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   2003年10月15日号
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<寄せ書き>
長距離走記録会
第5大隊 士長  森 英恵
 はじめて体験したフルマラソンは私の想像を遥かに超える長く辛い道のりでした。一言にフルマラソンと言っても、その距離は42.195キロもあります。早くても3時間、遅くても7時間もの間、自分と戦わなくてはいけません。
 前回の記録会に向けて、中隊では毎日朝または午後必ず1日1回は駆足の錬成に励み、また、20キロ、30キロの記録会などを実施して記録会に取り組んできました。
 予定どおり、3月5日、大隊長のかけ声で気合いを入れ第5大隊全員が一斉にスタートしました。道路のところどころには雪が残っていて風も冷たく感じましたが、30キロまでは順調に走れました。
 私がとても心配だったのは35キロを過ぎてからです。なぜならフルマラソン経験者は必ずといっていい程「35キロを過ぎてから一気に辛くなる」と口にするからです。その言葉の通り35キロを過ぎてからゴールまでの道のりは地獄でした。とにかく、ゴールまで足を前に出すことだけで精一杯でした。ゴールした後、フルマラソンを完走した達成感もありましたが、もう走りたくないと思う気持ちが勝る程、私にとっては辛い経験でした。
 前回のフルマラソンに私は大隊の中で唯一の女性ランナーとして走り、参加人員173名中、第9位記録3時間43分16秒という好成績を達成することが出来ました。
 平成16年3月に2度目の記録会が予定されています。沢山の方のアドバイスと前回の経験を生かして、前回の記録以上に目標タイムを設定し、達成できるよう限界に挑みたいと思います。
北方転地訓練
第130大隊第中隊 士長  相馬 正樹
私は、平成13年に入隊して初めて北方転地訓練に参加しました。長期間にわたっての転地訓練は、初めてということもあり、どのようなものか興味がありました。仙台から矢臼別演習場に移動するのに3日間という移動も初めての体験で良い経験になりました。
 演習場に到着後も色々と慌ただしく充実した日々が続きましたが、いつもの王城寺原演習場とは違い新鮮な気分で訓練することができました。中でも実射訓練では、少し離れた場所から初めてMLRSの射撃を見学することができ、ロケットが飛んでいくところや発射音の凄さがとても印象的でした。
 今回の訓練に参加してやっとMLRS中隊の一員になったのだという実感を持ちました。今後は、更に精進して射撃班に加わり射撃を実施したいと思います。
車を購入して
101高射直接支援大隊 第2直接支援中隊 3曹  佐々木直樹
 私はこの夏、初めて車を購入しました。今まで車を持っていなかった自分にとって、それはとても大きな出来事でした。
 これまで、車があってもなくても生活に特別影響はないと思っていましたが、実際に買ってみると生活様式が一変しました。
 今まで、移動手段といえば、市内は自転車かタクシー、市外は電車が一般的で、遠方へは面倒であまり行くことがありませんでした。
 しかし車を購入したことにより行動範囲が広がって、今年の夏は名寄近郊の夏祭りや、花火大会にも行きました。
 最近は、北海道各地をドライブすることにより見聞を広めることが趣味になりつつあります。来年は、「道の駅」巡りをやろうと思ってます。
 目指すは、完全制覇!!

