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   2003年8月15日号
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予備自招集訓練を実施
新潟地連が支援
荒天の新発田駐屯地
ゲリラ・コマンド対処訓練も
 新潟地連(部長・中野陽一郎1陸佐)は、5月30日から6月3日までの間、新発田駐屯地で実施された平成15年度第2回予備自衛官招集訓練を支援した。
 今回の訓練は、第30普通科連隊(連隊長・古原康孝1佐)第3中隊(中隊長・筒井3佐)の担当で行われ、予備自衛官中隊長・岩野孝司予備3陸尉以下109名が県内各地から参加、5日間にわたり各種訓練に励んだ。
 訓練期間中は台風による影響で荒れ模様の中、体力検査、基本教練、射撃訓練など現職隊員に劣らない内容の訓練が行われた。
 特に、ゲリラ(コマンド)対処訓練では、初めて参加するものも多く緊張する姿も見られたが、参加者全員が荒天にもめげず真剣に取り組んだ。
 すべての訓練を終了後、運隊長は参加者一人一人に激励の言葉を掛け、握手を求め労をねぎらうとともに、来年の参加を約した。
 今回の訓練は、全員が各種訓練に意欲的に取り組み、資質・練度の維持を図るとともに、旧交を温めるなど予備自衛官としての認識を新たにし、招集訓練を無事終了した。

今年度初の予備自招集訓練
< 広島地連>
 広島地連(部長・松原研二1海佐)は、6月20日から24日までの間、海田市駐屯地と原村演習場で実施された平成15年度第1次予備自衛官招集訓練を支援した。
 今回の訓練は、第13後方支援隊(隊長・市川文一1陸佐)衛生隊の担当で行われた。梅雨時期ということもあり、天候にはあまり恵まれなかったが、5日間で総勢155人の予備自衛官が広島県下から元気に出頭した。訓練部隊による整斉円滑な運営で射撃をはじめ各種訓練にさわやかな汗を流した。
 訓練最終日に訓練部隊、地連、予備自衛官との懇談会が実施され、今回の訓練について予備自衛官一同から「とても内容が充実していた」また訓練部隊担当者からは「10?行軍時、1人の脱落者もなく予備自衛官のやる気を感じた」などの感想が述べられ、今年度初の招集訓練を無事終了した。

募集相談員1200年を継承
四條真流の上原芳昭氏
< 帯広地連>
 帯広地連(部長・西村良雄1陸佐)が委嘱する募集相談員の上原芳昭氏が1200年の伝統と歴史を誇る四條真流(しじょうしんりゅう)の家元代行の「執権」に史上最年少で選ばれ、地元新聞で紹介された。
 「四條真流包丁作法」とは、日本料理の祖神といわれる四條山陰中納言藤原政朝公が、人間が生きていくために犠牲になった生き物を供養し悪霊を払う儀式として苦心の末に作りあげた伝統ある作法。料理人が直接食材に素手を触れることなく、一刀一礼の作法にそって料理を行なうもので、上原氏は「伝統と歴史ある四條真流」に魅かれて入門。「自分より長く日本料理に携わる人でもなかなかなれない。まさか自分が選ばれるとは」と驚くとともに、26年目にして執権に選ばれ「責任の重さを感じるが、後進の指導や同流の普及に努めたい」と抱負を語った。
 上原氏はレストランを含む4業種の代表取締役を務め、自衛隊に対する深い理解でこれまでに多くの退職自衛官を雇用するほか、募集相談員として積極的に活動し、ご息女の入隊を機に自衛隊父兄会へ加入した。自衛隊への有力な支援者として北部方面総監、第5師団長および地連部長から感謝状を贈呈されている。
 地連は今後も上原氏の活躍と自衛隊に対する協力を期待している。

晴海埠頭でセレモニー
「たちかぜ」体験航海
1,400人が搭乗に訪れる
<東京地連>
写真=2日間で1,400人が「たちかぜ」に搭乗した

 東京都中央区の晴海埠頭で7月26日・27日の両日、募集協力者および一般者の体験航海が行われた。募集対象者や受験希望者、予備自補制度や定年退官者の雇用に理解のある企業が招待された。
 東京地連(部長・用田和仁陸将補)が毎年主催している広報活動で、これを護衛艦「たちかぜ」(艦長・小野寺功1海佐)が支援。26日の部では埼玉地連と群馬地連が、27日には埼玉地連と栃木地連がそれぞれ参加支援した。
 2日間で1,400人が集まり、夏の穏やかな海で約90分間の遊覧を楽しみ、各種アトラクションを通じて防衛庁・自衛隊との交流を深めた。
 梅雨明け間近の27日、集まった700人が見守る中で、まずは1日艦長を迎える「体験航海オープニング・セレモニー」が始まった。
 セレモニーは東京地連の須賀芳夫広報官の司会でテンポよく進み、護衛艦「たちかぜ」を代表して艦長・小野寺功1海佐と乗組員2名に花束が贈呈された。盛大な拍手の後に小野寺艦長が「今日は楽しんでください」と笑顔で挨拶し、マイクは体験航海のメイン・イベント「1日艦長任命式」に引き継がれた。
 式は、東京地連の募集援護に協力のあった人に、艦長から任命書と識別帽が渡される恒例の行事。26日の1日艦長は東京地連友の会会長で東新自動車販売?社長・鈴木淑雅(よしまさ)さんだった。「誇りを持ち勤務する姿に接して頭の下がる思い。厚意に感謝」と挨拶し、大役を果たした。
 27日の1日艦長は東京都大田区の東京農業大学研究生・堀野尚美さん。堀野さんは今年、海上要員として幹部候補生を受験し見事1次試験に合格しており、この日は一足早い海上勤務となった。
 演台に立って堀野さんは、安全第一で最後までよろしく、と挨拶し丁寧に敬礼した。乗員のエスコートで1日艦長が乗艦すると、13時からは一般客が喜々として乗艦した。夏休みの家族連れも多く、子供の素朴な質問に、乗組員は懇切に対応していた。13時50分、早めの出航の掛け声に「大きい音がしますよ」と客を気遣うラッパ手が勢いよくラッパを吹いた。1日艦長が「出航用意」の発声をし、岸壁からロープが解かれると同時に船首の日の丸がたたまれた。晴天の日差しの中、快適な船出となった。常に指令・伝達が飛び交う操縦室の手際の良い協力ぶりに搭乗者は感心していた。
 艦上では、防火チーム、立入検査隊の役割紹介など、各種レクリエーションが催された。艦の装備品にはイラスト入りの丁寧な解説が貼られ、稼動させるアトラクションに喚声があがった。
 湾内を12ノットのスピードで遊覧後、15時45分に埠頭に戻るまでの間、交流がはかられ、防衛庁・自衛隊への理解と信頼が培われた。(入船浩之)


