|
スポーツよもやま話 |
根岸直樹 |
理想は“V9”川上・巨人 |
楽天・野村監督の果てしない夢 |
|
「何かいいことがありそうだな」。モゾモゾと、例の口ぶりで聞かれて、質問しようと考えていたことをど忘れしてしまった。いつものことだが、野村監督と面と向かうと、なぜか緊張してしまう。南海の選手(途中から兼任監督)だったころは、そんなことはなかったのに。私生活はともあれ、野球人としての偉大さを次第に感じ始め、監督としての存在も考えるようになると、さらに立場が弱くなる。
「あんたもプロの記者。聞きたいことがあるなら、何でも遠慮なく聞けばいい」などと親切にいわれると、いっそうコチコチになってしまう。
それにしても、よりによって楽天の監督などをよくも引き受けたものだと、いまだに感心している。どうひいき目に見ても、割りに合わない商売ではなかったのか。一年目の昨季、田尾安志監督でボロボロに負け続けた結果は38勝97敗1分け(勝率・281)。一時は100敗するのでは、とファンにさえあきれかけられていたチームだ。
それを敢然として引き受けたのは「失うものはもう何もない。終わっている人生なのだから」というのがその理由だそうだ。昭和28年(1953)テスト生として南海(現ソフトバンク)に入団、努力の末、一世を風びしたプロ最年長(71歳)監督。
現役時代、記録らしい記録を次々と書き替え、日本一監督の座(ヤクルトで3回)にまでのし上がる。阪神監督としては(99〜01)連続リーグ最下位と辛酸をなめたが、一流中の一流野球人であることには違いない。
「ワシは生まれつき苦労になれている。選手としても、監督でも弱い球団にばかり縁があり、弱者の戦略が身にしみついている。どこをどうすれば、というツボは心得ているつもり」というのが、楽天監督就任時のあいさつだった。
それから半年。勝率は4割に満たず、戦いぶりもさして変わり栄えしない感じなので、多少の手応えはありましたか、と聞きたかったのに、セ・パ交流戦はかなりいい感じで戦えたので、夏場で盛り返す可能性が出てきましたね、などとありきたりの質問しかできない自分に、歯がゆい思いだ。
それでも野村監督はていねいに答えてくれた。「交流戦で去年6連敗だった横浜、1勝5敗だった巨人、阪神と対等に戦えたし、ヤクルトにも最後に土をつけてやった。投手陣が自信をつけてくれば、夏場でもう少しいい戦いができるはず。選手と監督が、早く1を聞いて10を知るほどの関係になれるようにしていきたい。目指すところはV9時代の川上・巨人。長嶋、王の言動がチームにいい環境を生み、バランスのとれた理想のチームだった。そこまでは無理にしても、一歩でも近づければ…」。
全11球団から勝ち星をあげた交流戦(昨季は11勝25敗、勝率・306で最下位、今季は17勝19敗、勝率・472で7位)を足場に、夏場で野村・楽天がどんな戦いを見せてくれるのか。仙台のファンとともに、後半戦に向かう楽天の“変身"ぶりを見守っていきたい。 |
|
HOME's English Class |
(防衛ホーム英語教室) |
ARE THERE REFILLS FOR COFFEE? |
アー ゼア レフェルズ フォー カフィ |
珈琲のお代わりはできますか? |
|
Hi! How are you doing? 皆さん、お元気でしょうか。九州地域では梅雨の豪雨で被害がでているようです。関東は毎日が曇り空で雨自体はあまり降りません。新緑もすっかり緑をまして、その色濃い緑の中から紫陽花の赤、青のグラヂュエイションが美しく映えています。意外に梅雨の時期に花が咲いているのを見かけます。自宅のベランダでは、室内で冬越しさせたハイビスカスが黄色い花をつけています。皆さんも周りを見回して梅雨の花々を捜してみてはどうでしょうか。
さて、今回の表現は、“Are there refills for coffee?"「珈琲のお代わりはできますか?」です。これは、ファミリーレストランでいう飲み放題、お代わり自由というサービスですね。よく言われるfreeは「お代わり自由」の自由ではなく、「お金のかからない、只の」という意味で使います。Refillは動詞では「再び満たす、詰め替える」という意味です。名詞では、お代わりということになります。お代わりするときは、“Coffee please"「珈琲お願いします。」と言えばすみますね。この場合は、無料でお代わりができますかという意味です。海外に行きますと、珈琲はだいたいお代わり自由ですね。まあ、知っておくと便利です。Forの後に、お代わりできるものをいれます。
