防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   940号 (2016年10月1日発行)
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松島基地で「復興感謝イベント」
ブルーインパルス・F-2が展示飛行
かさ上げ工事ひと段落
 8月28日、宮城県東松島市にある航空自衛隊松島基地(司令・時藤和夫空将補)で、「復興感謝イベント」が行われた。2011年に発生した東日本大震災により「松島基地航空祭」は中断しているが、格納庫のかさ上げ工事等が一段落したため、「お世話になった地元や関係部署の方々に感謝することを目的」に5年振りの大きなイベントとなった。
 まだ松島基地内の復旧工事は完全に終わっていないため、災害時の避難誘導等が困難との判断から抽選で9000人を招待。ブルーインパルスやF-2の飛行展示に大歓声が起こった。
 時藤司令は「これまでの任務遂行に加えて、震災に強い基地としての取り組みも積極的に行っていき、復興のシンボルとして、この地域の復興に、地域の皆様に寄り添って未来に向かって邁進したい」とコメントしている。

被災地復興のため地域住民に寄り添う
熊本・益城町で演奏会
〈西部航空音楽隊〉
 西部航空音楽隊(隊長・松井徹生2空佐)は、8月22日熊本県益城町の広安西小学校において演奏会を実施した。熊本地震の際、震源地に近く大きな被害を受けた益城町。広安西小学校は発災後の4月14日から8月18日まで多くの方々が避難生活を送られた指定避難所であり、航空自衛隊の災害派遣部隊が給食支援を実施した所でもある。例年より一足早く2学期の始業式を迎えるにあたり、「熊本地震でたくさんの応援をして下さった自衛隊員さんに感謝の気持ちをお伝えしたい」との要望にこたえ、西部航空音楽隊は33名の編成で熱のこもった演奏を披露した。
 この日、広安西小学校体育館に来場した全校生徒、職員、保護者など700名を超える方々を前に、航空自衛隊60周年記念行進曲「蒼空」、「スーパーマリオブラザース」などの元気あふれる曲を演奏。通称「くまモン体操」と呼ばれる「くまもとサプライズ」というパフォーマンスでは会場が笑顔につつまれ、auのコマーシャル曲「海の声」では生徒たちも合唱するなど、聴衆と奏者が一体となった盛り上がりを見せた。
 最後に、自身も吹奏楽部でトランペットを担当しているという6年生の川原ほのかさんが、全校生徒を代表してお礼の言葉を述べるとともに、「皆さんのように上手に演奏ができるようになりたい」と自分の夢を語ってくれた。
 西部航空音楽隊は、熊本の一日も早い復興と生徒達の明るい笑顔と活気あふれる通常の学校生活が戻ることを祈念しつつ、会場を後にした。
 ※広安西小学校吹奏楽部は吹奏楽コンクールにおいて今年、県大会で金賞を受賞。九州大会に出場し銀賞を受賞した。

獣医師会より感謝状
 昨年9月、茨城県を襲った関東・東北豪雨。常総市にある鬼怒川の堤防が決壊した。その際に住民を救助したヘリコプターは、家族の一員である「飼い犬」も一緒に救出した。動物の生命を尊重し、人と動物の絆を国民に知らしめる等、動物愛護精神の高揚に多大な貢献をした事に対し、日本獣医師会より陸上自衛隊第12ヘリコプター隊 第1飛行隊(北宇都宮駐屯地)の5名に感謝状が贈られた。

公務(通勤)災害を受けられた方へのお知らせ
平成29年度職業能力開発センター
入所生(第62期生)希望調査実施中
〈自衛隊中央病院〉
 業務遂行中或いは通勤途上で被災し、疾病等の治癒後身体に障害が残り、職務遂行能力に支障をきたした場合、じ後の勤務や退職後に役立つ何らかの職業技能を持つことができればと考えられるのは当然のことではないでしょうか。
平成29年度入所概要は次のとおりです。
・期間:一年コース(平成29年3月下旬〜平成30年3月上旬)
・前期6ヶ月(平成29年3月下旬〜平成30年9月下旬)
・後期6ヶ月(平成29年9月中旬〜平成30年3月上旬)
※6ヶ月コースは一般事務科のみです。
 履修科目:パソコン操作関係(プログラム開発科、情報システム科、建築設計科、機械設計科、一般事務科) 木製小物家具作成(木工科)
 職業能力開発センターへの入所相談窓口は、陸:駐屯地業務隊(賠償・補償担当)、海:基地業務隊(厚生担当)、空:基地業務担当部隊(厚生担当)です。
 なお、自衛隊中央病院ホームページ(http://www.mod.go.jp/gsdf/chosp/)の「職業能力開発センター」で業務内容を発信しておりますのでご覧ください。

