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自衛隊ニュース   2013年4月1日号
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日米同盟の強化に!
先任同志の絆を深める
日米共同部隊訪問

 2月下旬、統幕最先任下士官・小畑良弘准陸尉と在日米軍兼第5空軍司令部のマッキンタイヤ—最上級曹長を中核に日米下士官が自衛隊部隊を2回に分けて訪れた。
 今迄も在日米軍と部隊研修を行っており今回は4度目となる。今回の参加者は米側から在日米軍兼第5空軍司令部のマッキンタイヤー最上級曹長と第515リック・ラモス最上級曹長。自衛隊からは、空自准曹士先任・新井岳志准空尉、陸自CRF最先任上級曹長・磯野義浩准陸尉、航空支援集団准曹士先任・松田優藏准空尉らが、相互理解を深化させ信頼感醸成を図った。
 21日に訪問した航空自衛隊小牧基地では、1輸空隊でC—130・KC767を見学。救難教育隊や救難整備群、5術校では各教育見学やシミュレーターを見学。「5術校の英語教育では、個人の英語スキルも着実に向上していてそのスキルを生かした適時適切な配置がなされ日米交流の大切な部分となっているのが確認できた」(新井准空尉)
 「各部隊、隊員1人1人がプロ意識に徹し、誇りを持って任務をこなしており頼もしさを感じた」(松田准空尉)
 27日の陸上自衛隊北方総監部では、岩田清文総監に表敬。「指揮官と最先任との関係」や「基本・基礎・規律・躾」などを総監が在日米軍最先任に説明された。「総監のご理解が十分にあり、最先任に対する信頼が厚い事が伺い知れた」(新井准空尉)。後、方面衛生隊・方面音楽隊を見学。マッキンタイヤー最上級曹長は「音楽に国境はない。ことばが通じなくても音楽があれば心が一つになる」などと感想を述べた。陸上自衛隊第7師団では装備品展示や司令部概要説明で、日本唯一の機甲師団のプライドと士気の高さを垣間みて、日米で相互理解を深めた。
 航空自衛隊千歳基地では、2空団・3高群・特輸隊・救難隊・管制隊内などを見学及び体験。「一瞬たりとも気の抜けない実任務の緊張感を肌で感じることができた」(小畑准陸尉)。運用等に係る理解深化と下士官交流の資を得た。
 日米共同の部隊訪問を終えて各部隊の丁寧な説明・展示、隊員との意見交換等によって「陸空」及び「日米」相互理解の一助となったはずだ。「我々の研修を受け入れ真摯に対応してくれた各部隊に感謝するとともに、これ交流促進が図られることを期待したい」と小畑准陸尉。マッキンタイヤー最上級曹長は、「それぞれの部隊がプライドとプロフェッショナルを見せてくれて嬉しかった。この目で見て、北海道は日本の防衛の要を成しているという事を疑う余地はないと思った。今回日本の先任と一緒に部隊を訪問して、総監・先任・自分との信頼関係を高めることが出来、日米の先任たちの絆を深め、日米同盟を強化することが出来た」と感想を述べた。
 同じ時間を過ごし、同じ経験をし、話の中でお互い同じ悩みを持っていることに気づいた今回、日米下士官のお互いの理解と信頼は益々強くなったことだろう。


団体戦優勝は1普連A(練馬)
全自拳法
櫻井監督を最後の大会で"胴上げ"

 全国から陸海空自の選手および大会役員合わせて約1000名が集い、第29回「全自衛隊拳法選手権大会」が3月9、10の両日、自衛隊体育学校(朝霞)の体育館で行われた。団体戦は前回大会でシード権を獲得した8コチーム、陸自各方面の予選で選抜された44コチーム、空自大会選抜5コチーム、海自連合1コチームの合計58コチームが参加、個人戦には約300名が参加した。
 団体戦では、前回優勝の第1空挺団が3回戦で1勝もできずに、まさかの敗退。準決勝の20普連(神町)と35普連(守山)の戦いは2勝2敗1引き分けで代表戦にもつれこんだが、20普連の千田吉則選手が決勝進出を決めた。もう一方の準決勝は1普連(練馬)が4勝1敗で1施大(朝霞)を圧倒した。
 決勝戦は1普連が準決勝に続き4勝1敗で20普連に勝利。2連勝後の第3戦目、ここまで安定した強さをみせていた20普連の千田選手を相手に、秋葉洋一選手がポイント本数2対0で勝ち、優勝を決めた。大会成績は以下の通り。
【団体戦】
▽優勝=第1普通科連隊A(練馬)▽2位=第20普通科連隊(神町)▽3位=第1施設大隊(朝霞)、第35普通科連隊(守山)
【個人戦】
▽「無差別級」優勝=千田吉則3陸曹(第20普通科連隊・神町)
▽「中量級」優勝=鳥海洸史陸士長(第1空挺団・習志野)
▽「軽量級」優勝=畠山裕典3陸曹(第39普通科連隊・弘前)
▽「女子無差別級」優勝=小山和美3陸曹(第119教育大隊・多賀城)

