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   2004年6月15日号
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第1教育団創立45周年記念行事
「21世紀の日本担う自衛官育てる」
 陸、海隊員と家族連れ、肩並べ行楽の一日──。武山駐屯地では5月30日、第1教育団創立45周年記念行事が行われ「教育のメッカ」らしさ溢れる各行事を、約2600名の来場者が楽しんだ。装備品展示や体験試乗、また各種模擬売店も相乗し、参加した家族連れにとっては、触れ合うほどに身近な自衛隊体験となった。

 常連の地域住民だろうか。早くから来場の観客が数名、「抜刀隊」を口ずさみ、嬉々として特等席を確保。開始前、まだ人もまばらなグラウンドに軽妙な口笛が響いていた。
 午前10時に客席は大入りとなり、記念式典が始まった。第1教育団長・松岡和夫1陸佐を観閲官に、副団長・野崎孝治1陸佐が観閲部隊を指揮して、約1100名の隊員たちによる観閲行進が行われた。(写真=後方の壇上に観閲官・松岡和夫団長)
巣立った隊員は34万名
 登壇した松岡団長が、今日までの確かな足取りを振り返り、誇りと感謝を述べ、「『日本を愛する心』『自衛官の誇り』を持ち、厳しく困難な任務も遂行できる、21世紀の日本を担う自衛官を育てる」と式辞した。
 来賓を代表して横須賀市長代理・森田常夫副市長が「武山で育った方々が各地の第一線で活躍していることは、とても心強い。今後も自衛隊の活躍を願います」とスピーチした。
 小泉首相をはじめ祝電の披露に続き、東部方面音楽隊の「抜刀隊」演奏で観閲行進。隊列と車両の轟音がグラウンドに響いた。
身近な自衛隊、発見
 各教育隊が日頃の成果の一部を披露する「教育訓練展示」では、気迫の肉声がマイクを通さずに客席に聞こえてくる。
 また陸海の教育隊が同居する武山では、新隊員たちの交流が微笑ましい。空挺降下や302保安中隊の特別儀仗を見て感嘆の声をあげたのは一般客だけではない。目下教育中の3・4月新入隊員たちだ。
 2等海士と2等陸士が肩を並べて式典に見入り、互いの制服を見比べては自衛隊体操の違いを話し合う。朗らかな光景に、協調しあうキャラクターが引き立っていた。
 また今行事では女性自衛官教育隊による「女性自衛官の歌」は昭和以来、平成になって初めての上演となった。

1高特団
創立32周年 記念行事を挙行
 第1高射特科団は4月25日、東千歳駐屯地で、方面隊のどこの部隊よりもいち早く昨年同様に先陣切って創立記念行事を挙行した。
 今年はイラク人道復興支援に隊員を派遣中であり、イラク国内で千歳市民の人質事件が発生するなど、記念行事を実施するにあたり種々の懸念事項があったにもかかわらず予定どおり実施された。
 式典は東千歳駐屯地西体育館で、道内外から多数の来賓を迎えて開かれ、隊員約400名が参列、団隊員の威容と精強さを部内外に示した。
 また、式辞の中で伊藤団長は「一高団の更なる精強化を誓う」と述べ決意を新たにした。
 式典終了後、駐屯地隊員食堂で記念会食が開催された。この中で、5月に派遣が予定されている第2次イラク派遣隊員の紹介も併せて行われ、来賓からの心強い支持とあたたかい激励を受けた。