自然の偉大さは、色々なところで実感することができますね。人類との共存というよりも、自然の中で生かされているという感覚が今の時代に必要なことかも知れません。
それでは、みなさん。See ya! 〈スワタケル〉 |
|
防衛ホーム 俳句コーナー |
|
軍馬の碑ポプラの絮の舞ふ中に 小川 淑子
うなぎ裂く機械のごとき手の捌き 菊池 緑
祭着の下世話の話してをりぬ 篠崎 茜
余生などなかりし父の墓洗ふ 江口 景舟
羽抜鶏ふっと遠くを見るまなこ 大谷 弥栄
蟻の句を走り書きしてをりにけり 小向 青穂
どぜう鍋囲み俳句の話など 富岡めぐみ
夫歩幅合せてくれて涼しかり 畠中 洋子
盆踊いつもとちがふ若さあり 箸方 えい
見つめられをるかも知れずサングラス 藤井 湖風
ハンモック白樺抜くる風の中 松本 弘道
合歓咲いて空をやさしくしてをりし 中野たか江
何にでも絡みて灸花咲いて 岩崎 緑雨
父の日や父の残せしハーモニカ 三浦 洋波
林立のビルの谷間の夕焼けて 塩田 昌恒
日に焼けて祖谷の女となりにけり 杉田 ●←作って下さい
賑やかにやがて無口の登山かな 関 由起夫
浜木綿や男に勝る海女ことば 鶴 たけし
糸ほどのかまきり止まる紅の花 越後 小吹
騒音を消してしまひし虹の町 安福 箭子
選 者 吟
日中吹く風を詩として晩夏来る保坂 伸秋
(「栃の芽」誌提供)
「栃の芽」誌をご希望の方は〈栃の芽会連絡先=畠中草史氏 電話042・796・0961〉へご連絡下さい。 |
|
イラク派遣を終えて シリーズ |
空自第1輸送航空隊 第401飛行隊 1空尉 加 藤 正 大 |
|
私は日頃から量は多くありませんが晩酌をするのが好きで、日本ではほとんど毎日帰宅しては楽しんでいました。そんな私ですから、クウェートが禁酒国であるということを聞き、心配になりました。なにが心配かというと本当に約4ヶ月の派遣の間、お酒を断つことが出来るのかということです(アルコール依存症という訳ではありませんが…)。
しかしながら、そんな心配は、生活していく中で消えていきました。クウェート国内にお酒が売っていないということで強制的に断酒させられるからです。そのため、日が経つにつれ、「お酒なんてなくても大丈夫。もう日本に帰っても飲まないでおこう」と堅く誓いましたが、帰国してきてからというものそのことはすっかり忘れ、いつも通りの生活に戻ってしまいました。
私は、イラク復興支援隊に派遣されるのは今回が初めてです。第1輸送航空隊第401飛行隊に所属しており、周囲の同期は2回も派遣されているなか、司令部勤務等で派遣することができず、第8期イラク復興支援隊(平成17年11月上旬〜平成18年3月中旬)で、初めて派遣されることになりました。私自身今時恥ずかしい話でありますが、海外旅行に行ったことが無く、また以前にクウェートのアリ・アル・サレム基地には航空機の入れ替えのために一度訪れているのみで、長期に渡る海外生活は、初めてに等しい状態でした。海外生活未経験者にとっては、クウェートで生活できるか不安でしたが、私が派遣されるまでの間、約2年間任務が継続されており、派遣された隊員も身近にいることから、話を聞いているうちにその不安はなくなっていきました。
11月14日、C―130Hにてクウェートのアリ・アル・サレム飛行場に到着しました。到着してから時差ぼけを感じながら、業務の申し送りや仕事の要領等を短期間で覚えるのには肉体的に多少きついこともありましたが、約1ヶ月も生活すると現地時間に体が適応し、生活にも慣れてきました。
また、その頃クウェートはそろそろ雨期に入る時期であり、雨が多くなりました。降った雨を砂漠の砂が吸いきれず、水たまりがあちこちにできる状態であり、砂の特性上、粘土になってしまうので靴の下に付着し、なかなか取ることが出来なくなるのです。雨が降った砂地を歩くのに苦労したことを思い出します。
今回、8期前段で初めて派遣された訳ですが、今後イラク復興支援の任務は継続されて、また派遣されることになるでしょう。現在イラク復興支援隊で任務について頑張っている隊員の無事を祈りつつ、イラクの治安が早期に安定することを願っております。 |
|
9面へ |