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自衛隊ニュース   921号 (2015年12月15日発行)
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新型インフルエンザ等
対策会議訓練
 防衛省は11月27日正午頃、大臣室で新型インフルエンザ等対策会議訓練を行った。これは、同訓練に先立ち同日午前、閣議の中で行われた政府対策本部運営訓練と連動したもの。
 国民の生命・健康・生活・経済に大きな影響をおよぼす事態が発生、緊急事態宣言が出され基本的対処方針の変更がなされたとの想定の下、関係省庁・都道府県・市町村及び関係指定公共機関も同様の訓練を実施した。
 安倍晋三総理をはじめ全閣僚が出席した政府訓練を終え登庁した中谷元防衛大臣は訓練冒頭、事務次官、大臣官房長、人事教育局長、各幕僚長、装備庁長官を前に、効果的に医療を提供するための態勢確保、感染拡大を出来る限り抑えるための対策に政府を挙げて全力を尽くす旨の総理発言を読み上げた。続けて、「関係省庁とも緊密に連携をするるともに、防衛省におきましても感染対策に万全を期していただきたい」と要望した。

盛大に開講記念祭
〈防衛大学校〉
中谷大臣、防大OBが出席
 防衛大学校で11月14、15日の両日、第63回開校記念祭が開催された。15日の記念式典・観閲式には中谷元防衛相が出席、観閲官として学生隊を巡閲し、整列した学生を前に訓示を述べた。また、留学生等の模擬店や文化祭の各種展示を視察し、学生や一般来場者と交流を図った。
 同日午後には一気に回復した青空の下、棒倒し競技が行われ、中谷大臣をはじめ多くの観客の声援を受けながら、各大隊130名の精鋭が大隊の勝利、誇り、名誉をかけて競い合った。今年は決勝戦で第2大隊を敗った第1大隊が2年振りの優勝を果たした。
 今回の開校記念祭は初日からのあいにくの悪天候にもかかわらず、1万5000人を超える一般来場者を迎え、開校記念祭は盛況のうちに幕を閉じた。

CGS学生多国間セミナー
〈空自幹部学校〉
 10月27日から29日までの間、航空自衛隊幹部学校(学校長・小野賀三空将)は、「第15回指揮幕僚課程学生多国間セミナー」を開催した。
 諸外国空軍の大尉から大佐までの幅広い範囲の参加者を迎え、指揮幕僚課程学生と「多国間協力」をテーマとして安全保障に関する議論を深めることにより、参加国間の相互理解の深化及び信頼醸成を図った。参加者は、17か国から26名となり、参加国数、参加人数とも過去最大規模となった。
 セミナーは、慶應義塾大学総合政策学部・神保謙准教授による「無人機・ロボティクス」に関する基調講演からスタート。その後、6個グループに分かれて多国間協力に係る議論を実施。議論の結果は、セミナー参加者全員が集う「全体会議」で発表し、質疑応答を通じて更に議論を深めた。最終日には、齊<INLINE NAME="画像枠" COPY=OFF>航空幕僚長(当時)が視察、所見や各国間の良好な信頼関係構築の重要性について述べた。その後、各国参加者は、空自学生とともに浅草、築地、お台場などを研修した。
 閉会式では航空中央音楽隊が荘厳な雰囲気を演出。各国武官を交えたレセプションでは、銭湯絵師・中島盛夫氏による短時間で風景画を描くライブパフォーマンスが行われ、各国参加者は、日本の伝統職人の技術を堪能した。
 航空自衛隊幹部学校は、「今後も参加国の拡充を図るとともに、更なる相互理解の深化及び信頼醸成に努めたい」としている。

日米最先任下士官会議

 統幕最先任宮前稔明准海尉は先月11月30日(月)に統幕10周年記念行事の一環として日米最先任下士官会議(市ヶ谷)を実施した。日米最先任下士官会議(市ヶ谷)の参加者は、統幕最先任の他、陸自最先任上級曹長鈴木准尉、空自准曹士先任山崎准尉、情報本部最先任青柳准尉、陸幕監察官付川畑准尉、空幕制度班北林准尉が参加した。一方、米側参加者は、米海軍第7艦隊最先任上級兵曹長アディントン上級曹長、在日米軍最先任上級曹長ローレント上級曹長、在日米陸軍最先任上級曹長ドスティー上級曹長、在日米海軍最先任上級兵曹長ファーニー上級曹長、第3海兵遠征軍最先任上級曹長ボナー上級曹長、海兵参謀下士官学校(沖縄)校長ヘンリー上級曹長、第18航空団(嘉手納)最先任上級曹長ホフマン上級曹長、第35戦闘航空団(三沢)最先任上級曹長フリッゼル上級曹長等、総勢14名が一同に会した。
 会議は、統幕最先任宮前准海尉が司会進行役を務め、今後の日米同盟深化に向けた「日米合同下士官教育」の推進、及び各種派遣に伴う「家族支援」のあり方に関して、活発な論議がなされた。夕刻懇親会が行われ、統幕副長山崎陸将から「日米は先の大戦で互いに激しい戦闘を行った歴史があるが、その後70年が経ち今では世界で最も強い同盟関係と言われる。その両国の軍隊の中核を担うのが、下士官である。本会議に留まらず諸君ら日米最先任下士官を通じて、相互理解、信頼関係の醸成に努めていって欲しい」とのコメントを頂いた。日米共に最先任は世代交代の時期を迎えているが、こうした会議の積み重ねが信頼を深め、ひいては日米同盟の大いなる礎となると考える。

※同面、部隊・機関等の長名等は全て実施当時。


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