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   2006年12月1日号
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《寄せ書き》
「私の宝物」
第120特科大隊第1中隊 2陸曹 大塚健司
 私が初めて「き章」を見たのは、平成5年、愛知県豊川駐屯地に新隊員で入隊した時でした。
 当時、教官の胸で輝いていた月桂樹の葉の中心にスキーと雪の結晶を組み合わせた「スキーき章」に「格好いいなぁ〜」と見とれていました。
 それから、北海道上富良野駐屯地第4特科群で後期教育を受け、現在の中隊に配置となりました。そして、平成11年、新隊員の時に見とれていた部隊スキー指導官「スキーき章」を初めて取得しました。これから私の「き章」獲得の人生が始まりました。
 二つ目は「格闘き章」です。平成12年、自衛隊体育学校において、お互いに、切磋琢磨し、隊員が生き延びるためにとても重要な技を学びました。
 三つ目は「レンジャーき章」です。平成15年、己の限界に挑戦するために第25普通科連隊で教育を受けました。如何なるかけ声、返事もすべて「レンジャー!」全員が一心同体で団結をし、「愚痴と悲鳴はやめろ!根性なき者は去れ!」を合い言葉に過酷な訓練を受けました。レンジャーとは、精鋭に与えられる名誉ある名称であり、レンジャーでは、特に責任感と忍耐力を修得しました。
 四つ目は、平成17年に「冬季遊撃のき章」を取得しました。この教育は、レンジャーと、スキー指導官がなければ訓練に参加できません。赤い山椒の実が三つ、山椒の葉が両側にデザインされており「山椒は、春には小粒の黄色い花を咲かせ、枝にはトゲがあり秋にはしっかり実をつけて噛めばピリッとした味がする」この言葉をゲリラに例えると「ゲリラは時期をしっかり守り武器を備え少数で確実に任務遂行する」という意味があります。主に積雪寒冷地における遊撃(ゲリラ)行動に必要な知識・技術を修得しました。
 取得した「き章」にはそれぞれの意味があり、言葉では言い表すことのできないものですが、それぞれの教育中には、素晴らしい同志と出会いました。いずれも掛け替えのない私の人生の宝物であります。
 この文章を最後まで読んで頂いた中の一人でも何かの目標ができ、日々の訓練にやる気が出れば幸いです。「レンジャー!」
「日々練成」
第33普通科連隊第3中隊 1陸士 坂本晃浩
 私たち3中隊は、何ヶ月も前から、毎日のように射撃予習に励み、対戦車中隊に奪われた旗を取り戻すため、中隊全員が一丸となって競技会に挑みました。
 練習当初は射撃の姿勢もしっくりこなくて、陸曹の方から色々なアドバイスをもらいました。その中にはこんな言葉がありました。「できるだけ多くの人からアドバイスをもらう。それぞれ一度試してみて、自分に合いそうだと思うものは吸収し、それ以外のものは流せばいい」というものでした。その言葉通り沢山吸収し数ヶ月たった今では、平均で60点後半を取れるようになりました。
 競技会当日、競技開始が1時間半と大幅に遅れ、そのせいで集中力が切れたのか、どこの中隊もあまり点数が良くなく、私は集中力を取り戻そうと何度も射撃予習に取り組みました。そして自分の番が回ってきて射座に上がると、とてつもない緊張感に襲われました。平常心を保とうと何度も深呼吸を繰り返しましたが緊張がほぐれることはなく、淡々と射撃が進んでいきました。気がつけば出番が終わっている感じで、どうやって撃ったかもあまり覚えがなく、何点だろうと大体の見当もつきませんでした。自分の点数が分かったのは駐屯地に戻ってからで、60点でしたが中隊の平均が58点だったので貢献できて良かったです。そしてなにより嬉しかったのは全員の力が合わさって3中隊が優勝することができたことです。
 今回私が思ったことは「射撃予習の大切さ」です。前期教育ではハガキ賞がもらえる射撃が出来ていたのに、後期教育では全然当たらず、64式から89式に変わったせいだと思い込んでいました。しかし今回の練成期間で、伏せ・中間姿勢がコンスタントに20点以上取れるようになり、毎日の様に練成すれば自然と姿勢が固まり、どんな状況でも撃てる実力が身に付いたのだと思います。
 これからも色々な場面で中隊の力になれるように練成を怠らずに頑張っていこうと思います。
私のお父さん
上富良野小学校4年  増子侑花
 私のお父さんは自衛隊で仕事をしています。
 お父さんは、仕事が終わると、夏はテニス、冬はアイスホッケーをしています。休みの日には、私や弟の貴太にテニスやスケートを教えてくれます。
 お父さんは、土曜日にテニスの練習に行きます。貴太は、小さなラケットを持ってお父さんについて行って、お父さんやお父さんの友達からテニスを教わりながら楽しく練習しています。
 私はあまりテニスは好きではないのですが、スケートは大好きです。冬休みには、貴太とお父さんとスケートに行きます。貴太も、お父さんに教えてもらって、幼稚園なのに少し滑れるようになりました。いつも「まてーっ」と言って私を追いかけてきます。でも、まだまだ私には追いつきません。私の方が何年も教えてもらっているので、ずーっと上手だからです。
 夏休みには家族で山や海にキャンプに行きます。私も貴太もキャンプが大好きです。今年は、私が上小のSB(スクールバンド)に入ったので、大会が終わってから行きました。来年もどこに行くのか、今からすごく楽しみです。
 これからも家族で色んな所に行きたいです。
(多田弾薬支処 技術科 増子直喜技官の長女)
自慢の息子
 私、神町駐屯地第20普通科連隊(連隊長・佐藤末明1陸佐)第1中隊・石山准尉の息子(長男・智康)は現在中学3年(東根第二中学校)です。
 平成18年9月7日から9月12日までの間、コロラド州親善試合訪問団、山形県中学野球選抜チームの一員として本場の野球を体験して来ました。
 全米選手権を制覇したチームと2試合、そのライバルチームと1試合、そのうちの1試合でキャッチャーとして出場しました。「プエブロ大学のコーチからクリニックも受け、捕球をほめられたことは、うれしかったことのひとつです。
 2泊のホームステイではアメリカの温かい家族との交流や片言の英語でも通じたうれしさは、忘れられない思い出となりました」と息子の感想。
 父として、この体験を生かし、これからの野球がもっともっと上達できたらいいなと思います。

