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スペーサー
自衛隊ニュース   1100号 (2023年6月1日発行)
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中方「ダイニング甲子園」
最優秀に「大久保美味んば(びみんば)」

 中部方面総監部(総監・堀井泰蔵陸将)は、4月4日、伊丹駐屯地において方面給食向上施策「ダイニング甲子園」の優秀献立認定証授与式を実施した。

お題は「味付きご飯」

 「ダイニング甲子園」は、「方面隊の給食の質を更に向上させ、駐屯地給食及び営内生活の魅力化を図るとともに、給食について積極的に広報して、防衛基盤の醸成及び隊員募集に寄与する」を目的として企画・開催された中部方面隊独自の給食向上施策の一つ。年度単位で1テーマを設定しコンテスト形式により優秀レシピを表彰する。
 令和4年度は、若年隊員の米飯離れ、小麦価格の高騰、残飯削減への対応を狙いとして、「米の喫食を増進させる味付きご飯」をテーマとして実施した。

32種がエントリー
6品を選出

 中方管内の各駐屯地から創意工夫を凝らした食をそそるユニークな合計32種類のレシピがエントリーした。1次審査では栄養士ら専門家による書類審査等により6品を選出した。次いで2次審査として全駐屯地の食堂で隊員に実際に提供し、隊員の食味評価により、最優秀1品、優秀2品、優良3品を決定した。
 審査結果は、最優秀は、大久保駐屯地「大久保美味んば(びみんば)」=写真=、優秀は、久居駐屯地「〜伊勢の地で燦燦(さんさん)と輝く味〜三重っぱりメシ」、千僧駐屯地「千僧系 坦々丼!」、優良は、高知駐屯地「チキンナンバンめし」、青野原駐屯地「牛もつ入りソバめし」、姫路駐屯地「味付け不要!塩麹と塩昆布のもろこし炊き込みご飯」となった。受賞部隊には堀井総監から認定証を授与されるとともに、副賞として某グルメガイド風の三ツ星ならぬ三ツ桜の顕彰版が贈られた。
 式では中方総監の堀井泰蔵陸将が訓示で「尽力された皆様に感謝する。引き続き隊員に喜ばれる質の高い給食を提供できるよう尽力してほしい」と要望した。

隊員に喜ばれる給食を

 最優秀を獲得の青野1尉は「大久保駐屯地ワンチームでがんばった成果が出てうれしいです。今後もこの証に恥じることのないよう、隊員に喜ばれる給食の提供に努めていきます!!」
と今後の意気込みを語った。
 本施策の企画を担当した糧食班長星野3佐は「給食は隊員の楽しみです。どうすれば隊員が満足してくれるかを常に考えていたいですね。令和5年度『ダイニング甲子園』においては、『一般的な定番料理の主菜』をテーマとして実施予定です。また、『デザート甲子園』、『ダイニング甲子園』でエントリーされた全レシピを中方公式ホームページに掲載中です。QRコードから誰でも簡単に確認可能ですので是非ご利用ください」と本誌に語ってくれた。


青野原は「牛もつ入りソバめし」で優良
 青野原駐屯地業務隊(隊長・竹内啓佳2陸佐)は4月上旬、令和4年度方面隊給食向上施策「ダイニング甲子園(お米を食べよう)」において、「優良」を受賞した。
 青野原駐屯地からエントリーした「スタミナたっぷり!牛もつ入りソバめし」=写真上=は、栄養担当官尾崎技官が「暑い時期にスタミナをつけてもらいたい!隊員からの「牛もつが好き」という意見を取り入れて、従来の豚肉から牛もつへ変更しました」と、隊員への思いを込めて考案した。
 隊員からは、「甘辛いソースと牛もつのうま味が口の中に広がってとてもおいしい。何杯でも食べられそう!」と好評であった。
 尾崎技官は、今回の受賞について、「とてもありがたく思います。これを糧に、さらに隊員の皆さんの力となれるよう頑張ります!」と意気込みを語ってくれた。
 今後の青野原駐屯地の献立に注目が集まる。

