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自衛隊ニュース   2012年1月15日号
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新春飾る「降下訓練始め」
第1空挺団
最精鋭400隊員が降着戦闘等を展示

 「コース良し、コース良し、コース良しっ!用意、用意、用意っ!降下、降下、降下ぁ!!」。スピーカーを通し習武台(習志野演習場)全体に響き渡る号令一下、落下傘を背負った降下員が順次、輸送機から降下してくる。青空に幾つもの傘の花が開き、続々と陸自最精鋭部隊が習武台に舞い降りる。"精鋭無比"を胸に、日頃、想像を絶する過酷な訓練で練り上げた隊員たちの気迫が、広大な習武台に満ち溢れていた。

 1月8日、第1空挺団(団長・山之上哲郎陸将補)による「降下訓練始め」が千葉県・習志野演習場で行われた。同訓練は、年の始めに、空自航空支援集団、陸自第1ヘリ団、東部方面航空隊、富士教導団、中央即応連隊、航空学校霞ケ浦校の支援を受け空挺降下及びヘリコプターを使用した訓練展示を一般公開するもので、人員約400名、空自の輸送機4機、陸自のヘリ14機、戦車・装甲車などの車両41両が参加した。
 はじめに山之上団長以下、最先任上級曹長、空挺教育隊長など指揮官と最年少隊員による降下が行われ、続いて、上空からの落下傘降下視察を終えた一川防衛大臣、折木統幕長、君塚陸幕長をはじめ、防衛省・自衛隊の高級幹部、来賓、一般市民ら約1万人が見守る中、降着戦闘展示が始まった。
 主力部隊による空挺降下に先んじて、習武台の右手から敵が進入という設定で、左手から進入したヘリに搭乗した狙撃隊員、バイク部隊、レンジャー隊員がヘリボン及びリペリングにより潜入・偵察活動を実施。張り詰めた表情の彼らの心境が手に取るように伝わる。広大な演習場に、主力部隊到着前に先駆ける少人数の部隊。見守る我々が心細さを感じた刹那、重機関銃手が搭乗したUH-1ヒューイ(ドアガンハンター)が援護射撃、左手から進入の敵装甲車へAH-64Dアパッチ、AH-1Sコブラ(アタッカー)が射撃。「撃破!」のアナウンスが頼もしく、心躍る。
 安全が確保された後、主力部隊による空挺降下。装備品の最終点検など降下準備中の隊員たちの輸送機内の音声が流れ、否が応にも緊迫感が高まる中、号令を合図に次々と落下傘降下が行われる。引き続き、81ミリ迫撃砲を梱包した軽物料の投下。対戦車ヘリ部隊で敵戦車の前進を阻みつつ、降下後、即、集結地点に集合した小銃部隊、迫撃砲部隊と、偽装された装甲戦闘車、軽装甲機動車など車両を含めた地上部隊が前進する。火砲などの射撃音が耳をつんざき、場内アナウンスはいつの間にかかき消され、近くを通過したヘリや車両の巻き起こす風塵に思わず顔を背けた。やがて、敵勢力を撃破し、習武台の占領を果たして演習場に元通りの静寂が戻った。
 「自衛隊唯一の空挺部隊として、高い士気と技量を誇る隊員諸官の勇姿を目の当たりにし、防衛大臣として大変誇りに感じている」という一川大臣の訓示は、この日の訓練展示を目にした約1万人の観覧者が皆、等しく覚えた感慨だったに違いない。


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