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   2003年3月1日号
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雪月花
 明治という時代を代表する三人――俳諧の正岡子規、軍人兄弟の秋山好古(兄・陸軍少将・騎兵部隊の創始者)、真之(弟・海軍中佐・日本海々戦でバルチック艦隊を撃滅した名参謀)を通して、当時の模様が語られる故司馬遼太郎の『坂の上の雲』が画像化されるようだ。

 このニュースに、早くも、三人を演じる俳優には誰がよいか――が話題となっている。"余計なお世話"を自認しながら、選んだものは、正岡子規に木村拓哉と竹中直人。秋山好古には松平健と役所広司。秋山真之に反町隆史と渡辺謙――と当代随一の人気役者が顔を揃えた。

 日露戦争が起きたのは、明治37〜38年。開国してから半世紀も経たぬのに、超大国ロシアに対して、よく一歩も引かぬ気概をもって、開戦にのぞんだものだと思う「といっても、この作品は、決して戦意昂揚をはかったものではない。

 新しい時代を迎え、国民として遭遇する末知の分野で、何を思い何を考えたのか――巾広い読者層だけに、活字の世界では、すでに数多くの人物像が出来上がっていると思う。俳優の誰になろうと、イメージが損なわれる。司馬遼太郎は、活字だけで止めた方がよい――という意見もあるようだが、まだ、シナリオも出来ないうちにこの論争、さすがは司馬作品――と人気のほどに驚かされる。(笹目)

スポーツよもやま話
根岸直樹
初めて東西横綱が外国人
大相撲はターニングポイント
 モンゴル出身初の横綱・朝青龍(22)=高砂=が、春場所(3月9日初日、大阪府立体育会館)でいよいよお目見得する。新横綱の勝負への執念が、下降気味の大相撲人気をどこまで支えられるか、関係者の期待は大きい。

 それにしても、大相撲の人気「このへんで踏み止どまらないと大変なことなる」というのが、関係者のみならずスポーツを愛好する日本人のだれもが大なり小なり抱いている不安材料だ。

 ある雑誌が「大相撲はまだ好きですか」というアンケートを読者から募った。「嫌い。関心がない」が68%を越えたそうだ。特に女性ファンの人気が急下降しているようだ。若・貴が引退して「カッコいい力士」がいなくなったのも一因か。「押し出し、寄り切りで技の面白味に欠ける」という意見がある。極端なのは「単なるデブの集まり。努力して強くなったというサクセスストーリーがなくなった」という声も。

 しかし、一方では「国技を漬してはならない」と、さらなる進展を期待する向きも多い。「NHKの大相

撲中継は続けてほしい」という人が70%以上いたことに、関係者は胸をなでおろしたのではないか。

 その意味で、新鋭横綱・朝青龍の出現は「希望の光」だ。モンゴルから来日して六年。本人は「横綱になれるなんて思いもしなかった」と言うが、血のにじむ努力が二十二歳の若者を、第68代横綱という最高位にまで導いたのだ。

 外国人力士の歴史は、意外に古い。戦前には昭和九年(1934)の平賀(春日野)以下何人もの日系二世が相撲に挑戦している。戦後はハワイ勢が主流で、東京五輪の年(1964)にデビューした高見山(高砂・現東関親方)が関脇まで昇進した。人気の小錦は頑張って大関に。ハワイから4人目の挑戦者・曙(現曙親方)そして武蔵丸(武蔵川)が、ついに横綱まで昇りつめた。

 朝青龍は、彼ら外国人先輩力士たちをもしのぐ精進、努力を積んで横綱の地位を獲得した。朝青龍に雲竜型の土俵入りを指導した曙親方は「けいこ熱心だし、日本人以上に日本人の心を持つ男」と言っていた。横綱同士の対決となる武蔵丸も「言葉も食生活も違う異文化の世界でここまでやってこられたことで、人間的には何の問題もないと思う。ふたりしてもっともっと頑張り、大相撲を盛り上げたい」と話している。

 両雄の対決は、これまで以上に土俵を沸かせてくれるのではないか。東西横綱が外国人という初の番付が、大相撲の今後を予測するターニングポイントになりそうだ。

 白梅や 北野の茶屋に 相撲取り 蕪村

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THAT'S A GOOD POINT(ザッツ ア グッド ポイント)
いいこと言うなあ
 Hi!皆さん。お元気ですか。沖縄は緋寒桜が満開です。南国の冬もなかなかいいものですね。インフルエンザも峠を越えたとはいえ、まだまだ流行っています。お気をつけて下さい。

 さて、今回の表現は、“That's a good point"「いいこと言うなあ」です。だれかと話をしていて、相手から痛いところ、自分の気づかなかったところを指摘されたりした時に、返す言葉です。「なるほどね、それはなかなかいいことだね、上手いこと言うなあ」を要約して「いいこと言うなあ。」になります。

 相手への褒め言葉にもなります。この一言で、信頼が深まれば最高ですね。

 最近、米軍の行事で硫黄島へいってきましたが、そこで旧知の方々と再会し、世間の狭さを実感しました。20年以上も前にお世話になった上甲連隊長、中資で一緒に働いた間瀬さん、硫黄島では海兵隊員ともどもお世話になりました。私もこのコーナーを担当してから、全国どこに行っても愛読して下さる方がいて、しばし英会話談義に花が咲くことがあります。仕事上の調整も、旧知の友のように、非常に好意的にしていただき感謝しております。

 原稿とイラストを書き上げ、真夜中に印刷所にファックスする時に、そういう人間関係が彷彿とします。最後に、金澤編集長の安心した顔が浮かぶのは、編集長にかなり気苦労をかけているからでしょうか。様々な思いと、色々な人との交流からこのコーナーは出来上がっています。どこかで皆さんとお会いすることを思いながら、今日も無事原稿を書き上げることができました。まだまだ、寒い日が続きますが、健康に気をつけてお過ごしください。

 それでは皆さん。See ya!

 (陸幕防衛部=在沖縄米海兵隊キャンプ・コートニー スワタケル)

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