観閲行事で門出祝う 次いで小泉首相が訓示に立ち、大量破壊兵器や弾道ミサイル、テロの新たな脅威など、激動する国際環境での我が国の対応に触れながら自衛隊の組織、装備等の見直し、効率化の必要性を強調。卒業生に対し「人知らずして温らず、亦た君子ならずや」の言葉を引用して、創設以来人知れず努力と実績を重ねた諸先輩の苦労を常に思い起こし、自らの信じるところに従い、国防の任務を完遂することを要望した。 また、石破長官は混迷する国際情勢の中で、変わりゆく自衛隊のあり方を述べ、法律・運用・装備等についてその意見を述べることは自衛官の権利であり義務。と訓示し、「修得した高度で専門的な知識・能力をそれぞれの持ち場で十分に発揮すること」を期待した。 続いて来賓代表が祝辞を述べたあと、中澤憲弥学生が答辞。学生歌を斉唱し、ひきつづき一般幹部候補生任命・宣誓が行われた。陸自197名・海自96名・空自96名が曹長として陸海空の各幕僚長からそれぞれ任命され、自衛官としての決意をより一層強固なものとした。式典終了後、学生長が仲間を前に「大変な事があっても共に頑張ろう!」と呼びかけると恒例の帽子投げ。全卒業生の帽子が一斉に宙を舞い、場内は歓喜に包まれた。 陸上競技場で行われた観閲式では千人を超える見学者を前に展示飛行、観閲行進が行われ、来賓、父兄の注目を集めた。(塩田愛子)