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自衛隊ニュース   2013年10月1日号
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初代から第2代へバトンタッチ
統幕最先任下士官に渡邊満徳准陸尉
初代小畑准尉は定年退官
盛大な見送りを受ける

 9月19日、防衛省で統合幕僚監部最先任下士官交代に伴う諸行事が行われた。
 まず、統幕長室で岩崎茂統合幕僚長に対し、9月20日付で交代の初代統幕最先任下士官・小畑良弘准陸尉と第2代・渡邊満徳准陸尉による下番申告・上番申告、識別章の返納・受領が行われた。続いて、9月20日付で定年退官(3等陸尉に特別昇任)の小畑准尉が定年退官申告を行い、統幕長から小畑准尉へ、35年有余に亘る自衛隊勤務に対する労いと今後の活躍を祈念する温かな言葉が送られた。
 次に、A棟講堂で交代行事が行われた。岩崎統幕長、松村五郎統合幕僚副長以下、各部部長ら統合幕僚監部の隊員、鈴木喜晃陸上自衛隊最先任上級曹長、新井岳志航空自衛隊准曹士先任、在日米軍最先任上級曹長をはじめ在日米軍下士官団など計約200人が出席・陪席。行事では小畑准尉・渡邊准尉の紹介とそれぞれの挨拶、岩崎統幕長による小畑准尉への送別・渡邊准尉への激励、記念品の贈呈などが相次いで行われた。
 この中で、昨春上番以来の小畑准尉の主な功績が紹介された。4幕最先任との連携を密に各部隊最先任等との連携を構築、日米下士官会議の実施、国内自衛隊主要部隊の現況把握、在日米軍最先任上級曹長と日米共同部隊訪問を行い連携を強化、海外派遣部隊最先任との情報交換など。統幕最先任下士官制度は現在は試行段階で平成26年度以降本格運用が予定されている。「小畑准尉は創意工夫に努め精力的に活動し、ほぼ制度を確立してくれた」(岩崎統幕長)。第2代の渡邊准尉は、「小畑准尉の実績を大切に、更なる発展を」誓い、モットーに虚心坦懐(※注)を掲げる。「統合幕僚長に適時適切に情報提供ができるよう、陸・海・空自衛隊、在日米軍との連携を積極的に行うとともに、タイムリーな業務を行いたい」などと挨拶した。
 交代行事終了後は儀仗広場に場所を移し、岩崎統幕長をはじめ行事に出席・陪席した約200人他が参列して小畑准尉の見送り行事が盛大に行われた。小畑准尉は記念撮影、花束贈呈のあと、参列者の拍手に送られ送迎の車へ歩を進めた。交代行事では、「CRF最先任上級曹長、統幕最先任下士官という要職を担わせていただき、本当に恵まれた自衛官人生でした。時代の巡り合わせに感謝しています」などと挨拶した小畑准尉。深深と頭を垂れ、全員の万歳三唱と万雷の拍手に送られ防衛省を後にした。
(※注)心にわだかまりを持たず、素直でさっぱりした気持ち


