防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2008年7月1日号
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スポーツよもやま話
根岸直樹
白鵬、復活Vへ意欲満々
注目!「熱い」名古屋での横綱再対決
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 6月中旬の一日、大相撲横綱審議委員の内舘牧子さん(59)が、2人の委員と同道して横綱・白鵬(23)の所属する東京・墨田区の宮城野部屋を視察した。7月13日(日)初日の名古屋場所(愛知県体育館)へ、横綱としての強い意気込みを「この目で見ておきたかった」とのことだったが、白鵬の気合のこもったけいこを目のあたりにして「息も上がっていなかったし(名古屋場所での)V奪回に期待しています」と満足の口ぶりだった。
 白鵬は、6月中旬のロス巡業から帰ると、一日休養しただけでけいこを再開している。「腰と左足首に異和感があって、けいこは正直いってつらい。でも、故障は動きながら戻していく。やるべきことはやっているんで、精神的な不安はそれほど感じない」とやる気満々だ。
 ロス巡業は家族同伴だった。地元邦人、外国人とのレセプションなどには、積極的に参加した。松井のいるヤンキースの試合(ドジャースタジアム)では羽織袴(はかま)で始球式までこなした。「地元のファンに相撲の面白さを満喫してもらえたと思う。次は何としても名古屋でV狙い」という白鵬。
 6月初旬の大相撲最強決定戦では、史上初の3連覇を達成したものの、2場所連続V逸の本場所。夏場所では、千秋楽の横綱決戦で朝青龍と土俵上、にらみ合いの醜態(引き落としで倒れた白鵬に、朝青龍がダメ押し。白鵬も体当たりで返した)を演じ、内外から批判を浴びたこともあって、白鵬のやる気はいやが上にもヒートアップしてきている感じだ。
 この両横綱の対決が、思いがけない異常人気を呼んで、名古屋場所の前売券はほとんど全席完売状態だという。「こんな人気はここ数年来、例のなかったこと。いろいろ意見もあるようだが、相撲人気復活に両横綱の存在は必要不可欠」と、大島巡業部長(元大関・旭国)もホクホク顔だ。
 帰国後、即けいこを開始、気合いの入っている白鵬に対し、朝青龍はラスベガス経由でモンゴルに一時帰国し「静養十分。場所までにはしっかり仕上げてみせる」と話しているが、内舘委員は「一度視察したとき、けいこをサボって不在だったこともあった。休養中のモンゴルでのサッカー事件といい、このところ横綱の自覚不足は否めない。いいたいことがあるなら、やるべきことをやってから…」と厳しい目を向けている。
 しかし「遺恨はあっても、あくまで土俵上のこと。名古屋での両横綱の大暴れに期待しています」とも話していた。大相撲ファン注目の名古屋場所は、2週間後“熱い"名古屋で初日の幕を上げる。8月には母国・モンゴル巡業も控えており、お互いに「負けられない」場所となりそうだ。

HOME's English Class
(防衛ホーム英語教室)
I HAVEN'T RECOVERED FROM DRINKING LAST NIGHT
アイ ハヴント リカバード フロム ドリンキング ラスト ナイト
昨晩の酒がまだぬけていないんだよ
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 Hi! How are you doing? 皆さん、お元気でしょうか。梅雨前線が日本本島を覆っています。雨が紫陽花の花を一層美しくしています。ひんやりとした空気が心地良く感じますね。これから蒸し暑くなっていきますが、しとしとと降る梅雨も情緒があっていいものです。
 さて、今回の表現は、“I haven't recovered from drinking last night."「昨晩の酒がまだぬけていないんだよ」です。すこし説明を加えると、recover fromは、「回復する、直る、正常に戻る」という意味です。Drinking last nightは、昨日飲んで出来上がった状態を言います。つまりは、二日酔いですね。Recovery from a coldは、風邪が良くなるという意味になりますね。それから災害等から復旧するという意味でも使われます。Miyagi & Iwate are recovering from the disaster.「宮城と岩手は災害から立ち直りつつある」となります。今回の地震の被災地の一日も早い復旧を祈念しております。
 東北地方も梅雨に入り、災害地域の雨による二次災害も懸念されています。災害派遣で汗を流している隊員の皆さんのご健勝と安全を祈念しております。被災地の皆さんの生活が一刻も早く正常な状況に戻れるよう祈念させていただきます。それでは、皆さん。See ya!
〈スワタケル〉