「頑張っています」 新しい職場
活躍するOB シリーズ
エスジーエム・オペレーション(株) 高山 光一
高山氏は平成13年、阪神基地隊を2海尉で定年退職。56歳
 エスジーエム・オペレーション株式会社は神戸市にある六甲アイランドのマンション管理会社で平成3年開業。神戸六甲アイランドで積水ハウスの分譲・賃貸マンション(52棟5,000戸)のマンション管理業務を主体に事業を展開しています。資本金4億円。社員約100名です。
 私の担当するマンションはイーストコート11番街で平成13年10月に売り出された積水ハウスによる高齢者向けの日本で初めての分譲型マンションで、住居407戸と老人保健施設・訪問看護ステーション、展望大浴場、レストラン、バリアフリー、メディケアサービス等が完備し24時間緊急対応で住戸内から緊急通報があると訪問看護ステーションから看護婦が、管理事務所から管理要因が住戸に駆けつけるシステムとなっています。
 勤務態勢はチーフマネージャー(平成10年陸上自衛隊定年退官者)、サブマネージャー2名(私と陸上自衛隊定年退官者)、マネージャー9名です。勤務時間は基本的に朝9時から夕方6時までの日勤と夕方6時から翌朝9時までの夜勤の3直制で勤務しています。
 入社当初は、社内組織に不慣れなためどの部署と調整して良いのか分からず、色々と苦労しましたが、その際の他の社員との調整・交渉を通じて急速に短時間に濃密な人間関係ができ、業務実施上極めて良い結果を生んでいます。マンション入居開始からは引っ越し受け入れを担当、引っ越し業者及び入居予定者との調整・計画立案・入居実施時の統制を実施しましたが、引っ越し業者を相手の業務はこちらの思惑・見積・計画通りに進まず、また入居者からのクレームに悩まされました。しかし結果的には大きなトラブルはなく、逆に業者との信頼関係が出来ました。このような事から、意外と不要な遠慮を捨てて裸でぶつかっていくと、苦労も多いが自信に結びつき、関係業者との信頼関係も出来ると思います。
 再就職に当って、まずは、健康第一で自衛隊勤務で培った気力・体力及び状況判断力は立派に通用すると確信しています。そして現在の社会の経済情勢下において企業が最も期待しているところでもあると感じました。新しい勤務環境への順応は個人差があり、人それぞれのやり方で良いのではないかと思います。

ガテンに登場 持ち味と個性生きる自衛隊へ
 9月2日に発売された一般求人誌「ガテン」(リクルート社、9月10日号)に、6名の自衛官が堂々登場。巻頭特集記事、カラー6ページを自衛隊一色で飾った。題して「ガテン系公務員特集、自衛隊のシゴトに密着」。陸・海・空から各2名、現場のインタビューからリアルな仕事ぶりが紹介された。もちろん採用情報つきだ。メリットを吹聴するよりも、ストイックな姿に注目が集まる。がん張る姿がそのまま広報となる。筆頭で紹介された東部方面総監部の広報陸曹・松田洋2陸曹を訪ね、経緯などを伺った。編集室で東部方面隊広報紙「あづま」を製作中。編集長を担当する松田2曹は、隷下部隊から集まった担当官と切磋琢磨、推敲を続ける。静かな作業にも野性味が漂う編集風景だった。仲間達とメリハリのあるやり取りが続く。〈入船浩之〉

 リクルート社から陸幕に「自衛隊の中で転職経験のある人」というオファーがあり、「東部方面に松田あり」と白羽の矢が。レンジャーへの強い思いから、退官転職、そして再入隊。松田2曹を今も支えるレンジャー経験とは−−。
 学校を卒業し単身で故郷を離れた。バイク整備工場に就職。そんなある日、自衛官募集のポスターを目撃。「とりあえず」と葉書で「資料請求」。2日後、職場の寮に地連の募集担当官がジープで現れ、そのまま同行。受験。入隊…。
 レンジャーとの出会いは1士の時。班長がレンジャー隊員だった。そしてチャレンジ。「気合を入れすぎた」という。それは「手を抜かなかった」ということでもあった。13週のうち10週目で足をケガ。断腸の思いで原隊に復帰した。「結局、途中で止められなかった。不器用だった」。
 昭和天皇の「大葬の礼」、2月の任務を最後と誓った。退官。昭和が終わった。再就職したが、やっぱり「終わらないものがあった」…
 再任用制度を利用して戻ったのは、同じ部隊の同じ部屋。同じベッドという幸運に恵まれた。全てが甦り.気合を入れ直した瞬間だった。
 「お前は2度目のレンジャーだというプレッシャーもありました」。みこと完遂。辛かったことは?「想定中に目が見えなくなった…数日寝ず、食事もない。3日間、缶詰ひとつを2人で分けた」。極限で人間は米一粒をめぐってでも喧嘩になるという。辛苦も笑顔で語ってくれた。
 その後、助教としてレンジャー教育に参加しても「フェアで厳しく」がモットー。意味のないシゴキならいらない。「訓練中の車内で歌わせたりするが俺はやらない。俺が歌う。普段歌わされているならば、俺が歌おう」
 東部方面隊第1教育団で教育隊の班長をし、今は広報陸曹。レンジャーを完遂した経験がすべてに生きる。「メディアを通じて人々に自衛隊の真姿を見せたい」。
 今回の「ガテン」では、「個性を生かせる人材が集まるといい」。「職人として生きる陸曹。技を伝授したい。だから厳しくフェアに」


