【観閲式及び観閲行進】
午前10時、久居駐屯地訓練場においてFH70の轟く号砲とともに第10音楽隊(守山)の演奏が始まり、観閲部隊指揮官(33普連副連隊長・清水2佐)が指揮する第33普通科連隊及び第10後方支援連隊第2普通科直接支援中隊が勇ましく颯爽と整列した。
観閲官(金子1佐)は、観閲部隊を巡閲後、式辞において「今日のこの良き機会に今一度『我が国の平和と独立を守る』自衛隊の使命を自覚してもらいたい。そして、地域に安心を提供するため、何ができるか、何をすべきかを考え、それぞれの地位に応じた貢献をしてもらいたい」(要旨)と力強く述べた。
また、三重県知事をはじめとする4名の方々から自衛隊に対する期待感を示された祝辞が贈られ部隊は士気を更に高揚させた。
引き続き観閲行進へと移行し、まず第10音楽隊を先頭に連隊旗と観閲部隊指揮官が乗車した指揮通信車が行進、続いて徒歩行進と車両部隊が堂々と行進をするとともに航空部隊が祝賀飛行を披露した。
『らっぱ演奏及び訓練展示』
観閲式の後、第10音楽隊とらっぱ隊との合同演奏が行われ、節度あるらっぱドリルと華やかな音楽隊の演奏で観客を魅了した。
続く訓練展示では、第2中隊(中隊長・瀬能1尉)を指揮官とした諸職種協同の攻撃行動を展示した。まずは航空偵察を多用途ヘリUH1で行い、今回初めてのドローンを使用した偵察を実施し、観客を沸かせた。訓練展示終盤になり、FH70や74式戦車の天地に轟く支援射撃を受け部隊が前進していたが、前進困難になった為、第2中隊長から観客席へ応援要請が出た。
それに応え、観客席からは大きな声援と拍手が鳴り響いた。応援要請を受けた小銃小隊は、勢いを増し敵陣地に突撃して敵を撃滅した。
式典の盛り上がりは最高潮となり、あまりの迫力に訓練展示終了後もしばらく会場の興奮は収まらず、余韻に浸る観客の姿を残し、式典は終了した。 |