リオ出場選手が帰国報告
荒井3陸尉(競歩)、江原2陸曹(水泳)が銅メダル
 9月2日、防衛省で稲田朋美防衛大臣をはじめ、黒江哲郎事務次官、4幕僚長等、高級幹部が一同に集い、「第9回防衛省・自衛隊2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会及びラグビーワールドカップ2019特別行動委員会」が実施された。その中で、リオデジャネイロオリンピック競技大会に参加した自衛隊体育学校所属の全選手が出席し、成果報告が行われた。
 参加選手は射撃男子ライフルの山下敏和3陸佐、ボクシングライト級の成松大介2陸尉、陸上男子50km競歩の荒井広宙3陸尉、同じく谷井孝行3空尉、射撃男子ラピッド・ファイア・ピストルの森栄太3空尉、ウエイトリフティング56kg級の高尾宏明3陸尉、水泳800mリレー・400m自由形の江原騎士2陸曹、近代五種男子個人の岩元勝平3陸曹、同じく三口智也3陸曹の9名。荒井3陸尉はレース終盤の激戦を制し、日本競歩界で五輪初のメダルをもたらす銅メダルを獲得。江原2陸曹は400mリレーの2番手として同種目52年振りのメダル獲得に貢献し、銅メダルを獲得した。
 体育学校長の山中洋二陸将補からひとりひとりの成果報告がなされた後、山下3陸佐が選手を代表して「全員全力を尽くしてリオで戦い、誇りを持って帰ってこれました。今後は東京五輪でメダル獲得という新しい目標に向かって精進します」と力強く挨拶を行った。
 稲田大臣は「メダルを獲得した方の栄誉を称えるとともに、皆様の頑張りに心からの慰労の意を表します。今回の貴重な経験を活かして、2020年の東京五輪に向かってがんばって頂きたい」と慰労の言葉を述べた。
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空幕長報告
 9名全員での成果報告の前に、谷井3空尉と森3空尉は、杉山良行航空幕僚長に対し帰国報告を実施した。杉山空幕長からは「さらに上を目指して頑張って下さい。お疲れ様でした」と慰労の言葉がかけられた。その後2名は、出向かえた約100名の空幕職員に対してそれぞれ挨拶を行い、すでに次を見据えている2名の力強い言葉に盛大な拍手が送られた。
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祝勝・慰労会、盛大に開催
 9月9日、自衛隊体育学校・リオデジャネイロオリピック祝勝・慰労会が、東京池袋のホテルで賑やかに開催された。会場には河野克俊統幕長をはじめ自衛隊幹部や体校関係者ら大勢の人が集まった。
 懇親会ではリオ五輪に出場した9名のうち、国体に出場している2名を除く7名が出席し、応援してくれた人達が待ち受けるテーブルを回って現場の生の報告をしていた。特に男子50km競歩で銅メダルを獲得した荒井3陸尉は引っ張りだこで、参加者にメダルを首から掛けてあげてのツーショット撮影に行列ができていた。体校で選手を強化育成する教育課の監督やコーチたちは「『東京』は直ぐですので、もうそのための態勢にの臨んでいます」と話していた。
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荒井3陸尉故郷凱旋

 9月11日、陸上男子50km競歩で銅メダルに輝いた荒井広宙3陸尉の凱旋パレード及び祝賀会が、地元の長野県下高井郡小布施町で開催された。
 荒井3陸尉は、午後1時から町の中心部を東西に貫く通りを父親の康行さんとともにオープンカーに乗ってパレードした。陸上自衛隊東部方面音楽隊29名が華やかな演奏で先導し、沿道には町人口(約11,000名)を越える約12,000名が詰め掛け歓喜の渦に包まれた。後藤本部長も市村良三町長とともにパレード行進した。
 パレード後に行われた祝賀会のオープニングでは、東部方面音楽隊のファンファーレとともにくす玉が割られ、荒井3陸尉には小布施町初となる町民栄誉賞が贈られた。荒井3陸尉は「ここまでこれたのは皆さんの支えがあったから。今日は予想を超える多くの皆さんに喜んでもらえて良かった。これからも頑張っている姿を見てもらい勇気や希望を与えたい」と述べた。
【長野地本投稿】


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