新年明けましておめでとうございます。今年も読者の皆様やご家族の皆様にとって素晴らしい年でありますことをお祈り申し上げます。筆者は例年のように高知の生家で老妻との静かな新年を迎えることにしていますが、年齢とともに古人の言葉に実感を覚えるようになりました。「門松や冥土の旅の一里塚めだたくもありめでたくもなし」あまりにも有名な一休和尚の句なので何気なく覚えていましたが、父や母の年齢を越えたころから「一里塚」越えを意識し始めて一休さんの気持が解って来たような気もします。生命には当然限界があることは解っていますが生への執着心を断ち切る事は難しいでしょう。不老不死の薬を求めて世界中を探し回る話は数が知れません、和歌山県の新宮市には大陸の皇帝から命じられ薬草を探しにきて命を落とした人の墓もあるそうです。筆者がたしか20歳の頃だったでしょうか、東急コンチェルンの基礎を築いた五島慶太さんが新聞のインタビューで語っていました、「若さと生命をくれるなら自分の持っている東急グループの全部を差し上げてもいい」。二十歳の青年には想像もつかないセリフだったことを今でも時々思い出します、それから1年もしないうちに五島さんは70いくつかで亡くなられました。人間の寿命というのは神様にしか支配出来ないのでしょうか?いや自分が努力すればある程度は可能かも知れませんね。今年も皆様が明るく健康に過ごされますことを重ねてお祈りいたします。 |