「毎日、死に物狂いで練習」

 第1普通科連隊長・菅股弘信1陸佐「本当によくやってくれた。櫻井監督が今回を最後に人事で異動する。皆が『監督を胴上げしよう』と一丸となって頑張った。皆の頑張りがこの成果につながった」
 監督・櫻井正人2陸曹「優勝は絶対にできる、と思っていた。勝負は何が起こるか分からないが、それに備える練習を選手たちは毎日、死に物狂いでしてきた。次の世代に申し送っていける形をつくろうと取り組んできたが、それが良い形となって優勝できた」
〈活躍した若手選手〉
 谷古竜也陸士長「練習してきたことが全部出せた。あまりバテることなく決勝に臨むことができた」
 佐土原拓也3陸曹「監督が最後の年に優勝できて本当によかった。選手の力が均衡しているので一戦一戦、集中して戦った」
 法島政文3陸曹「初戦は固くなってしまったが、体がほぐれてくるにつれて、いままで一緒に練習してきた仲間の声が聞こえるようになった。それがとても力になり、自分の力を出せるようになった。監督を最後、しっかり送ることができてよかった」


レスリング選手らを激励
小野寺防衛大臣が体育学校を視察

 小野寺五典防衛大臣は3月14日、安倍晋三総理大臣代理の木村太郎補佐官を伴い、自衛隊体育学校(校長・福田築陸将補=朝霞)を視察し、レスリング選手らを激励した。
 体校を中心に自衛隊からは昨年のロンドン五輪に13名の選手を送り出し4名がメダル獲得、そのうち2名がレスリングで金メダルに輝いた。2020年のオリンピックでレスリングが除外候補となっていることに対して、小野寺大臣は「日本にとって"お家芸"的な大変重要な競技。防衛省・自衛隊としても正式種目に残るように努力していきたい」と述べ、「とくに米国、ロシア、さらにイランなどこの問題に関心の高い国々の首脳レベルの人物と会うときに、一緒に除外反対の発言をしていきたい」とした。
 安倍総理大臣からは全閣僚へ「あらゆる機会を通じて東京オリンピックの誘致に努力するように」との指示が出ている。小野寺大臣は「2020年に東京五輪開催の場合には、ここ(朝霞駐屯地)が射撃競技の会場になるためIOC委員が視察に訪れている。防衛省・自衛隊をあげてオリンピック誘致に努力していきたい」と述べるとともに、「まずは次のリオ五輪で素晴らしい成績をあげることが大切。選手の皆さんが不安にならないよう、これからも研鑽を積んでいただけるような環境づくりをしていく」とした。


「交剣知愛」の場として
空自剣修会剣道大会

 第7回「航空自衛隊剣修会剣道大会」が2月22日、埼玉県の熊谷基地において北は千歳基地(北海道)から南は築城基地(福岡)まで、空自各基地等15部隊から約160名が参加し、行われた。
 この大会は、剣道6段以上の空自隊員で構成する「剣修会」(会長・村上和彦1空佐以下会員約70名)が開催を呼びかけて平成19年から開催しており、熊谷基地の第4術科学校および航空教育隊第2教育群が支援している。
 全国自衛隊剣道大会(2月23、24日、朝霞駐屯地)参加のために空自参加チームのほとんどが熊谷基地に宿泊する機会を捉え、大会に向けての前哨戦、事前訓練および指導者養成を目的とするほか、「交剣知愛」の場としている。今回は個人戦のみ(6段以上、4・5段の部、3段以下の部、女子の部)の大会となった。
 大会では第4術科学校副校長藤永1空佐およびOB等の視察する中、各部門で、熱戦が繰り広げられた。閉会式終了後は藤永1空佐、OB、審判役員・選手を含め全員で稽古会を行い、相互の技量向上と親睦を深めつつ、全自大会における上位入賞と今後の精進を誓い大会を終えた。
 なお全自大会では「個人戦6段以上の部」で田坂2曹(岐阜)が初出場で見事優勝、昨年の大会で松尾技官(奈良)が初優勝したのに続き、空自隊員が同部門で2連覇を遂げた。
 〈試合結果〉「6段以上の部」優勝=松尾技官(奈良)、2位=吉村技官(奈良)、3位=田坂2曹(岐阜)、高本曹長(芦屋)、「4・5段の部」優勝=中村2曹(芦屋)、2位=小田2曹(芦屋)、3位=児玉2曹(入間)、高橋3曹(百里)、「3段以下の部」優勝=金子士長(防府南)、2位=野崎3曹(小牧)、3位=窪田士長(入間)、上野士長(奈良)、「女子の部」優勝=牛島3曹(築城)、2位=川村士長(岐阜)、3位=寺島3曹(防府南)、立石士長(芦屋)


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