防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース 防衛ホーム新聞社 防衛ホーム新聞社
   2006年3月1日号
1面 2面 3面 6面 7面 8面 9面 10面 12面

新成人8名、堂々のスピーチ
先任伍長から記念品贈られる
 大湊航空隊(司令・粟野1佐)は1月23日、上級海曹が企画・主催して「成人の主張」を開催した。
 今回で3回目を迎えた「成人の主張」は、大空の恒例行事として定着し、司令をはじめ多くの隊員が「今回はどんな話が飛び出すのか?」と見守るなか、新成人8名は、期待に応えて堂々と入隊の経緯や初めての自衛隊生活、将来の抱負などを強くスピーチした。
 入隊の動機については、「TV、新聞のニュースでインド洋派遣などで活躍している自衛官を見て、自分も自衛官になりたいと思ったからです」「目標のなかった自分を一から鍛え直し、心身ともにたくましくなりたいと思い入隊しました」などの様々な思いを語った。
 新成人のなかでも、昨年結婚したばかりの三上士長は「初めは仕方なくやっていた隊の仕事も、今では家族を支えるために早く仕事を覚え、一人前の自衛官にならなければという気持ちに変わりました」と心境の変化を語った。また中には、「やっと酒が飲めるようになりましたが、誤った飲み方は絶対にしません!」と模範的?な発表もあり、個性豊かな8つの主張が揃った。主張を終えた新成人の一人、弓士長は「緊張しましたが、発表原稿を作り、多くの人前で規定時間にまとめて、話をすることの難しさを知りました。大変よい経験になりました」と感想を語った。
 司令からは、「諸君の主張を聞き、大変心強く思った。人生の中では、いくつかの節目を迎えるが、その一つひとつを大切にし、自分自身の『ものさし』を築き上げ、目標へ突き進んでもらいたい」と激励を受けた。先任伍長からも記念品を手渡され、最後に記念撮影を行って8名の新成人は、晴れやかな笑顔で成人の主張を締めくくった。
 今回の「成人の主張」の模様は地元ラジオ局「FMアジュール」で、後日放送され、募集広報にも一役買うイベントとなった。

掃海艇「ししじま」 自衛艦旗を授与
 2月8日、ユニバーサル造船株式会社京浜事業所(川崎市鶴見区)で、掃海艇「ししじま」(艇長・大谷裕隆3佐)の自衛艦旗授与式が挙行された。
 式は、午前11時から始まり、約450名の来賓等が見守る中、会社側から引渡しを受けた後、防衛庁代表の横須賀地方総監(吉川榮治海将)から「ししじま」艇長に自衛艦旗が授与され、その後、乗組員約40名が乗艇、艦尾旗竿で授与された自衛艦旗が揚げられた。
 総監は「一日も早く、本艇が任務に即応し得るよう、最善を尽くし、早期戦力化に努め、艇長をはじめとして、『チャレンジ精神』をもって、後輩の模範となる伝統を築いていくことを期待する」と訓示した。
 「ししじま」は、平成15年度計画で掃海艇「すがしま」型の11番艇で、沖縄を母港とする佐世保地方隊第46掃海艇に配属され、今後、部隊の中核を担うこととなる。
 午後1時、多くの関係者の見送りを受け、艇長「就役訓練に邁進し、早期戦力化を目指します。配属地、沖縄に向けて出港します」と挨拶したあと、真新しい自衛艦旗をなびかせながら、生誕地を出港した。
 主要要目は、全長54メートル、幅9・4メートル、排水量510トン、速力14ノット。

ボランティアで除雪作業
<余市防備隊・第1ミサイル艇隊>
145隊員がスコップ手に雪氷と格闘
独居老人宅7軒こなす
 例年にない寒波に見舞われている今冬、余市町では、1月24日までに積雪量が165センチに達し、今なおその記録を更新し続けている。
 そんな折、余市防備隊・第1ミサイル艇隊の隊員が町営住宅に暮らす独居老人宅の除排雪ボランティアを申し出て、1月24日から27日までの4日間に述べ145名の隊員が、雪氷にすっぽりと覆われた7軒の独居老人宅の除排雪に取り組んだ。
 隊員は各々が休暇を利用して、スコップ、スノーダンプ、ツルハシなどの除雪用具を持参し、屋根や軒下の雪氷と格闘、近隣排雪場までの除排雪を懸命に実施した。
 作業中に住人からお礼の「のし袋」を手渡され、趣旨を理解して頂き、お返しする場面もあったが、淹れたての熱いコーヒーの差し入れには、さすがに隊員の顔もほころび、スコップを握る手に一層の力が入った。
 なお、同時期に町内では隊員のほかにも、農協、青年会議所、北星余市高校、青少年団体が除排雪ボランティアに取り組んだ。

隊員手製のスロープ作る
障害者18名、阪神基地隊を見学
 阪神基地隊(司令・志賀洋介海将補)は2月13日、「重症心身障害者施設・西宮砂子療育園(兵庫県西宮市)」に対して基地見学の支援を行った。
 同隊は、バリアフリー化されていないことから、園の介護担当者による事前調査を行い、危険のないことを確認してもらうとともに、隊員手製のスロープを作り、正面玄関の会談をスムーズに昇降できるよう受け入れには万全を期した。
 訪れた18名(園生8名、介護師8名、保護者2名)を支援する隊員は、初めて心身障害者に接する者がほとんどであり、基地見学時、当初はぎこちなく車イスを押していたが、見学も終盤になると障害者と話を交わしながら補助にあたり、ともに心を通わせることが出来た。また、幸い天候にも恵まれ、掃海艇を岸壁から見学することも出来、園生は大喜びだった。
 見学終了に際し介護員代表から「お忙しい中受け入れて下さり、スロープまで作って頂き本当にありがとうございました」とお礼の言葉を受けた。
 見学は、短い時間だったが、今回の基地見学を通じて直接支援した隊員、後方支援に当たった全ての人々に海上自衛隊を紹介することの重要性を理解して基地見学を無事終了した。

防衛ホーム俳句コーナー
啓蟄やまた働けといふ話      佐藤陸前子
子供らの声の踏んでる春の雪    江口 景舟
一穢なき空に適ひて花辛夷     有馬 澄廣
雛の客として亡き夫の席作る    石田 孝子
せつなさの声を小出しに春の鳰   小野 道子
句を添へて雛を箱に納めけり    清水 春生
海苔?を守り伝えて浦に老ひ    清水 文江
雁供養忘れられゆくもの思ふ    島田 基三
一つづつ風に応へていぬふぐり   安福 箭子
卒業生別れきれずにまた寄りて   山下 峰
灯されて衣桁の映る春障子     棚橋 弘子
風に乗り聞えて来しは卒業歌    山崎 宏子
うれしくて雛の部屋に寝る子かな  福満千澄世
俳句てふ生甲斐を得て春うらら   桐村四萬枝
うららかに思ひ浮かべし母の顔   清家 はるみ
鶯や遊女の墓の寄り添いて     成合よしひろ
母の句は父より多し母子草     原 つたえ
今落ちし椿を皿に飾り置く     馬場 美雪
木の芽立ちこころ誘はる回り道   勝  百世
鋤洗ふ小川の土手の犬ふぐり    窪田  功

  選 者 吟
物言はぬ雛とし秘めし胸の内    保坂 伸秋
(「栃の芽」誌提供)

 「栃の芽」誌をご希望の方は<栃の芽会連絡先=畠中草史氏電話042・796・0961>へご連絡下さい。

3面へ
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2008 Boueihome Shinbun Inc