空挺隊員がパラシュート降下 巡閲が終わると、西原校長が50周年に際しての式辞を行い、「真の武人にして真の紳士淑女たるべし」を目標に歩んだ防大の歴史を振り返りながら、卒業生が幹部自衛官として立派に職務についていることを述べ、「よき伝統に21世紀にふさわしい気風を吹き込んで、新たな50年に向かって邁進したい」とその決意を力強く語った。 続いて、小泉首相が訓示に立ち、外国人留学生の受け入れや、女子学生を含む卒業生が自衛隊の各分野で活躍していることなど「こうした努力の積み重ねは、自衛隊に対する国民的評価に寄与するものと信じる」と語った。そして吉田総理が第1期生に説いた「一国を守るということのみではなくして、進んで世界、人類の自由、繁栄、幸福を守る」という理念を「学生が自らのものとして受け継ぎ、国民の信頼を受けるに足る立派な幹部自衛官に成長することを期待する」と述べた。 また、石破長官は訓示の中で、充実した講義内容や図書館をはじめとした施設と、規律のある生活と校友会活動を通じて身に付いた「積極自主」の気風が一体となり現在に至ったことについて述べ、また「立派な幹部自衛官、同時に良識ある社会人となるという使命を強く認識してもらいたい」と強調した。 その後、陸自空挺隊員5名が落下傘降下を披露。2000メートルの上空から次々と陸上競技場に降り立つ隊員は、会場からの盛大な拍手で迎えられた。 そして、清田裕幸学生隊学生長を先頭に観閲行進が始まった。足並みと腕の振りがそろった学生のたくましい行進姿に観客は終始拍手を送り続けていた。行進終了後、清田学生が観閲官への報告を行なうと、小泉首相は観閲台から清田学生に握手を求め、石破長官もこれに続き観閲行進の見事な出来ばえを称えていた。 最後は儀じょう隊の「ファンシードリル」がミスの無い美しいドリル演技で花を添え、記念式典は終了した。(小川郷太郎)