防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   893号 (2014年10月15日発行)
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寄せ書き
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部外技能教育「在宅介護」
第4地対艦ミサイル連隊(八戸) 陸曹長 庭田勝幸
 自衛隊退職後の人生を考えた時、自衛官と同様に人のためになる仕事に就きたいと思っています。また、介護技術を知ることにより、家族等が介護を必要になったときに役立つと考えました。そのような理由で希望したところ、運良く部外技能教育「在宅介護」に参加することができました。7月1日から7月31日まで、弘前駐屯地に宿泊し、受講場所の平川市「さるか荘」までマイクロバス等で通い、ホームヘルパー2級を取得するための介護職員初任者研修を受けました。ホームヘルパーは介護現場の最前線で活躍する専門職です。
 研修内容は、介護全般の座学・自宅学習(レポート提出)・実技スクーリングで、これらをクリアし、修了試験受検となりました。
 介護全般の学習は、教科書が5冊あり、専門用語を暗記するのに時間がかかりました。介護保険サービスの概要から始まり、老化、認知症、障害の理解、生活支援技術等を学びました。
 実技については、生活支援技術に関するもので、ベッドメイキングから始まり、シーツやオムツ交換、入浴や着替え、食事、車いすの活用方法等さまざまな援助を学びました。
 高齢化が進む今、介護ニーズは多様化・高度化が求められており、優しさと技術を生かし、自分としてやりがいのある介護関連の仕事に就きたいと思います。
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空中伝送班に勤務して
中部方面通信群本部中隊(伊丹) 陸士長 藪内雄介
 私の所属する空中伝送班は、方面航空隊と協同し、ヘリコプターに搭載された映像伝送装置を用いて航空偵察を実施して、総監の状況判断に資する映像資料をリアルタイムで配信することを主な任務としています。これまでに数々の災害派遣をはじめ、南海トラフ巨大地震を見据えた災害対処訓練や、防衛、警備に関する訓練等を、各関係機関等と連携し行っています。
 私が初めてこの部隊を知ったのは、東日本大震災のニュース映像でした。
 当時高校生であり、自衛官採用試験を控えていた私にとって、この部隊に所属することが大きな目標となりました。そして入隊から一年後、念願が叶い、空中伝送班に配属されました。
 しかしそこで私を待っていたのは、挫折の日々でした。
 今までの部隊との違いに戸惑い、覚えるべき事や、やるべき事の多さに手一杯になり、毎日悔しさと無力感に苛まれていました。そんな私を先輩方は懇切丁寧、時には厳しく指導していただき、数々の訓練を重ねることによって、今では自分の仕事に自信が持てるようになりました。そして、信頼できる仲間と共に、今日も私は、方面即応部隊の一員としての誇りと使命感を持って、任務に励んでいます。
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心ひとつに 地元へ恩返し
第7普通科連隊(福知山) 陸曹長 杉山和久
 私は、8月16日から17日にかけて局地的な豪雨に見舞われた福知山市で8月23日、駐屯地曹友会員として上豊富地域の奥榎原で災害復旧ボランティア活動に参加しました。
 今回参加したのは、藤田曹長を隊長とし、本部管理中隊4名、第1中隊1名、業務隊1名の計6名です。
 この地域は、今回の水害で14軒が被災されましたが、過疎地域であるとともに、高齢者ばかりであり、交通が不便なため一般のボランティアに来てもらえないとのことでした。
 自治会長からの話を聞き、近くに住む自衛官として、「俺達の活動すべき場所は、ここだ!」と考え分会長の理解を頂き、結集しました。
 活動内容は、床下の土砂搬出及び運搬、災害ゴミ集積地まで距離のある家庭の廃棄物運搬、パッカー車への積載、各家庭が集積した土砂の回収、陥没した道路の応急補修でした。
 暑い日差しの中での活動でしたが、高齢者の方々の感謝の言葉、差し入れ、会釈を受け、力の限り頑張れたと思います。
 日ごろから、自衛隊の駆け足、行進訓練、レンジャー訓練に使用させて頂き、ご理解のある地域でもあり、恩返しが少し出来たと思いました。
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就職へ向け全力尽くす
新潟地方協力本部投稿
陸曹長 須田俊之
陸士長 桐生貴成
 私は平成24年4月から新潟地本高田駐屯地援護室で臨時勤務をしています。
 臨時勤務も2年が過ぎ、ここで初心にかえる意味でも、これまでの2年間を振り返ってみたいと思います。
 援護係の私が重視しているひとつに「企業訪問」があります。@服装・携行品のチェックA訪問時(最初と最後)の着意B名刺交換時の着意C言葉遣いの4点に留意しており、特に『A訪問時(最初と最後)の着意について』は礼儀正しい態度と自衛官らしい言動が取れるように注意しています。
 これは第一印象や終り良ければ……と言われるように凄く大切だという事に経験上客観的な観察から気付いたからです。また言葉遣いは敬語(謙譲語)の使い分けや自衛隊用語にならないように気を付けています。
 尚且つ企業訪問では恒常的に退職自衛官を雇用して頂いている企業より、初訪問・新規開拓企業の方が細心の注意を払っています。それは企業の採用担当等の目の前にいる私が自衛官代表と思われているからです。
 いつも礼儀正しく、明朗・溌剌とした援護係でありたいと考え、今後も任務(就職援護)を遂行していきたいと考えています。
(高田駐屯地・須田陸曹長)
 私は、来年3月の2任期満了の時期を控えて民間企業への就職を考えています。
 高田駐屯地援護室から8月29日に新潟市で合同企業説明会があることを聞き、是非参加したいと思いました。説明会に向け、私自身自衛隊での勤務でどんなことをして何が身についたのか、何ができるのか等を見つめ、また事前に配布された求人票を見て具体的な仕事内容の細部や詳しく聞きたい質問内容をメモしておきました。さらに、参加した自分をイメージしながら服装や姿勢を鏡の前で確認し、社会人として恥がないよう当日に臨みました。
 当日は陸海空の隊員と企業の人で会場が一杯に溢れ、雰囲気に圧倒されそうになりましたが、ここで自分に合いそうな企業を見つけようと説明を聞き漏らさないようにしました。
 実際に話しを聞くと思っていた事と違っていたり、逆にこの仕事は自分に向いているかもと感じることがあり、同行して頂いた大内中隊長の助言を受けながら面談終了時間ぎりぎりまで多くの企業の話を聞くことができました。
 説明会で確認できた内容を整理し、また自分に向いている仕事なのかを改めて考え、次の面接試験に臨みたいと思っています。
(2普連・桐生陸士長)
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小隊検閲に参加して
第6施設大隊(神町) 陸士長 佐藤恵香
 私は、入隊4年目にして初めて小隊検閲に中隊救護手兼救急車操縦手として参加しました。今回は王城寺原演習場の露営地にCPと大隊収容所を構築しました。 今までは、隠蔽・掩蔽の良好な場所にしか構築したことがなかったため、困惑しました。でも小隊の先輩方は淡々と、どのような場所でも、いかなる状況でもやることは同じだと言わんばかりに作業をしていたので、その姿を見てわたしもこのような陸曹になりたいと思いました。陽が暮れて患者が発生し、私は救急車を運転し、現場に向かいました。道中、周りが真っ暗だったため、暗視装置を使用しましたが、慣れていないため夜間の運転はとても大変でした。それでもなんとか現場に到着し、初めて大量患者のトリアージを実施しましたが、知識と経験不足のため、うまく処置等ができませんでした。状況終了後、私は自分の不甲斐なさに悔しさでいっぱいでした。今後の訓練で今回の検閲で自分の良かった点、悪かった点をしっかりと見つめ直して、知識・技術を高め、次の検閲では「迅速かつ正確な処置」ができるよう、今まで以上に頑張っていきたいです。

