プロコフィエフが作曲した「ピアノ協奏曲第3番」を、東京音楽隊ホルン奏者、川上良司1海曹編曲による吹奏楽版で披露した。今回、ソリストを務めた太田紗和子2海曹の豊かな表現力、そして、繊細なピアノの音色に、聴衆はうっとりと聴き入っていた。
 第2部は、河邊隊長が作曲した吹奏楽のための作品の一つである「イントゥ・ザ・ライト〜光へ〜」からスタート。コンチェルトを熱演した第1部からがらりと雰囲気を変え、ポピュラー・ミュージックを中心としたプログラムとなっている。
 続いては、スペシャル・ゲストとして、世界に誇るスーパートランペッターのエリック・宮城氏が登場し、自身が作曲した「ココペリ」や、冒頭の勇ましいファンファーレが印象的な「ロッキーのテーマ」を披露。
 そして、もう一人のスペシャル・ゲストとして、日本を代表するビッグバンド「宮間利之とニューハード」のギタリストであり、作・編曲家としても活躍している山木幸三郎氏を迎え、山木氏が編曲した「フォー・ブラザーズ」や「フリーダム・ジャズ・ダンス」、第2部の締めくくりとして「スペイン」を演奏、惜しみない拍手が送られた。
 アンコールには再びエリック氏を向かえ「ウエスト・サイド・ストーリー」から「マリア」を熱演。超絶技巧のカデンツに、客席から割れんばかりの拍手が沸き上がった。鳴り止まない拍手に応え、行進曲「軍艦」と、河邊隊長が作曲した軽快なサンバ「サンバ・デ・カリブ」を演奏。聴衆の手拍子によって会場は一体となり、演奏会は大盛況のうちに終演を迎えた。東京音楽隊は、12月に森のホール21(千葉県松戸市)において定例演奏会を、来年2月に東京オペラシティ(東京都新宿区)において定期演奏会を開催予定である。

オオミズナギドリ生態調査
舞鶴警備隊が支援
 舞鶴警備隊(司令・加納雅人1海佐)は、舞鶴市教育委員会からの依頼により、8月23、26日の両日、水中処分母船1号により、冠島調査研究会メンバー等32名に対し舞鶴から冠島間の海上輸送を支援した。
 冠島は、若狭湾に浮かぶ無人島で、国の天然記念物に指定されている「オオミズナギドリ」の繁殖地であり、同研究会では例年、求愛の時期である5月と子育ての時期である8月の計2回、冠島において「オオミズナギドリ」の生態調査を実施している。
 オオミズナギドリは、地中に穴を掘って産卵するなど、鳥類の中でも極めて稀な鳥であり、その生態及び行動範囲から地球環境の変化を知ることができるという理由から注目されている。
 今回の調査では、597羽を確認し、体長及び体重の測定ならびに標識環の取付けなど、個体ごとに調査を実施した。また「ジオロケータ」(人工衛星による追跡装置)の解析結果から、中には500km先まで飛行し、餌(魚)を運んだケースも確認された。
 冠島での繁殖数は近年増加傾向にあり、同研究会では、その原因についても解明したいとしている。
 本輸送支援は、昭和46年から継続しており、今年で42年を迎えたが、冠島には船が横付けできる岸壁がないため、水中処分母船1号とゴムボートによる人員器材の輸送を支援している。
 両日とも30度を超える暑さであったが、隊員の安全・迅速かつ円滑な運用作業により順調に任務を完遂した。

函館でコンサート
大湊音楽隊
 大湊音楽隊(隊長・樋口好雄3海佐)は、8月2日に函館市芸術ホールにおいて、海上自衛隊函館基地隊主催による「大湊音楽隊演奏会 in 『HAKODATE』」を、3日FMいるか2階「カフェペルラ」において「海上自衛隊大湊音楽隊サマーコンサート『カフェペルラ』」を開催した。
 2日の函館市芸術ホールでの演奏会第1部は、副隊長・長岡1海尉の指揮で「水平線のむこうへ」と題し、サイドパイプと出港用意のラッパを合図に、大湊音楽隊のために作曲された「ボン・ボヤージュ」(仏語で「良い航海を」の意)を演奏し、客席を大海原へと招待。第2部は隊長・樋口3海佐の指揮で「函館の女」を函館市出身の館山3海曹が北島三郎さながらに歌い、また、映画音楽、ディズニー、ラテン音楽で観客を楽しませた。さらに、函館出身の歌手、暁月めぐみさんがゲストとして登場し「ふるさとになりたい」などを披露した。
 翌3日、FMいるかの演奏会は「ディズニー・カーニバル」で華々しく演奏が始まり、夏らしい爽やかな曲でプログラムを進め「オレンジ・エイスプレス」「WAVE」では古谷3海曹(ソプラノ・アルトサックス)がアドリブソロを演奏し、聴衆を魅了した。

不発弾対処の功績で警視庁から感謝状
横須賀水中処分隊

 横須賀警備隊の横須賀水中処分隊(隊長・林哲史3海佐)は、9月26日、警視庁生活環境課課長・橋本芳彦警視)から感謝状と記念品を贈呈された。
 これは、横須賀水中処分隊が継続的に実施してきた「東京都新島村本村前浜海岸及び黒根沖における不発弾の捜索回収及び処理により都民の安全の確保に貢献した」功績が高く評価されたものである。
 横須賀水中処分隊は昭和44年以降毎年、警視総監から横須賀地方総監への要請に基づき、海水浴シーズン前に爆発性危険物の捜索回収を行い、回収が不可能なものは水中爆破処理を実施している。
 なお、横須賀水中処分隊は、新島滞在中、島民に対し、約45年間に渡る爆発性危険物の捜索処分活動や水中処分隊の概要等の説明を実施しており、海上自衛隊の理解促進に努めている。
 横須賀水中処分隊は、「今後とも、島民及び観光客の安全確保に貢献できるよう、隊員、一致団結し職務に邁進する所存である」としている。


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