防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   951号 (2017年3月15日発行)
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硫黄島戦史研修
〈富士学校普通科部〉
 富士学校普通科部(部長・末吉洋明陸将補)は、海上自衛隊第4航空群及び航空自衛隊航空支援集団の支援を得て、幹部特修課程「硫黄島戦史研修(現地教育)」を平成28年11月18日から28日の間、15個職種の幹部特修課程学生164名を3個の梯隊に区分して実施した。
 本研修を通じて学生に現地の過酷な環境、激烈な戦闘様相を体感させるとともに、将兵の使命感・責任感について考察させた。
 主要な統裁点においては、これまでの課程教育における戦術教育、想定教育、実動訓練等を通じて向上した思考力、判断力、実員指揮能力を活用させ、学生に現地・現物をもって各地区隊の細部にわたる戦闘様相と戦闘の結果に至った各種の要因、陸・海軍の射撃の統制、栗林兵団長の任務分析及び指揮・統率等について討議させ、「対着上陸戦闘の実態」、「指揮官・幕僚の責務」に関して理解の深化を図った。この際、学校長のご視察にあわせて学生に対し訓示を頂き、より効果的な教育を実施した。
 また、学生は、天山慰霊碑において硫黄島に眠る将兵に対して慰霊するとともに、今日の日本の平和と繁栄を感謝し、自衛官として真に戦うため、更なる部隊の精強化を誓った。
 激戦から約70年が経過するも、その爪痕を残す硫黄島において、将兵が国の為に命を捧げたことを、学生は、強く肌で感じ、将兵の透徹した「使命感」、「覚悟」に思いを馳せることができた。
 また、印象に残った事項として「栗林兵団長の指揮・統率」、「過酷な環境を克服した日本軍将兵の使命感・責任感」、修得した事項として「統合運用(指揮の統一、統制・調整、連携要領)の重要性と困難の理解」、「離島における防御の要則の適用(地形の利用、全周の防御等)、陣地の編成について理解」、「地域、情報見積の重要性及び各見積に基く縦深陣地の防御編成について理解」等の所見も確認し、大きな成果を得ることができた。

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