活躍するOBシリーズ
「頑張っています」新しい職場
株式会社クリハラント 宮内信裕
宮内氏は平成26年5月、舞鶴地方総監部管理部総務課を3海佐で定年退職。54歳

 現役の皆様お疲れ様です。私は、平成26年5月25日付舞鶴地方総監部総務課付を最後に海上自衛隊を定年退職致しました。
 現役時代は、艦艇電機員、機関幹部として勤務してまいりましたので、定年後はキャリアを活かせる仕事に就きたいと希望しておりましたところ、自衛隊援護協会並びに舞監援護業務課の手厚い援護と企業様のご厚意により、株式会社クリハラントに採用していただきました。弊社は一般プラント、機械産業、総合通信等を手掛けている総合プラントエンジニアリング企業で、海外へも広く展開しております。中でも基幹である、電力プラントはお客様からの信頼も厚く、国内電力メーカー様から多くの仕事をいただいており、私は現在、関西電力高浜発電所にあります、弊社高浜作業所において安全担当として勤務しております。
 関西電力高浜発電所はご承知のとおり、早期の再稼働が期待されているプラントで、連日、弊社を含む多くの協力企業の方が来るべき日に向けて作業に精励されています。
 私の業務は安全担当という管理的なもので、弊社担当工事現場のパトロールを行い、作業が定められた規則に則り安全に行われているか等を確認し、もし不安全行為や規則違反が行われていれば、即座に是正してもらい、労働災害、品質不適合を未然に防止することを主な役目としております。
 現役中には安全管理の経験もあり、安全については理解しているつもりでしたが、「足場組立」の確認や「玉掛け」作業時の安全確保等、艦艇と建設現場では若干異なるところもあり、多少の戸惑いも感じております。建設作業現場におきましては、「高所作業」や「重量物取扱い」等の、特に注意を要する作業が頻繁に行われることがありますが、幸い、ベテランOBの方が勤務されておりますので、ご指導をいただき業務に当たっております。しかし、正しい指導を行うには、法令等の根拠に習熟し資格取得の必要があるため、現在、「足場組立主任者等」の資格取得を目指して勉強中です。
 退職後、建設関連企業への就職を希望される方は、「玉掛け技能講習」、「小型移動式クレーン講習」及び「フォークリフト技能講習」等を受講し資格取得されることをお勧めします。これらの受講は、実務経験がなくても受講でき、費用も比較的安価です。また、定年5年前からの「部外技能訓練」の科目にも入っていますので、是非取得してください。
 入社後三カ月過ぎましたが、まだまだ半人前で、日々努力して早く一人前の安全担当になれるよう引き続き頑張る所存であります。
 皆様の我が国を取り巻く国際情勢は予断を許さない状況ですが健康管理にも気を配られ、海上防衛の第一線で勤務にお励み下さい。よろしくお願い致します。
 それでは、本日も「ご安全に!」


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