炊事が広げてくれた私の世界観
普通科教導連隊(滝ヶ原) 1陸士 本橋美咲
 4月11日から20日の間、春季東富士演習場整備に連携した炊事訓練に参加しました。その目的は災害派遣、治安出動等において必要な連隊の炊事能力向上です。その中での私は、主食、副食を担任しました。
 250名分の食事ともあって、2、3人の食事と違って時間もかかるし、野菜の細断も、やってもやっても終わらない。そんな日々を3日間過ごし、野菜の細断をしていると、中隊長が炊事所にやって来て、私に言いました。「昨日のポークカレー、みんな美味しいと言っていたぞ。今日の昼のメニューは」と。私はその言葉を聞いてパワーがみなぎって来ました。
 食事は演習場整備隊の隊員の活力になっていると私は確信しました。また、以前、連隊長の精神教育において説明があったインパール作戦では、兵士達が弾薬、武器、装具を捨てて後退する中、飯盒だけは捨てなかったことを思い出しました。
 「普段、滝ヶ原駐屯地隊員食堂で食べている食事は当たり前のことではない。作って下さる従業員の人達がいるから私たちは食べられるんだ」と考えるようになりました。今では配食される時も自然と「頂きます」と声が出ます。もし、炊事隊に参加しなければ、こうならなったと思います。炊事が、私が見ている世界を広げてくれました。

防衛省本省初となる女性守衛(事務官)採用
 4月17日、防衛省(大臣官房会計課庁舎管理室)は、本省初の女性守衛(事務官)を採用した。採用されたのは島田みさとさん。応募者多数のところ見事合格し、研修後の現在、防衛省市ヶ谷庁舎に配置されて活躍中である。
 島田さんが守衛を志望したきっかけは、平成28年8月から平成30年4月まで、民間役務業者として本省において受付業務に携わった際、身近で勤務していた守衛の業務に憧れたからだ。守衛の応募条件を調べてみると民間での警備経験が必要なことを知り、一念発起して民間で3年間の警備経験を積んだ後、今回の守衛公募に志願したということだ。島田さんは、職務にあたり国民を守る防衛省の一員として貢献して行くという大きな目標を持っており、今後益々の活躍が期待されている。

防医大庁内託児所が所沢市から認可を取得
 所沢市並木の防衛医科大学校では、庁内託児施設「くれよん保育園所沢防衛医大」が4月1日、地域型保育事業(事業所内保育)として所沢市から認可を受け運営を開始した。
 本託児施設は平成29年10月に防衛医科大学校が管理する公務員宿舎の一部を使用して開設されたが、宿舎の一部を使用していることにより、受け入れ児童の人数や年齢が制限され、保育施設として十分な要件を満たすことが出来なかったため、令和3年9月に現在地である防衛医科大学校正門横に防衛省初の独立棟の保育園として開設された。
 開設当初は認可外保育所として運営されていたが、所沢市に認可保育園となるよう防衛医科大学校長からの要望書を提出するなど調整を重ねてきたところ、令和4年に入り所沢市より認可に向けての協議を進める旨の連絡があった。これを受けて認可に必要な保育士の確保及び運営内容等について委託業者(株式会社COLORS)と連携して準備を進めてきた。
 その結果、今年3月31日に所沢市こども未来部(町田真治部長)から防衛医大厚生課(岡本良彦課長)に対し、地域型保育事業の認可書が交付された。この日は認可に向けて尽力していただいた町田真治部長と認可のため奔走した岡本良彦課長が共に定年退職の日であり、それぞれ多忙の中ではあったが、所沢市役所において直接対面で認可書が手交された。
 その足で保育園に向かい、認可が下りた旨を報告、菅野朱美園長に対し、これまでの労をねぎらうとともに新たに認可保育所としての発展を祈念して認可書の手交を行った。
 翌日の4月1日の認可初日に執り行われた第1回くれよん保育園所沢防衛医大入園式において、園長が「子どもは集団の中で色々な経験をして成長していくものであり、この園は施設も新しく非常に良い環境で保育が出来るので、子供たちの笑顔のために精一杯、保育に取り組んでいきたい」と抱負を語り、認可保育施設として新たに運営が開始された。

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