鳥取県水防訓練
大水害に備え
<第8普通科連隊>
 第8普通科連隊(連隊長・渡部博幸1陸佐)は、5月22日米子市日野川河川敷で行われた平成16年度鳥取県水防訓練に本部管理中隊長(冨澤3陸佐)を訓練隊長として本部管理中隊、第13施設中隊、第13飛行隊から総計47名の隊員が参加した。
 この訓練に、国土交通省、鳥取県をはじめ各市町村、警察、消防、鳥取地方気象台、自治体など各関係機関の24団体、約600名が参加した。今訓練は、大型の台風による豪雨で、県西部の河川が増水したとの想定のもと、住民避難、救援物資の輸送、河川敷に孤立した人の救助などが行われた。
 鳥取県知事からの災害派遣要請を請けた8連隊は、第13施設中隊、第13飛行隊の協力を得て、直ちに出動し、自走架柱橋による架橋、人命救助、緊急物質輸送を行ったほか、野外炊具1号で約600名分の非常食を地元ボランティアの人達と協力して約2時間で準備した。また、指揮通信車、人命救助システム等の装備品展示を行った。
 駐屯地の所在する米子市および境港市の中海沿岸では昨年、高潮の災害が発生していることから、装備品展示の人命救助システムに関係機関や市民から多くの質問が寄せられた。説明を行った施設小隊村田曹長は「消防の方から、専門的質問を受け、関心の深さを痛感しました。これからも、器材の点検、整備、取り扱い等の練度向上に努めます」と述べた。

緊急時に即応
利根川水系水防演習
 第306施設隊(隊長・奥平2陸佐)は5月22日、栃木県宇都宮市喜怒川河川敷で国土交通省と栃木県が主催する「平成16年度利根川水系水防演習」に初参加した。
 水防演習には、渡河器材小隊(小隊長・永井准陸尉以下24名)が自走架柱橋の架設を実施し、水害時の関係機関等との連携要領を演練し、水防応急対処能力と防災意識の向上を図った。
 参加した隊員の中には初めて水面上で訓練を行う隊員もおり「駐在地では出来ない水面での架設訓練を予行も含め数多く実施することができ自信がつきました」と目を輝かせて語っていた。

新着任警備犬
「グラーフ」号 デビュー
 大湊警備隊(司令・中村和博1海佐)の警備犬グラーフ号(雄2才)は、本年4月に着任して間もない5月15日、大湊航空隊開隊記念日に警備犬訓練法を展示し、デビューを飾った。
 今回展示した警備犬訓練法は、服従訓練の基礎的な訓練ではあったが、民間では警備犬が珍しいこともあり、命令に素直に従う警備犬グラーフ号は観客から拍手喝采を浴びていた。
 警備犬訓練担当の陸警班・加藤達識3曹には、「警備犬はいつもどんなものを食べているのですか」などと興味津々のちびっ子から質問が飛び交っていた。なお、加藤3曹は3級訓練士の資格取得を目指し、八戸の警察犬訓練所で定期的に講習を受けている。警備犬グラーフ号は、大湊弾薬整備補給所の弾庫地区の警備に日々活躍している。

都会に癒し
<東方管内3個音楽隊>
 若者が集まる東京都豊島区池袋で4月15日、昼休みの東京芸術劇場前・池袋西口公園に突如マーチが鳴り響いた。往来はしばし足を止め、野外ステージの陸自東部方面音楽隊の演奏に聴き入った。マーチ王スーザの生誕150周年を記念し「星条旗よ永遠なれ」など行進曲を中心に約1時間。昼休みのビジネスマンや若者など800名以上が噴水を囲むようにして広場に留り、ちょっと息抜き。配布した陸自広報センターのイベントチラシは瞬く間になくなり、多くの問い合わせもあって広報効果は上々だ。
 池袋西口商店街連合会の主催によるこの野外コンサートは、月に1回の予定で今後も行われる。自衛隊からは引き続き、7月8日に海自東京音楽隊、11月11日は陸自第1音楽隊が出演する。
 なお、都内のランチ・タイムコンサートは、陸海空中央音楽隊、在日米軍軍隊、東方管内の3個音楽隊により計40回、池袋、日比谷、霞ヶ関、新宿、赤坂で開催の予定。入場無料。問い合わせは東部方面総監部広報室 TEL 048-460-1711

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