防衛ホーム俳句コーナー
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蜘蛛の囲に水引草の操られ 岩崎清子
足許の岩のぐらつく滝開き 亀田多珂子
陶房の土間見通しに鳳仙花 今村淑子
参詣の列に背を向け草刈女 渡辺美惠子
岩清水光と汲みし竹柄杓 井出かへい
黒百合や人を吐き出す臨時駅 工藤青樹
抱きしめて浮輪の空気抜きにけり 米田ふさゑ
大仏の御目の高さを夏燕 富岡めぐみ
川底に蟹の骸の腹を向け 吉永紅市
荷を解かれ鬼灯の息吹き返す 遠藤風琴
半円を描き女将の水を打つ 紺野透光
流行を迫ふこともなく更衣 晴山雅之
烏瓜夜毎の夢を紡ぎつつ 江上敏子
手洗鉢苔むし注ぐ岩清水 一ノ昭雄
夏草に朽ちし砲身埋もれる 高木智念
少々のことは忘れて身の涼し 須藤薫子
梧桐の向ふの家のピアノ鳴る 保泉寿美代
意を決し起き抜けに草引きにけり 青木敏夫
  選者吟
朝より灼け睡蓮の白ばかり 成川雅夫
(「栃の芽」誌提供)
「栃の芽」誌をご希望の方は〈栃の芽会連絡先=畠中草史氏電話042・796・0961〉へご連絡下さい。

イラク派遣を終えて シリーズ
空自第4航空団 基地業務群施設隊 3空曹 酒井正弘
海外派遣は見聞広めるチャンス
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 私は、第14期後段イラク復興支援派遣輸送航空隊の設備機械員として活動しています。今回は、最初に我々が派遣されたクウェート国及び活動の拠点であるアリ アル・サレム基地について紹介し、次に仕事面で苦労したことについて説明したいと思います。
 クウェート国は、日本から約6千km(我々の移動は、20時間程度かかりました)離れた中東の地に存在し、四国とほぼ同等の面積を有する国家であり、決してイラク国内の一地域を指す名称ではありません。その国土の殆どは砂漠で乾燥しています。気温は夏平均50℃、冬平均20℃、特産物は石油と金であり、一番の特徴はイスラム教を国教としている事です。
 私たちの活動拠点となるアリ アル・サレム基地ですが、クウェート軍の基地であり、その中に日本をはじめとした国々が陣を構えており、イラク復興のための活動の拠点となっています。
 日本では、蛇口を捻れば当たり前のように安全で美味しい水が出てきます。しかし、クウェートでは、蛇口を捻れば水は出るものの、砂が混入しており飲み水としては使えず、ミネラルウォーター等で水分補給しなくてはなりません。トイレは、イスラム式が殆どで、トイレに備え付けのミニシャワーで左手を使いお尻を洗うので、紙が置かれていない場所が多く、クウェート軍施設等での体調不良時は、冷や汗をかく事がしばしばあります。そして、私にとって最も辛いものは砂嵐です。辺り一面霧のように霞み、目はゴロゴロし、呼吸すると砂っぽい空気が肺に入るので呼吸がためらわれるほどです。ここにきて、改めて日本の気候と生活環境の良さを痛感しました。
 次に、仕事面の苦労について説明したいと思います。第一に、資材等の品質が一定ではないということです。この国は中東の中で先進国であり、色々な種類の資材等が流通しています。しかし、それらは当然日本製ではなく、その上、日本では見たことの無い物もあります。例えば、水道配管をする際に、状況により、“グリンパイプ"と呼ばれる配管を使用することがありますが、プラスチックを溶かして接続するという工法のため、時間が掛かる上に真っ直ぐに接続出来ず、苦労します。そして第二に、外国人との調整です。調整の際は英語を使います。しかし、私は英語があまり得意ではないため、聞き取れないことやすぐに返事が出来ないことで、相手を困らせて申し訳ない気分になってしまうことが多々あります。
 ここまで、数々の苦労話をしてきましたが、この苦労もここでしか経験できない事であり、ここでは説明できなかった面白い事も多々ありました。また、様々な人との触れ合いは、自分の価値観や見聞を広める良い機会でもあります。もし機会があれば、国際貢献や旅行等で海外に行ってみて下さい。苦労も含めて、たくさんの経験があなたを待っています。

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