2月下旬、統幕最先任下士官・小畑良弘准陸尉と在日米軍兼第5空軍司令部のマッキンタイヤ—最上級曹長を中核に日米下士官が自衛隊部隊を2回に分けて訪れた。
今迄も在日米軍と部隊研修を行っており今回は4度目となる。今回の参加者は米側から在日米軍兼第5空軍司令部のマッキンタイヤー最上級曹長と第515リック・ラモス最上級曹長。自衛隊からは、空自准曹士先任・新井岳志准空尉、陸自CRF最先任上級曹長・磯野義浩准陸尉、航空支援集団准曹士先任・松田優藏准空尉らが、相互理解を深化させ信頼感醸成を図った。
21日に訪問した航空自衛隊小牧基地では、1輸空隊でC—130・KC767を見学。救難教育隊や救難整備群、5術校では各教育見学やシミュレーターを見学。「5術校の英語教育では、個人の英語スキルも着実に向上していてそのスキルを生かした適時適切な配置がなされ日米交流の大切な部分となっているのが確認できた」(新井准空尉)
「各部隊、隊員1人1人がプロ意識に徹し、誇りを持って任務をこなしており頼もしさを感じた」(松田准空尉)
27日の陸上自衛隊北方総監部では、岩田清文総監に表敬。「指揮官と最先任との関係」や「基本・基礎・規律・躾」などを総監が在日米軍最先任に説明された。「総監のご理解が十分にあり、最先任に対する信頼が厚い事が伺い知れた」(新井准空尉)。後、方面衛生隊・方面音楽隊を見学。マッキンタイヤー最上級曹長は「音楽に国境はない。ことばが通じなくても音楽があれば心が一つになる」などと感想を述べた。陸上自衛隊第7師団では装備品展示や司令部概要説明で、日本唯一の機甲師団のプライドと士気の高さを垣間みて、日米で相互理解を深めた。
航空自衛隊千歳基地では、2空団・3高群・特輸隊・救難隊・管制隊内などを見学及び体験。「一瞬たりとも気の抜けない実任務の緊張感を肌で感じることができた」(小畑准陸尉)。運用等に係る理解深化と下士官交流の資を得た。
日米共同の部隊訪問を終えて各部隊の丁寧な説明・展示、隊員との意見交換等によって「陸空」及び「日米」相互理解の一助となったはずだ。「我々の研修を受け入れ真摯に対応してくれた各部隊に感謝するとともに、これ交流促進が図られることを期待したい」と小畑准陸尉。マッキンタイヤー最上級曹長は、「それぞれの部隊がプライドとプロフェッショナルを見せてくれて嬉しかった。この目で見て、北海道は日本の防衛の要を成しているという事を疑う余地はないと思った。今回日本の先任と一緒に部隊を訪問して、総監・先任・自分との信頼関係を高めることが出来、日米の先任たちの絆を深め、日米同盟を強化することが出来た」と感想を述べた。
同じ時間を過ごし、同じ経験をし、話の中でお互い同じ悩みを持っていることに気づいた今回、日米下士官のお互いの理解と信頼は益々強くなったことだろう。 |