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   2004年5月1日号
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第43期特別体育課程入校式
アテネ五輪で活躍を誓う
<体育学校>
新入生39名を加え学生208名がスポーツの頂点を目指す
 自衛隊体育学校(学校長・那須誠陸将補)の第43期特別体育課程の入校式が4月14日、陸海空各幕僚監部、各競技連盟幹部ら多数の来賓が出席して行われた。
 式典では国歌斉唱のあと、上之園正一学生長が208名(うち新入生39名)を代表して申告。次いで那須校長が式辞に立ち、スポーツの頂点を目指す特別体育課程学生の心構えとして「具体的な目標を持つこと」「感謝の気持ちを大切にすること」を要望した。また、「諸君たちが唯一実戦を戦い抜く、正真正銘の戦士であり、なおかつ、日本を代表し、世界を目指す誇り高き戦士」とその任務を讃え、五輪でのメダル獲得に向け戦士としての誇りを胸に、飽くなき闘争心で任務完遂に邁進することを期待した。
 続く、馳浩文部科学大臣政務官の祝辞では「競技は成績で評価されるが流した汗は決して裏切らない。諸君の行動が多くの人のリーダーシップの模範になるよう頑張ってほしい」と激励の言葉を述べた。最後に、学生、教職員が全員で校歌を斉唱し式を終えた。
 午後、食堂で開かれた祝賀会食では、学生たちが出席者のあたたかい激励を受けながら仲間との会食を楽しんだ。
 また、決意表明で挨拶に立ったレスリング班の井上謙二選手は、昨日の全日本大会でアテネ出場を決めたばかりの心情を「今まで夢に見て来たことが現実となり、夢が覚めてしまわないか恐くなる」と語りながらも喜びを噛みしめ、「この先の夢も現実にしていきます」とアテネでの勝利を固く誓った。
 本年度、3曹採用された生徒は、村上文清(レスリング班・拓殖大)、岡田貴之(射撃班・日大)、木村太輔(水泳班・近畿大)、横山大三郎(陸上班・東海大)、佐藤彰紘(ウェイトリフティング・日大)の5名。体校では近代五種、水泳、ウェイトリフティング、ボクシングの各班が、4〜5月にかけて、アテネ五輪への出場選考大会を控えており、水泳の日本選手権大会には、木村選手も出場する。なお、柳田勝1陸尉(射撃)田澤修治3陸尉(同)、小西ゆかり3陸曹(同)、井上謙二2陸曹(レスリング)は出場が既に確定している。(塩田愛子)

井上選手、アテネ五輪出場決める
 全日本選抜レスリング選手権大会が4月12、13日に駒沢体育館(東京)で開催され、体校から20名の選手が出場、フリースタイルで、杉谷武志陸士長(55s級)と井上謙二2陸曹(60s級)が、グレコローマンスタイルでは安原隆2陸曹(55s級)と太田宣明3陸曹(96s級)がそれぞれ優勝した。
 井上選手は、優秀選手賞を受賞し、この試合でアテネ五輪への切符を手にした。「正直ほっとした」と試合後の感想を話した井上選手は、「同階級の山本英典選手というライバルがいたから今の自分がある。代表選手としてアテネでも頑張りたい」と意気込みも新たに8月のオリンピックに臨む。
 その他上位入賞者は次のとおり
 ▽徳留旭海士長=F55s級3位▽小原康司海士長=F66s級2位▽鈴木豊2陸曹=F84s級3位▽富谷光雄3陸曹=G60s級3位▽綾田慎也陸士長=G66s級2位▽馬場隆行陸士長=同3位▽谷口周平2陸曹=G84s級3位

創立48周年を祝う
<大和駐屯地>
 大和駐屯地(司令.田中一二2佐)では4月18日、町民約3,500人が見守る中、駐屯地創立48周年記念行事を盛大に実施した。
 記念式典では、毅然とした態度で整列する部隊を前に「我々は、危険を顧みず行動して、国民の負託に応えなければならない。自信と誇りを持って精強な駐屯地に成ることを目標に努力する」と司令が式辞を行った後、来賓の祝辞と続いた。その後、戦車部隊、偵察部隊の観閲行進に移り、威風堂々の行進に観衆から大きな拍手が送られた。
 式典終了後、音楽隊の野外演奏、訓練展示などが行われ戦闘シーンの連続に拍手と歓声が沸き上がった。特にこの駐屯地特有の戦車の空砲射撃に、子供からおじいさん、おばあさんまでが「ウオー」と歓声を上げた。
 今年の記念行事は満開の桜のもとで行われ、町民も満足げに楽しい一日を過ごし駐屯地を後にした。

「頑張っています」 新しい職場
活躍する0B シリーズ
医療法人恵池会遠軽学田病院  秦野 祥二
秦野氏は平成13年7月、遠軽駐屯地業務隊を1陸尉で定年退職。56歳
 最近の各種報道では創隊後、最も厳しい任務と思われるイラク復興支援特措法に基づく自衛隊の派遣が取り沙汰されているが、派遣される以上は要員の「安全確保への配慮」を十分に実施し、派遣要員は勿論のこと、留守を預かる家族が安心できる環境づくりが必要だ。特に精鋭第2師団の隊員が先駆けて派遣されることは誇るべきことであり、身近な職場から始めて一人でも多くの国民に理解され総意に基づく派遣となるよう努力するのが我々OBの務めと考える。
 そんな中、後ろ髪をひかれる思いで定年又は任期満了を迎える自衛官も多数いると思う。新卒の学生達が就職活動に苦慮しているとき、退職する自衛官が条件等が以前よりは厳しいにもかかわらず再就職を希望する全ての人達があらゆる分野で採用されるのは何故だろうか。それは厳しい規則の中で集団生活をし、礼節を踏まえた社会人として評価しているからで、企業としては、組織として最小限必要なことを教育することなく即戦力として期待できるからだと思う。
 定年退職後は「第2の人生」とよく言われているが、企業においては悠々自適の人材は不要なのだ。それを望む人は今までの蓄えで細々と暮らすことを考えたほうがいいと思う。皆が再就職するから体裁が悪いと無理に再就職すると辛いばかりか新しい職場にも馴染めないだろう。今現在、自分に与えられている職務に全力を傾注し真摯に取り組むことを繰り返すうちに、自然と自衛隊以外でも通用する人格形成が成されるのではないだろうか。
 今は全てOA化の時代、余暇を活用してパソコンに慣れ親しんだ方が良い。また、今から資格取得を考えている人は、実用的なものを奨める。
 「頑張れ!自衛官」自分の将来のために。

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