地連東西南北
招集訓練に企業主研修
< 埼玉地連>
 埼玉地連(部長・上原修一1空佐)は6月29日、朝霞駐屯地で行われた31普連即応予備自衛官招集訓練見学会に、埼玉県隊友会会長及び雇用企業主等15名を招へいした。(=写真)
 一行は、当初朝霞駐屯地予備自衛官センターで、第3科長の説明を受けたあと、高機動車で朝霞訓練場に移動し、訓練担任官の第3中隊長に案内され、小銃班の戦闘訓練、81迫撃砲分隊の砲手訓練および無反動砲分隊訓練を見学した。
 参加した雇用企業主は統制がとれた機敏な行動をみて、「さすが即応予備自衛官、わが社員」と改めて見直した様子。また、訓練見学中にも、装備品や即応制度などについて、矢継き早に質問が出て、即応制度と自衛隊への関心の高さが窺われた。
 訓練終了優は、朝霞駐屯地隊員食堂において会食・懇談が行われ、県隊友会会長が、雇用企業主に謝辞と引き続きの協力のお願い、即応予備自衛官とコア中隊には、激励の言葉を述べた。また即応予備自衛官が頼もしい決意の言葉を述べると、雇用企業主等は深く頷き、社員の即応予備自衛官を信頼し、期待をよせた。

企業に「訓練研修会」実施
< 千葉地連>
 千葉地連(部長・水野博之1陸佐)は6月1日、習志野駐屯地において即応予備自衛官雇用企業を対象に『部隊研修会』を実施した。これは、即応予備自衛官の生活・訓練等の現況を企業主に見学してもらい、制度に対する一層の理解をはかるもので、千葉県内の企業10社15名が参加した。
 はじめに援護課長・橋場事務官、第31普通科連隊第3科長・堀内3陸佐が挨拶、続いて第4中隊長・山本3陸佐がブリーフィングを実施した。その後、演習場に移動し、即応予備自衛官で編成された64式対戦車ミサイル訓練、81ミリ迫撃砲訓練と小銃班の攻撃訓練を見学した。企業主からは「想像していたイメージより訓練の厳しさ、即応予備自衛官の逞しさを感じます」との声も聞かれ、終始熱心に見入っていた。
 訓練見学後、即応予備自衛官を囲み、和やかに会食が行われた。鈴木即応予備士長が「訓練は厳しいですが、やりがいを感じています。このような機会を設けていただいて、企業の皆さんにも即応予備自衛官制度を理解してもらえればうれしいです」と思いを語った。
 研究会は空挺記念館の見学後に、企業主は即応予備自衛官制度への理解を深め、駐屯地をあとにした。
 今後も地連は、一層内容の充実した研修を計画しており、多くの企業主の参加を期待している。

南極の氷病院の子供へ
< 鹿児島地連>
 鹿児島地連(部長・乳井三治1海佐)は7月23日、鹿児島市内にある3つの病院に「南極の氷」をプレゼントした。
 鹿児島のこの日は、1年で最も暑いといわれる「大暑」を迎え、日中31度を超える蒸し暑い日となった。それぞれの病院では、入院中の子供だけでなく、医師や看護士など多くの病院関係者が氷の到着を待ちわびた。その中の1つ、鹿児島市立病院では、じん臓病などで入院している38人の子供達が大きな歓声で乳井部長ら7人の広報班長を出迎えた。
 部長は、「南極の氷には数万年前のきれいな空気がつまっています。きれいな空気を吸ってもっと元気になって下さい」と挨拶した。これに対し、子供の代表から「プレゼントありがとう。早く病気を治すように頑張ります」とお礼の言葉があった。
 子供たちは、広報班員が砕いた氷をコップに入れ、パチパチとはじける数万年前の空気の音に耳を傾け、目を輝かせて喜んでいた。
 この様子は、その日のNHKテレビでも放送され、また翌日の新聞各紙にも詳細に報道された。
 地連の広報班員達も、その反響の大きさに驚き、さっそく来年以降もプレゼントを続けていくため、南極の氷の入手に向け決意を新たにしていくとしている。

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