「頑張っています」新しい職場
活躍するOB シリーズ
ベンチャー企業で協同作戦
WIPジャパン(株)情報事業部 出川 薫
出川氏 今年4月、陸自中央資料隊を1佐で定年退職。55歳
隠善さん 同3月、陸自中央基地システム通信隊を士長で任満退職。25歳
 最後の職場が中央資料隊ということもあって、援護担当者のご尽力で現在の職場に再就職することができました。弊社は情報・言語サービスを提供する会社で海外専業のマーケティング調査や翻訳・通訳等を通じて企業や官公庁の活動をサポートしています。社員は30数名ですが、海外の登録スタッフ等を含めますと約8700名が各事業に関連して活動しています。定年後の自衛官としては初の入社になりますが、自衛隊で培った知識・技術・気力・体力を発揮して会社の業績向上に少しでも寄与できればと思っています。再就職直後から、電話応対を始めとするビジネスマナーを含めパソコン・インターネット操作への慣熟、また、英語能力の向上等多くの課題が与えられました。今後、再就職を考えておられる現役の皆さんは、企業が即戦力を求めていることを念頭に、社会対応の基本事項習得に万全を期されることが肝要だと思います。(反省を込めて)

隠善 寛子
 研修では、課題図書を読んで市場調査の基礎知識を身に付けています。英語での電話応対や名刺交換から始まるビジネスマナーまで、未経験のことを一から教えていただき、何もかも新しいことばかりで毎日があっという間です。周囲の先輩方に助けられ、ついていくのがやっとですが、早く研修で得た知識を生かし、活躍できるようになりたいと思います。任期満了で退職する方で、特に未知の分野へ進もうと考えている方は自分のスキルに不安があるとは思いますが、新しいことに挑戦する意欲と好奇心があれば、なんとかやっていけると思います。

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