防衛大学校は7月1〜5日まで、第18回国際防衛学セミナーを開催した。同セミナーは「防衛大学校における防衛学について、各国の士官学校等の代表者との発表・討議を通じて、防衛学の充実・発展を図るとともに、各国と我が国との安全保障に係わる相互理解を促進し、相互啓発に寄与する」ことを目的として、1996年から毎年実施している。
今回は、『拡大・多様化する軍の任務・役割に適合するために強化すべき軍の能力・機能と士官学校教育』をテーマとし、17ヵ国17名の参加を得た。まず、ジェームズ・デュービック氏(米陸軍退役中将)の基調講演「明日のリーダー育成(Developing Tomorrow's Leaders Today)」を行い、その後、3コセッションに区分して発表・討議を実施した。
(1)『軍特有の(他の組織・機関にない)能力・機能』、(2)『拡大・多様化する任務を遂行するための必要性が高い軍事技術』、(3)『士官候補生の教育・訓練』について、各テーマ毎に現情勢を踏まえ、参加国の国情に応じた発表が実施されるととともに、活発な意見交換がなされ、今後の防衛学の充実・発展に寄与することができた。 また、校内外研修を通じ、「茶会」をはじめとする日本の伝統的な文化の一端を紹介するとともに、体験を通じて、国外参加者に日本文化への親しみと深い印象を与え、相互理解の促進及び信頼醸成の深化を図ることができた。 |