回想の70代音楽 (18)
さとうきび畑の唄
だいき 9月28日にTBS系で放映したドラマ「さとうきびの唄」は前評判通りのいいドラマだってママが言っていた。
ひろか パパはまだ見てないのに、これをネタにしようかって…行き当たりばったりね。でも70年代に活躍した沖縄出身の歌手のことを書こうとしたら南沙織とフィンガーファイブと喜納昌吉しか思い出せないと泣いていた。沖縄といえば、十数年前に新婚旅行で伊江島に行ったとき、通りがかりの民家の庭で一家が夕涼みがてらの三線を弾き歌っているのを堀の陰から見ていたら一緒にどうぞといわれて泡盛を飲みながら「ハイサイおじさん」とか「十九の春」を歌ったんだって。沖縄の開放的な魅力を物語るエピソードですね。
だいき そのくせ、最近の沖縄出身ミュージシャンの活躍の話を聞くと、そういう歌手たちの生れ育った場所と嘉手納基地との距離を地図上にプロットして、騒音問題とどういう関係があるかみたいとほえてるけど…まあ、苦労もしているんだ。
ひろか でも夏川りみ(昨年の紅白に初出場)には関係ないですね。あの人、石垣島の出身だから。
だいき 話をドラマに戻しますが、これに出演した仲間由紀恵(24歳)が沖縄戦のことをよく知るために自衛隊の駐屯地を訪れて話を聞いたと、毎日新聞夕刊で読んだ記憶があるんですが、事実だとすると大変いい話ですね。那覇駐屯地にある展示室を見たのかな。
ひろか 反軍感情の強い歴史的背景の中でどうしたって自衛隊=戦争という短絡的な見方が根強かったと思いますが、長年にわたる部隊・隊員の、沖縄県民の理解を得る努力の成果ですか。もちろん、新しい世代は自衛隊について先入観も抵抗もないでしょうが、せっかく先人が築いた信頼を守っていきたいですね。
ひろか ところで「さとうきび畑の唄」はドラマにも出た森山良子の作詞作曲ですが、多くの歌手が歌っているそうです。パパはNHKの「みんなの歌」でちあきなおみが歌ったのが耳に残っているって。
だいき ちあきなおみは夫の郷瑛治を亡くしてから表舞台にでていませんが、9月29日の夜にテレビ東京がやった音楽番組ではちあきなおみがレコード大賞曲「喝采」を歌っている(若い頃の)映像が流れていました。
ひろか ドラマ性の高い歌詞、それを抑えきれない感情のままに歌いあげるその歌唱力、こんなに感動したのは久しぶりとパパが言ってた。
(今回は「さとうきびの唄」を出だしに、多くの歌手にうたわれている名曲のあれこれまで語りたかったのですが、尻切れトンボになりました。ところで去年の今頃、朝の連ドラのヒロイン役をやっていた宮地真緒の歌う「秋桜」って評判ど〜ですか?元祖と比較してはいけない?)

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