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日本ースペイン
初の防衛相会談
交流・協力の覚書に調印
日本の政策に支持表明
スペイン国防相 |
11月5日、米海軍太平洋艦隊司令官ハリー・B・ハリス海軍大将が防衛省を訪れ、江渡聡徳防衛大臣を表敬訪問した。
ハリス司令官は神奈川県横須賀市生まれ。米国テネシー州等で育ち米国人の父親と日本人の母親を持つ。
在日米軍での勤務経験もあり昨年日系人としてはじめて同司令官に就任した。今年9月に、アジア太平洋地域を担当する次期太平洋軍の司令官に指名されている。江渡大臣が「日米関係に非常に良い方が就任した」と歓迎を伝え、ハリス司令官は「母が喜ぶ」と御礼を述べ、和やかに会談はスタートした。
今後の日米関係について江渡大臣は「今、日本とアメリカは非常に良い関係です。特にこれからのKeen
Sword15/26FTX(平成26年度日米共同統合演習:11月8日〜)等の様々な形の訓練は防衛省自衛隊にとって大変重要な訓練です」と今後も協力関係に対する期待を述べた。 |
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米海軍太平洋艦隊司令官
防衛省を訪れ江渡大臣を表敬し、和やかに会談 |
11月4日、江渡聡徳防衛大臣は訪日中のモレネス・スペイン国防大臣と会談を行った。日—スペインの防衛相会談は初めて。会談冒頭で「日本国防衛省とスペイン王国国防省との間の防衛協力・交流に関する覚書」に署名した。覚書には、定期的な防衛相会談をはじめハイレベルの交流、実務レベルの交流・部隊間・教育及び研究の交流などを行うこと、様々なレベルにおいて、地域情勢、HA/DR(人道支援・災害救援活動)、国連平和維持活動、海洋安全保障のテーマを含む意見交換を行うこと等が明記された。同覚書の下での防衛協力・交流は今後5年間継続し、一方から中断・終了の要請がない限りは自動的に5年間延長される。
会談では、江渡大臣が安保法制の整備や防衛装備移転三原則の策定、日米ガイドライン見直しの中間報告など、モレネス大臣が国際平和協力活動やNATOのミサイル防衛への取り組みなど、防衛政策の近況について双方から説明があり、モレネス大臣は「世界の平和維持がとても大切であり、日本の取組を支持する。世界平和のために日本と交流していきたい」と述べた。
また、防衛装備移転三原則の策定については、「技術交流は大事だ」とこれを歓迎する意向を示した。江渡大臣はモレネス大臣に南米・中東・アフリカ等の地域について意見交換したいという希望を伝え、会談後の夕食会ではこれらの地域を含む相互に関心のある地域の安全保障環境について意見交換を実施した。 |
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第2次旅団訓練検閲
〈13旅団〉
長期に亘る任務完遂 |
陸上自衛隊第13旅団(旅団長・掛川壽一陸将補)は、9月24日から10月14日までの間、受閲部隊の駐屯する駐屯地(分屯地)及びあいば野演習場において第2次旅団訓練検閲を実施した。
本検閲は、第17普通科連隊(連隊長・山口真司1佐)、第13飛行隊(隊長・大島政之2佐)、第13施設隊(隊長・伊藤康人2佐)及び第13通信隊(隊長・清遠高令2佐)の部隊行動練度(能力)を評価・判定し、その進歩向上を促すものであり、受閲部隊は、情勢が逐次緊迫し防衛出動準備命令が発出されるまでの間における各種出動準備の推進、その後防衛出動命令発出に伴い、作戦地域への前進から防衛任務行動、任務終了に伴い平素の態勢復帰までの長期間、「旅団の陣地防御におけるそれぞれの部隊の行動」を行い、指揮幕僚活動、部隊の基本的行動及び隊員の基礎動作について評価された。
各部隊は、状況開始後、実弾射撃等各種戦闘戦技訓練や関係法規の習熟に努めた他、作戦地域へ携行する装備品、業務隊へ返納・移管する物品、私物品の整理などの出動準備を完了させた。
10月2日に第17普通科連隊及び第13飛行隊、10月3日には第13施設隊及び第13通信隊が作戦地域であるあいば野演習場へ前進、その後、灯火管制下の夜間車両行進により、それぞれの陣地地域及び展開地域に到着し集結地を占領した。
陣地占領後は、各級指揮官の適切な命令指示のもと、陣地構築等の築城作業をしながら、敵の遊撃部隊や偵察機、爆撃機等の不意急襲攻撃にも対処するため、戦闘指導や戦闘予行を綿密に実施した。
陣地構築では、特に第13施設隊は、旅団司令部及び第17普通科連隊の指揮所を重機等施設機材を使用し堅固に構築するとともに、破壊された補給幹線を自走架柱橋により迅速に補修する等の施設作業を実施した。
また、第13飛行隊は、防御準備間における航空偵察活動や第17普通科連隊陣前に空中散布地雷を投下し地雷原の構成等を支援した。
第13通信隊は、指揮の命脈として必通の精神で日頃の訓練成果を発揮し、旅団の作戦遂行に必要不可欠な通信確保に全力を注いだ。
各部隊は台風18号が接近する中、不眠不休で防御準備を推進し戦闘に備えた。
10月7日からの防御戦闘において第17普通科連隊は、山口連隊長を核心に各幕僚及び各中隊長以下全隊員が一致団結して必勝の信念で戦闘に臨んだ。
第17普通科連隊は、警戒部隊の戦闘においては数線にわたる戦闘前哨により敵の攻撃前進を遅滞させた。引き続く主陣地における戦闘では、敵戦車等に対する対機甲火力、迂回浸透する徒歩兵に対する砲迫火力及び各種障害により進攻する敵部隊を漸減した。
また、10月8日には、第1中隊地域の一部を奪取した敵を迅速な局地逆襲により撃退し防御陣地を死守した。
作戦地域における防衛任務終了後、各部隊は駐屯地に帰隊し、態勢復帰、14日旅団長に対し隊務報告し検閲の状況を終了した。 |
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