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自衛隊ニュース   2012年1月15日号
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雪月花

 母親の口癖は「電気製品は新しい物に飛びついてはいけない、世間に広がってから買おう」だった。昨年の地デジ騒ぎが全くそのとおりだった。7月に向けての販売合戦はすさまじく、32インチのテレビが30万円から40万円でばんばん売れていた。筆者はテレビが見られなくなればラジオでいいやと買わないでいたが、幸いケーブルテレビに入っていたのでそのまま見ることができた。今は32インチのテレビが3万円を切っている。あの時買った人たちは新しさを買ったんだからと強がるが悔しがっている人も多い。これと似たようなことを友人がぼやいている。「昨年の暮れ、某社の電気自動車を買って初めての長距離走行をしたところ8時間のフル充電をしたにもかかわらず100キロも走らないところでガス欠に近い状態になった。関東地区だから充電設備はGSでも当社のディーラーに行けば心配ないと言われていたのに充電する所がない。日が落ちてくるし不安で不安でその晩は近くのホテルに泊まった。翌日の仕事も満足に出来ず充電にかかりっきりになった。交差点で完全にエンストしたが近くの他社の手配でなんとか帰ってきた。ディーラーにこの車を返品したいと言ってもそのうちインフラも充実するし冬場は暖房を使うので効率が落ちるのは仕方がないとの答えで、我慢して乗ってくれの繰り返し。…よく検討しなかった自分が悪いのか」と言いながらも彼の顔はゆがんでいた。それでも購入者がいるというのだから電気自動車には魅力があるのかもしれない。


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