絆さらに深まる
日米下士官交流
半日苦楽共にし富士登山

 7月27日、統合幕僚監部最先任下士官・小畑良弘准陸尉は、日米下士官交流の一環として日米最先任共同富士登山を敢行した。参加者は、現・陸上自衛隊最先任上級曹長・鈴木喜晃准陸尉、海上自衛隊先任伍長・宮前稔明海曹長、航空自衛隊准曹士先任・新井岳志准空尉、在日米軍最先任上級曹長・ローレント最上級曹長、在日米陸軍最先任上級曹長・ペイトン最上級曹長ら日米下士官など総勢32名。
 当日早朝、須走登山口に集合したのち自己紹介や注意事項を伝達、統幕小畑准尉の「行くぜ野郎ども!」の一言で午前7時頃登山を開始した。山頂付近や下界がたびたび雲に隠れるものの好天に恵まれ絶好の登山日和。登山途中の見晴らしの良い場所では、米軍参加者らから歓声が上がり、しきりにカメラのシャッターを押していた。キャンプ座間から参加していた先任曹長(女性)が登山途中に体調を崩しているところを空自新井准尉がいち早く察知して気遣う場面があったが、最終的には登頂を断念せざるを得なくなった。「もうすぐ日本を離れるので、是非とも富士山頂に立ちたかった」と涙ながらに語り、座間連絡官付野村曹長らに付き添われて8合目で下山した。また、一般登山者に声かけして元気づけたり、軽い怪我の手当を施したり、誘導案内を実施した隊員もおり、自衛官としての体力気力の旺盛さと責任感の高さを発揮した場面があった。
 登山開始から約7時間後の午後2時頃に、一行は富士山頂上に到着し、ハイタッチで喜びを分かち合った。
 統幕小畑准尉は、「感無量。苦楽を共にしたことで仲間意識が芽生え、半日で更に絆が深まった。参加者一同に心から感謝したい」
 陸自鈴木准尉は、「昨年より多い参加者で、一緒に登山ができ大変良い交流になった。お世話になった人に感謝します」と語った。
 海自宮前曹長は、「今回初めて富士登山をしましたが、登山道が岩場と砂地が多いのと、小さい子供達が登っていたのが少しビックリしました。頂上が見えてからがけっこう遠く、空気も薄くなり、気温も下がり眠気に襲われる時もありましたが、お互い助け合い何とか登頂でき日米交流がより深い関係になりました」
 空自新井准尉は、「自衛隊のみならず、米陸軍、米空軍の方々と同一の目標、目的に向かってチャレンジできた事は良い思い出」
 在日米軍ローレント最上級曹長は、「この『オペレーション・フジ』を企画し、私に参加のチャンスを与えてくれた小畑最先任下士官と渡邊准尉に感謝申し上げます。登山はとてもキツかったが、一緒に登ったことで友情が芽生えたことはとても価値がありました。皆さんも承知のとおり小畑最先任はもうすぐ定年となります。日米下士官の能力を向上させるこのような数々のイベントを振り返って見ると、岩崎統幕長は初代統幕最先任下士官としてふさわしい人を人選されたと思います。小畑最先任は日米同盟と日米両国の下士官の発展に大きな影響を与えてくれました。今回はご一緒させて頂きありがとうございました。これからもこのような交流イベントが続く事を期待しています」とそれぞれ感想を語った。
 午後6時半頃、出発地の須走5合目に到着し、全員の異常の有無を確認して日米下士官交流を終えた。
 前回の日米下士官交流登山への参加者は13名。その時は全員が富士山登頂を達成し、ご来光を見て感動を共有した。2回目となる今回は昼間行動を実施し、23名が登頂を果たした。


創立50周年プレ行事 第2弾!!
航空自衛隊 第1高射群
ソフトボールを合計50試合

 9月12日、航空自衛隊第1高射群(群司令・田中耕太1空佐)創立50周年プレ行事の第2弾が、入間基地で行われた。第2弾は、この日を皮切りとしたソフトボールを50試合。入間基地及び習志野、武山、霞ヶ浦分屯基地間でリーグ戦42試合、その後、トーナメント方式(入間基地)の優勝、最下位決定戦8試合の合計50試合を行う。開会宣言、選手宣誓に続き、群司令は「前回の24時間マラソンは、自分の体力・気力を充実させるものであった。今回は約3ヶ月という長丁場で各隊の能力を発揮し続ける。我々が今後任務を行う際の能力発揮の仕方に繋がるものである」などと訓示。初戦は群本部と4高隊。楽しみながらも真剣な勝負がこれから3ヶ月間続く。


魁の風
〜中央即応集団〜
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有意義な時間過ごす
日本隊と韓国隊の下士官交流
UNMISS

 9月12日、日本隊と韓国隊は、日本隊宿営地において下士官交流を実施した。
 日本隊からは最先任上級曹長武本文彦准尉以下5名、韓国隊からは連絡幹部のキム大尉と先任上級曹長以下5名が参加した。
 交流では韓国隊の活動状況の紹介、日本隊の施設見学、会食・懇談を通じて、互いの活動や訓練、後方業務等、幅広い事項について意見交換を実施した。
 日本隊の武本准尉は、「下士官レベルで実際に顔を合わせて話すことで、有意義な時間を過ごせた」と語った。韓国隊の先任からは「韓国の活動地域のボルに駐屯している軍隊とは交流があるが、ジュバの日本隊との交流を持つ機会になかなか恵まれなかった。今回は楽しみにしていた。今後も交流を続けていきたい」と述べた。(関連記事6、7面)


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