城内実衆院議員の呼びかけに応じ、元防衛大臣中谷元衆院議員を中心とした有志国会議員は、2017年6月14日(水)、静岡県御殿場市に国産戦車・装甲車を中心とする防衛装備品の保存継承を目的とした防衛技術博物館の設立を目指す「防衛技術博物館の設立を実現する議員連盟」の設立総会を開催した。
総会では、中谷元議員が会長に、石破茂衆院議員が会長代行に、ほか小野寺五典衆院議員など歴代防衛大臣経験者が役員に就任した。
若林洋平御殿場市長、和田篤夫静岡県議会議員等と共に出席した小林雅彦NPO法人防衛技術博物館を創る会代表理事から、「1917年(大正6年)わが国にまだ国産自動車がなく、輸入自動車が走っていた頃、わが国は軍用自動車調査委員を英国に派遣し戦車を購入。そして10年間で国産戦車第1号を完成させた。その試験走行を市中で実施し、昔も今も戦車のメッカである御殿場の地に「工業技術や歴史を継承する施設」として自衛隊の車両等を「動態保存」したい」との構想の説明がされました。
中谷会長は、「防衛技術博物館設立は戦後初の試みであり自衛隊60年の歴史、旧世代から新世代への継承の方法を皆で考える場にしたい」と抱負を述べ、若林市長からは「3個駐屯地が所在する御殿場市として、東富士演習場の長期安定使用の為に博物館の実現に取り組みたい。技術遺産は子供たちに残さなければならないし、1400万人の交流人口のある御殿場市は地方創生に積極的に取り組んでいる地域であることから関係各位のお力添えを賜りたい」と御殿場の地に博物館を創る事への意義と必要性を訴えた。
質疑応答では、用途廃止となった装備品を動態保存するためにクリアしなければならない課題や法的問題に対し、広報目的による無償貸付制度の活用、海外に残る旧軍車両の里帰りの実現方法など、質問や意見交換が活発に行われた。
最後に石破会長代行より「防衛技術は戦争のためのものではなく、平和を守るためのもの。地方創生の観点から、自衛隊駐屯地を有する他の自治体とも連携して取り組めば平和教育の一環になる。国の施策として実現する価値があるのではないか。より具体的な構想と予算見積もりを準備して、皆で議論を深めて一歩でも進めよう」と力強い檄が飛んだ。
今後は、NPO、自治体、国会議員、政府での協議を重ね、早期実現にむけ活動を行う予定である。
【本件お問い合わせ】
NPO法人防衛技術博物館を創る会 事務局
担当:吉田
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